世界最大の折り紙の祭典「Origami World Expo」を開催! 日本発の「折り紙産業」を創造する

Apriori.Art - Origami Project
世界最大の折り紙の祭典「Origami World Expo」を開催! 日本発の「折り紙産業」を創造する
100BANCHのメンバーたちが年に一度、日頃の実験の成果をお披露目する大イベント「ナナナナ祭」が今年もやってきます。ナナナナ祭はそれぞれのプロジェクトが目指す未来に向けた挑戦を「短期集中、同時多発」的に仕掛ける機会。さらなる進化を求めて、普段の活動拠点である渋谷を飛び出し5月16日〜18日に「ジャンプアップ合宿」を実施しました。
圧倒的な量のインプットを浴びて価値観や考えが洗練され、個々の思考が交差し、新たなアイデアや熱量が生まれた3日間。祭りに向けた一体感がさらに高まった合宿の様子をレポートします!
失敗をおそれず、リスクをとって、100BANCHに集う若者たちは、日々、まだ見ぬ未来に向けた実験を続けています。ナナナナ祭はそんな活動から見えてきた未来の兆しを一堂にご覧いただける一大イベントです。
「誰か」ではなく「わたしたち」が担う100年後の未来。その未来に希望をもってほしい、想像を超えた実験の成果を体感してほしい——参画プロジェクトたちはそんな思いのもと、祭りに向けたプログラムを準備しています。どうしたら、自分たちの描く未来を多くの人たちに伝え、共感していただくことができるのだろう?
2泊3日の大阪合宿では、大阪・関西万博やパナソニックミュージアムの視察、出張ピッチイベントでの大阪の人たちとの交流を通じて、そのヒントを探っていきました。
合宿初日に訪れたのは大阪・関西万博。大屋根リングを抜け、中心部に進むと見えてくるのは、各国のこだわりが詰まったパビリオンです。壁面から流れ続ける水、楽譜の五線譜がそのまま巨大なオブジェクトとして装飾された屋根、建物の周囲を囲うように吊り下げられた大量のロープ、独創的で美しい建造物の数々は、見ているだけで来場者を楽しませてくれます。では、建物の内部は一体どうなっているのでしょうか?メンバーたちは期待に胸を膨らませながら、グループ毎に自由行動の時間と、全員で見学する団体行動の時間をとり、それぞれが異なる視点でインスピレーションを受けたようです。
パナソニックグループパビリオン「ノモの国」
パナソニックグループパビリオンでは、ココロを映し出す不思議な国を冒険し、結晶に秘められた力を解き放つ「ノモの国」の物語を体験。パナソニックが培ってきた「人の理解」の研究に基づく分析や、光・音・風など空間で五感を刺激する技術を体感してきました。
地面から靴をすり抜けて伝わってくる振動と、空間全体を縦横無尽に動く映像の数々に惹きつけられた先には、目と耳で楽しむ音と光の空間が待っていました。一人一つ持った結晶を、空間内に広がる光る木々や岩々のオブジェクトにかざすと、それぞれが呼応して生み出された別々の音や光によって幻想的な雰囲気に包まれます。メンバーたちは、音を奏でるために歩き回るのに夢中で、まるで幼少期に戻ったかのような無邪気な姿が印象的でした。
この空間を構成する岩々や木々は、株式会社積彩(GARAGE Program 40期生|Color Fab)が制作。 パナソニックのサステナブル素材「kinari」を使った大型リーフオブジェなどの3Dプリントによって、幻想的な世界が表現されていました。 さらに、体験エリアを抜けた先にある「大地エリア」では、株式会社BIOTA(GARAGE Program 8期生|GoSWAB)による菌糸パネルのドームや、株式会社ヘラルボニー(GARAGE Program 7期生|HERALBONY)とパナソニックのデザイン共創プロジェクトによって生まれた、アートをペロブスカイト太陽電池で表現したプロトタイプの展示も見ることができました。
数々の最先端技術を利用して生み出された五感を刺激する没入感と、遊びながらも最終的には自分に向き合う展示になっていたことが印象深いという感想が多い中で、 Classroom Adventures MOGURAの堀口野明は「モノをずっと持って最後まで行くのが親近感などいろんな感情が湧いて、体験としてすごいと思った」と、一つの世界観をつくるための体験設計に関心を持ったようです。それぞれが違う視点、異なるベクトルで展示に向き合うことで得た気づきは、ナナナナ祭での企画にどう活きてくるでしょうか?
「サテライトスタジオ東」
大阪・関西万博においては、先輩プロジェクトたちが建築や空間演出など様々な場面で活躍していますが、この日は公募型プロポーザルで選出された若手建築家の一人である株式会社ナノメートルアーキテクチャー(GARAGE Program1期生|SHIMA Doctor Project)の三谷裕樹が現地で合流。彼らが設計した「サテライトスタジオ東」について三谷本人による案内で見学することができました。人間の都合で不要となった「困った木」を日本全国から収集し、いろんな種類の木が縦に積み重なる柱として用いています。実際に木に触れながら積極的に質問をするメンバーの姿が多く見られました。
また、落合陽一氏がプロデュースしたパビリオン「null2」や「アメリカ館」も見学しました。なかでも「null2」では、メンバーそれぞれの受け取り方に大きな幅があり、異なる感想を交換し合う場面が印象的でした。夜にはみんなでドローンショーを鑑賞し、たくさんの刺激を受けた1日を締めくくりました。
積彩の制作したリーフオブジェは、空間に溶け込みつつも独特の存在感を放っていました
株式会社BIOTAによる菌糸パネルのドーム。中にあるオブジェクトは呼吸しているかのように動きます
「null2」パビリオン見学中の様子。全面ガラス張りの空間は常に異質な雰囲気が漂う
「アメリカ館」は、アメリカが歩んできた歴史を一気に振り返ることのできる空間
合宿2日目はまず、パナソニックミュージアムを見学し、松下幸之助の歩んだ94年の道を追体験。「松下幸之助歴史館」では、松下幸之助が大切にしてきた思いや考え方、経営者として幾多の苦難を乗り越えた人生の中でどう道を拓いていったのか、100年後の未来をつくるわたしたちが指針にすべき人生観や経営観を学びました。
現在の自分の年齢と将来像を松下幸之助の人生と重ねて観覧したScience Fiction Clubの稲田駿平は、歳を重ねるにつれて変化した幸之助の社会を捉える視点の違いに着目したようです。気になる箇所を写真で記録したり、メンバー同士コミュニケーションをとりながら見学する姿も見られました。経営に関する学びだけでなく、人生を豊かにするためのヒントなど、幸之助の生き方からそれぞれ気づきを得たようでした。
午後は、昨年秋に梅田にオープンした施設「Blooming Camp」へ伺い、出張ピッチイベントを開催しました。
普段100BANCHで過ごしていると当たり前のように感じていることでも、一歩コミュニティの外に出てみることで、改めてその価値や意味に気づかされる場面が多く、ピッチを行ったメンバーは、他のメンバーのピッチにも強く刺激を受けたようです。ToI Nexusの西谷颯哲は「圧倒的な目のキラキラをみんなから感じる。僕もあんなふうに目をキラキラさせて、素直に楽しそうと言ってもらえるようなプロジェクトにしていきたい」と振り返りました。お互いのピッチを聞くことで、これからさらに飛躍するために何が必要なのか、自分に足りていないものは何かについて考え、自分自身を客観的に見つめ直す良い機会となりました。
手を差し伸べる松下幸之助像の前で記念撮影
連続ピッチ、束の間の休憩ではみんなでストレッチをして体をほぐしました
参加者やBlooming Campのみなさんと交流会の時間もありました
2日目の夜は、みんなで協力しながら調理を進めて、BBQを楽しみました。食事がひと段落すると、一人ひとりがヘッドフォンを装着して踊り出す、異質で不思議——でもとにかく楽しい「サイレントフェス」がスタート。KaMiNG SINGULARITYの雨宮優がガイドを務め、みんなの盛り上がりは最高潮に。連日の疲れもどこへやら、音楽に身を預けて自由に踊る姿があちこちに見られ、思いがけない一面をのぞかせるメンバーも。
合宿3日目。皆の疲れも少しずつ溜まってきた頃、朝は静かに瞑想からスタートしました。頭の中を空っぽにして、ひたすら自分の身体と精神に向き合う時間。呼吸のリズムが整うと、自然と息がしやすくなり、身体も軽くなるようでした。瞑想で心をととのえたあとは、自然の中での薪割り体験。木を運び、切り出し、斧で割る。日常とは異なるこの一連の作業を、仲間とともに行う中で、普段渋谷で活動しているメンバーにとっても、気づきや学びの多いひとときとなりました。
こうした自然に触れる「野生の体験」は、一見すると企画やプロジェクトの進化に直接影響を及ぼす機会ではないかもしれません。「全然焼きそばが焼けなかったけど、うまくいかない中でワイワイ悩みながら過ごす、そんな“あえての無駄”みたいな体験こそが、今の時代はすごく貴重で、楽しくて、尊いものだなあと感じました」とSadamaranai Obakeの趙愛玉が言うように、普段パソコンと向き合い、効率や成果を求めがちな日常の中で、何も気にせず目の前のことに集中する体験やハプニングが、生きていくためのエネルギーにもなっていくのだと思います。
盛り上がりを見せたサイレントフェス
瞑想中、胸に響く自分の声を自分自身で感じ取る
大きな丸太をみんなで協力して切り分けました!
合宿最後のコンテンツは、ナナナナ祭企画のブラッシュアップを目指すワークを実施しました。「ナナナナ祭をどんな祭りにしていきたいか」という基礎的な部分から、それぞれの目標設定とステークホルダーの探索といった具体的なネクストアクションを考える有意義な時間になりました。
万博やパナソニックミュージアムの視察を経て出てきた「来る人の感情(五感)を揺さぶりたい」という思いや、「脳に直撃!」といった感覚的なキーワードまで、さまざまな視点から活発な意見が飛び交いました。ナナナナ祭に対する熱い思いを生き生きと語るメンバーの様子からは、一緒に祭りをつくり上げていく仲間としての意識と熱量が確実に高まっていることを感じます。
ワークの後半には、ランダムでペアになった相手とお互いのプロジェクトや思い描くステークホルダーについてを共有する時間も。自分とは全く異なる設計図をもつ仲間との交流によって、自分の未来への解像度の低さを痛感したり、様々な人からのフィードバックによって自身の考えを整理できたりと、自分を客観的に見つめ直し、アイデアをさらに磨き上げていくための大切なステップとなりました。
3日間で吸収した感情や学びをひたすらアウトプット
合宿初日ではぎこちなかったメンバーも、後半になるにつれて自分を曝け出し、打ち解け合うことができた3日間。ナナナナ祭をつくり上げる仲間としての意識はもちろん、個人個人の企画やプロジェクトに対する熱の高まりを感じました!
今年の「ナナナナ祭2025 渋谷未来博」は7月7日(月)、11日(金)〜13日(日)の4日間で開催します。
合宿を経て様々なインスピレーションを受けた今、各プロジェクトの展示や体験プログラムは進化の真っ最中です。祭りの当日、一体どんな光景が広がるのか、期待で胸が高まります。ナナナナ祭でしか体感できない、五感を震わす未来への創造性の炸裂を体感してみませんか?未来の兆しを、ぜひ100BANCHでご覧ください。
ナナナナ祭ポスター
開催期間:2025年7月7日(月)・ 7月11日(金)〜13日(日)の 4日間
開場時間:7月7日(月)11:00~22:00
7月11日(金)12:00~20:00
7月12日(土)12:00~20:00
7月13日(日)12:00~18:00
開催場所:100BANCH & 渋谷リバーストリート
主催:100BANCH ナナナナ祭実行委員会/一般社団法人百番地
協力:パナソニックグループ/カフェ・カンパニー株式会社