MEMBER COLUMN

2019.06.03 Mon

未来の赤ちゃんの先天性風疹症候群を予防する人は、オフィスで働くあなただ!

  • #渋谷

  • #医療

みなさん、こんにちは!
「ストップ風疹ワゴンプロジェクト」代表の西澤俊紀です。
私は普段、都会の大きな病院で医師(総合診療医)として働いています。

私は、繰り返し肺炎になる高齢者の方から、頭をぶつけてしまったお子さん、不慮な事故や、予期せぬ心停止の方まで、様々な患者さんの診療や治療のために救急外来で日々働いています。
私たちの仕事は、病気になってしまった、つまり崖から落ちてしまった人を救うことです。
人を救うという言葉は大変おこがましいですが、一人の患者さんを救命できたり、病気になってしまった患者さんの不安を少しでも取ることができたと感じると、大変誇らしく充実感のある日々を毎日送らせていただいています。

しかしながら、これからの医療のあり方は本当にこれでいいのでしょうか?
人は、病気にならない限り、病院には来ません。
そして、私たち医療者も、病気になった患者さんしか対話をしません。

つまり、私たちは、誰かが崖から落ちそうになるのを待っていて、落ちてしまった人を救っているのです。
崖から落ちそうになっている人には、早くあちら(安全)側に行きなさいと声をかけてあげることが、理想的だと思いませんか?

病気になる前に病気を予防すること、予防医療は総合診療医の大切な仕事の一つです。
予防医療として、科学的証拠(エビデンス)がきちんと証明されているもの、そして医療経済的にも良いとされるものは、実はごくわずかなのですが、エビデンスが証明され医療経済的にも良いとされるものの一つが、ワクチンです。
今日はみなさんにワクチンのお話を届けたいと思っています。

風疹は発熱や発疹、首のリンパ節の腫れなどの症状が出る、とても感染力の高い病気です。感染は飛沫(くしゃみや咳)で拡大し、感染力はインフルエンザの3〜6倍と言われています。

風疹の感染が大きな問題である理由は、妊婦さんに感染してしまった場合、高い確率で赤ちゃんにも様々な病気(耳の病気90%、目の病気45%、心臓の病気)が出てしまうからです。そして、その赤ちゃんは一生その病気と向き合っていかなければなりません。

その風疹が、日本(特に東京)でものすごく流行っています。

2018年は風疹に罹患した方は、2806人でした。2019年も流行が止まる兆しが見えません。

先進国で流行っている国はほぼ日本だけで、海外に行かれる方はご存知かもしれませんが、日本への渡航は、風疹や麻疹が流行しているため危険なのでやめましょうと言われるくらい、現在、日本で風疹が流行しています。

風疹の集団感染の多くが職場であり、特に風疹の感染は、20〜50代の男性が多いです。
企業で風疹についてもっと理解してもらいという医療者の想いから私たちのプロジェクトが始まりました。

先日、100BANCHの近くの渋谷川の路上で、会社員の方に風疹啓蒙活動を行いました。

私たちはワゴン(屋台)を出して、風疹啓蒙活動を行っています。このアイディアは、東京の谷根千や兵庫県の豊岡市で活動されている「モバイル屋台」より頂きました。

ただチラシやビラを配るより、屋台があることによって人が興味を持って集まってきてくれる効果があるそうで、幾分原始的ではありますが公共コミュニケーションの良い形だと実感しています。

実際に渋谷のサラリーマンの方々とお話しして、「風疹ってまだ流行っているの?」や「予防するにはどうすればいいの?」という声を聞くことができました。

私たちは、風疹という病気や麻しん風しん(MR)ワクチンによって予防できること、どこでMRワクチンが打てるかについて、サラリーマンの方々と対話をすることができました。

特に40歳から57歳の男性は、2019年4月からMRワクチンの定期接種が無料になったことは、必ず伝えなくてはならないニュースでした。

個人へMRワクチン接種啓蒙活動も重要なのですが、実際に個人にワクチンを打ってもらうことが一番大切です。

先日、ナビタスクリニックの久住先生に誘っていただき、とある企業へMRワクチンを100人以上の集団接種のお手伝いをさせていただきました。

一人の方にワクチン接種をする時間は、ほんの30秒〜1分程度ですが、この短い時間を使って、MRワクチンは成人になってから2回接種が推奨されていることをお伝えしました。

これからも従業員や社会のために、ワクチン接種を従業員全員に勧めてくれる企業がもっと増えることを強く願っています。

風疹の集団感染の多くが職場であり、特に風疹の感染は、20〜50代の男性が多いことが特徴です。

現在、女性や妊婦さんの働きやすい職場作りが謳われていますが、職場全員の風疹ワクチン接種なしでは、女性や妊婦さんの働きやすい環境作りなど絶対にありえません。

男女問わず、オフィスで働いているあなただからこそ風疹を知ってもらい、MRワクチン接種を受けてもらうこと、それが私たち医療者の切実な願いです。

 

現在、私たちの活動資金を募るため、クラウドファンディングで支援を募っています。

 

クラウドファンディング挑戦(7/1日まで)

詳細

https://wonderfly.jp/cf/ideas/930

 

皆さまの温かいご支援よろしくお願いします。

WRITER

ストップ風疹ワゴンプロジェクト

西澤俊紀

発起人

1992年愛知県生まれ。都内で総合診療医として勤務。2019年2月「ストップ風疹ワゴンプロジェクト」で全日本空輸株式会社よりPRIZE WINNERを受賞。2019年3月に佐賀県と佐賀大学医学部が主催した歩く仕掛けコンテストで小林遼と発表した「歩くオーディオガイダンス」が優秀賞を受賞。

#GARAGE Program