- イベントレポート
ナナナナ祭の見どころを一挙に紹介!「オープニングイベント」レポート
2018年7月1日から始まった100BANCH1周年『ナナナナ祭』。
初日の来場者は1000人を超えて、毎日100人規模のイベントが開催されています。8日間でイベント/展示/パフォーマンス含めて30以上のプログラムが実施されます。
毎回豪華な登壇者が登場するイベントは、連日満席となり100BANCHはますます盛り上がっています。
ナナナナ祭イベント紹介
展示に参加しているプロジェクトは、35歳未満のリーダー向けの3ヶ月間のアクセラレーションプログラム “GARAGE PROGRAM” に採択されているプロジェクトです。彼らは日々100年先の未来に向けての実験をこの場で行なっています。
GARAGE Programについて
ナナナナ祭に来場される際に、まず注目して頂きたいのが100BANCHの外壁面に吊り下げられた大きな懸垂幕です。普段はモノクロの懸垂幕だが、ナナナナ祭に合わせて特別にアメリカのテキサスオースティン在住のアーティスト、Peelandar-Yellow氏に依頼をして懸垂幕を製作しました。
作品名は『発症 – Standouts – 』
「100年先の未来を作っていくような人間は、今お前何やってんねんていうやつ。そういう変なやつが未来を創っていく。」というイエローさんの想いが込められています。
今回の懸垂幕はライブペイントイベントとして、100BANCHに集った一般皆さんと製作したもので、その模様は記事にしてまとまってるので、こちらもご覧下さい。
100BANCH 2FのGARAGEは普段GARAGE Programに入居するメンバーが使うワークスペースとなっています。普段は一般公開していない場所ですが、ナナナナ祭期間中は自由に見学が可能です。
今回のナナナナ祭ではYellowさんの懸垂幕含めて、21の展示がご覧いただけます。プロジェクトのメンバーが在廊していることもあるので、その際は是非気軽に声をかけてくださいね。
1. 紹介ウォール
2F展示受付入ってまず目に入ってくるのが、100BANCHキービジュアルを大きくあしらった紹介ウォールです。今回のナナナナ祭ではマーブリング模様がキービジュアルになっています。これをデザインしたのは100BANCHでFuture Insect Eatingのリーダーを務める高橋祐亮。マーブリングには100BANCHの有機的な多様性が込められています。
Future Insect Eating|https://100banch.com/projects/future-insect-eating/
2. dyebirth
入り口を入って左側に不規則な機械音を響かせながら、七色の不思議な模様を作り続ける展示があります。水やインク・化学物質などが混ざり合うことによって生まれる物理現象を電子制御することで、絶えず有機的な模様を描き出し続けるインスタレーション、dybirth(ダイバース)。
この作品を手がけたのはクリエイティブ・レーベル “nor”は様々なバックグラウンドをもつメンバーによって結成され、普段は異なる職場で働きながら、この100BANCHで活動を行なっています。
dybirth|https://www.kwmt-works.com/nor
3. RGB_Light
会場内で一際目に止まる3原色のカラーを発してるのがRGB_Lightの展示です。光の三原色を別々に照射することで、三原色が重なる部分は白に、ずれる部分は無数の色のグラデーションとなる照明器具を使った、ビジュアル作品と実際の照明をインスタレーションとして展示をしています。
このリーダーを務める河野 未彩は普段はグラフィックアーティストとして、水曜日のカンパネラのジャケットデザインの他、WWDのカバーアートワークなど多彩に活躍しています。
RGB_Light|https://100banch.com/projects/rgb-light/
4. HERBAL HACK!
RGB_Lightの横の白いカーテンの先にハーブの香りに包まれた別世界が広がっています。薬草のある暮らしを体感できるボタニカル空間を手がけたのは、このプロジェクトのリーダを務める新田理恵。新田の在廊中はハーブティーを飲みながらくつろぎのひとときを味わえます。
The Herbal Hub|https://100banch.com/projects/the-herbal-hub-to-nourish-our-life/
5. Cricket Farm (versino.β)
ビニールハウスの中から聞こえてくるコオロギの鳴き声。実は電子制御された透明なビニールハウスの中で1万匹のコオロギが飼育されています。このプロジェクトを手がけるのはECOLOGGIEの葦苅 晟矢。「昆虫コオロギを活用した養魚飼料としての開発・販売事業」の事業化を目指して奮闘しています
ECOLOGIE|https://100banch.com/projects/ecologgie/
6. 昆虫食の試作と思索
酸素ボンベのようなアクリルの筒の中に不思議な正多面体を展示してるのが、Future Insect Eatingの高橋祐亮。これはデザインという観点から未来の昆虫食の在り方を扱う高橋が「宇宙でコオロギを飼育するためのプロダクト」の習作として製作した作品です。また、7/6に開催されるイベント『昆虫解体新書』の為に作られたグラフィックの一部も紹介されています。
Future Insect Eating|https://100banch.com/projects/future-insect-eating/
7. Fukidashi
吹き出し型のアイコニックなデザインの翻訳機。一方向の面に話しかけると、もう片方の面に翻訳した結果が表示されます。よりカジュアルなコミュニケーションの実現を目指して、リーダーの篠原 由美子は翻訳機の製品化に向けて取り組んでいます。
Fukidashi|https://100banch.com/projects/fukidashi/
8. MUKU presents「ボーダーのカノウセイ|LIFE MUSEUM」
ユニークな模様のネクタイやTシャツを展示販売しているのがMUKU。老舗のメーカーと一緒に知的障がい者のアート作品をプロダクトとして昇華させています。気に入った商品はその場で購入が可能です。
MUKU|https://100banch.com/projects/muku/
9. 不動産から可動産へ動く家「BUSHOUSE」
バスを住居へとリデザインし、移動式の未来の居住の形を提案するBUSHOUSE。実際にバスに装着されていたイスとボンネットを映像コーナーの家具として設置をしています。また、7/7の出発式までは、100BANCHから徒歩2分の駐車スペースでBUSHOUSEの製作風景をご覧になれます。
BUSHOUSE|https://100banch.com/projects/bushouse/
10. 100BANCHの空気
ナナナナ祭りができるまでの1ヶ月半をまとめたドキュメンタリー作品『100BANCHの空気』。この作品を手がけたのは普段映画製作に取り組むORQUESTの石原弘之。キービジュアル製作風景、Panasonic大阪本社への遠征、BUSHOUSE製作の裏話、Yellow氏のライブペイントイベントの様子がまとまっています。
ORQUEST|https://100banch.com/projects/orquest/
11. SHIITAKE MATSURI
笹の葉に短冊に混じって椎茸がぶら下がっている。聞けば願いと一緒に椎茸を飾ってもらってるという。このプロジェクトを実行するSHITAKEは菜食だしの「うまみ」を世界に広める為に活動しています。メンバー滞在時にはおだしの試飲ができるので、ほっこりして帰って下さい。
SHITAKE|https://100banch.com/projects/shiitake/
12. ピース着物
ファスナーが沢山ついた見かけないデザインの着物を展示しているのは、このプロジェクトのリーダーを務めるキサブロー。好きなパーツを組み合わせることで、お気に入りの着物を誰もが簡単にデザインできるという。伊勢丹での展示会や日本テレビのシューイチに出演するなど、注目のプロジェクトの1つだ。
KISABURO KIMONO Project|https://100banch.com/projects/kisaburo-kimono-project/
13. 東京銭湯不動産
2Fの一番奥に小さなお店のようなブースを構えているのが、銭湯のWEBメディアを運営する東京銭湯。今回は新しくリリースする銭湯近/風呂無し物件をまとめる情報サイト東京銭湯不動産の紹介と、メンバーにも人気なTシャツ等のグッズ販売を実施します。
「東京銭湯 – TOKYO SENTO -」|https://100banch.com/projects/tokyo-sento/
普段はPanasonincのコラボレーションスペースとして、イベントスペースとして使われる3FとCafeCompanyが運営するダイニング LAND Seafoodの1F。ナナナナ祭期間中は展示を開催しています。
3F LOFT 展示
3Fは天井の高さと空間の広さを活かした2つのプロジェクトが作品を展示しています。
14. Papertype きらめくかざぐるま
3Fの右隅に白くそびえ立つ無数のかざぐるま達。このインスタレーションを手がけたのはPapertype x Shibuya. このインスタレーションには活版印刷と特殊な蛍光インクが活用されており、ブラックライトに反応して幻想的な風景を演出します。
Papertype x Shibuya|https://100banch.com/projects/8745/
15. Braille Neue
3F入ってすぐの壁英語の文章が大きくプリントされている。注目していただきたいのはこの文字のフォントです。Braille Neue は点字としても読むことが可能な、視覚障害者と晴眼者フォントになっています。このリーダーの高橋鴻介は東京オリンピックで使用されることを目指しています。
Braille Neue|https://100banch.com/projects/8239/
1F LAND Seafood 展示
1FのLAND Seafoodでは飲食店の空間を活用して、4つのプロジェクトが展示を実施しています。飲食利用が必須なので、イベントと展示の休憩がてら是非ご覧ください。
16. 宇宙と地球
入って右側のエレベーターの中に隠されるように展示してあるひときわ不思議な水槽があります。これはアクアポニックスという微生物の力で水を濾過しながら、魚と植物を育てる新しい食料生産手法をインスタレーション化したものです。RGB_Lightとコラボによって、魚の影が幻想的な光の模様を作り出します。
Now Aquaponics!|https://100banch.com/projects/now-aquaponics/
17. RGB_Light
入って左側のハイスタンドの上に吊るされているUFO型の照明は、2Fで展示されているRGB_Lightを実際にバーの照明として設置しています。光をグラスに当てると、不思議な影を楽しみながら食事を楽しむ時間を味わえます。この席は予約も可能です。
RGB_Light|https://100banch.com/projects/rgb_light/
18. Lanterna
入って左側のボックス席の上に吊り下げられディスプレイのような4面照明があります。これはランプシェードに映されるデザインが7変化する行灯型照明機のプロトタイプです。今回の展示に当たっては映し出す映像も自体も100BANCHのプロジェクトが映像を製作しました。
19. 平成の置き土産
LAND Seafoodの奥の壁沿いにはOTACREATORSがキュレーションした平成世代のアーティストの作品が展示されています。美大在学中より多くの賞を受賞し、これから世界に羽ばたいていくであろう要注目のクリエイターたちの渾身の作品が並びます。7日にはアーティストトークイベントもあるので、こちらも是非。
OTACREATORS|https://100banch.com/projects/otacreators/
階段室展示
1F入って2Fまでの階段室にも100BANCHの要素が散りばめられています。帰り際に是非足を止めてご覧になってください。
20. 100BANCHの百(あれこれ)
細い入り口を入ってまず目に入る短冊形のインスタレーションは、これまで100BANCHで採択された60以上のプロジェクトのミッションステートメントとリーダーを紹介しています。七夕に掛けて願うより、自分たちで叶える強い意思を持ったメンバー達です。
その先の壁の壁面には去年の7月7日に100BANCHがオープンしてからの印象的なシーンがコラージュされています。是非皆さんも忘れられない100BANCHの1シーンの一員になってください。
(撮影:加藤翼)