• イベントレポート

ナナナナ祭2022開幕——本拠地・渋谷での3年ぶりの夏祭りで未来を熱く発信!

「100年先の世界を豊かにするための実験区」というコンセプトのもと、 35歳以下の若い世代とともに新たな価値の創造に取り組む未来創造拠点「100BANCH」。

日々、実験を重ねながら成長を続けるメンバーの考えに触れられる、年に1度の大イベント「ナナナナ祭2022」が2022年7月1日(金)に開幕しました。その模様を速報でレポートします。

自分たちの意志=“Will”を未来に向けて一緒に育てていくヒントを見つけたい

ナナナナ祭は、 100BANCHのプロジェクトが日頃の成果やさらなる挑戦を対外的に発信する舞台として、 2018年から毎年7月に開催しているイベントです。2020年、2021年はコロナ過のため通常とは異なるスタイルで実施しましたが、2022年は再び活動拠点である東京・渋谷の100BANCHと、100BANCHに面する渋谷リバーストリートを会場に開催。普段は採択プロジェクトの活動スペースとなっている施設内に特設ブースを構え、100BANCHに集う若い才能たちのエネルギーがあふれ出るような展示や体験プログラムを展開しています。

2022年のテーマは、「未来を育てる夏祭り」。

100BANCHでは「Willから未来はつくられる」という信念の下、 自分たちの意志=Willを軸に、さまざまな実験を行っています。メンバーのみならず、100BANCHを訪れる人にとっても「未来をつくる実験区」として一緒に未来を育てていけるよう、ナナナナ祭では来場者に向けたさまざまな体験プログラムが用意されています。

受付は100BANCHの建物の2階。新型コロナウイルス対策のため、消毒と体温計測ののち来場者登録を行い、受付済の証の「ナ」シールをマスクに貼って、会場を巡ります。

 

こんな未来をつくりたい!の夢が詰まったカードを「BUNCH!」しよう

参加受付を行うと、会場のフロアマップなどが書かれたカードとカードをまとめるリングを受け取ります。100BANCHの施設内や渋谷リバーストリートに点在する展示や体験プログラムには、活動の内容を紹介したカードが用意されています。

会場内をめぐり、展示をみて、カードを集めて「BUNCH!」(英語で“束”という意味)することで、たくさんの人の未来への夢を集めることができます。全部網羅するのもいいし、興味を持ったアイデアだけを持ち帰るのもよし。

カードには各出展者のWebサイトへつながるQRコードも印刷されているので、プロジェクトのナナナナ祭後の展開が気になる方はぜひWebサイトも覗いてみてください。

 

各ブースにいる出展者やスタッフと交流からすべてがはじまる

ナナナナ祭の出展者は100BANCHの現メンバーや卒業生たちで、自分たちの活動の表現の場として出展しています。置いてあるもの、書いてある文章には体温があり、それを創り出しているメンバーとの交流することで、その奥にあるストーリーを知ることができるので、各ブースでは、ただ見学するだけでなく、ぜひ質問を投げかけてください。


ちびっこがつくったTシャツ屋さん/WaQ!!!

子どもたちが自分のスキを思い思いに描いたラクガキをTシャツにのせて届けるアパレルブランドを展開する「WaQ!!!」は、ラクガキTシャツを会場で販売。この売上は、子どもたちが創作イベントに参加する費用として還元されます。あなたが好きなものを選んで、どこかの子どもたちをこっそり支える。そんな体験を提供しています。

 


幸せのスナップショット/Physics As Art

数式をテーマに3年前から毎年出展していている「Physics As Art」。今回は「幸せ」という目に見えないものを数式を通じて可視化することに挑戦しています。加藤さんが作った設問に答えていくと、その人ごとに異なる色とりどりのアート作品が完成します。

 


100年後の学校~人生のターニングポイントマップ~/University of Universe

オンライン授業に学校外教育、海外進学、多拠点化。いまから100年後、学校と学生の暮らし方ってどうなっているんだろう? どうなってほしいんだろう? University of Universeでは、人それぞれの「人生を変えた学びの場」について、一斉調査を行い、世界地図の上に印をつけた地図をオンライン上に作成しました。来場者の体験も追記できるので、会期中、会期後も地図はどんどんアップデートします。ぜひ、参加してみてください。

人生のターニングポイントマップ

 


Assemble MOCK-PLAMO Life/MOCK-PLAMO

国産の木材を使い、「プラモデル式家具製作キット」をつくる「mockplamo」。今回の展示作品では、この家具製作キットを使って自然災害からスマートに避難できる手法と、それを未来に継承する新たな伝統文化を組み合わせた、新たな防災のあり方を創造しています。3日には実際に家具制作キットを使って避難訓練を行う「未来の避難訓練」も行われました。

 


薬剤師の解剖展/調剤喫茶ファルマテリア

薬剤師は、薬の調剤だけでなく、普段の体調や部屋の衛生環境、サプリメントやトクホなどにも詳しい、生活に最も近い医療従事者。展示では、薬剤師の思考を自ら解剖。生活に便利な健康の小ネタなど、今日から使える身近な知識が得られます。

 


薬草ものがたり/the herbal hub

身近な植物をお茶や入浴剤などに活用し、脈々と受け継がれてきた薬草文化。日本各地にはどこにどんな薬草が眠っているのか、どんな形で根付いてきたのか。the herbal hubのブースでは薬草文化の源流と現在をパネルと映像で展示。レトロな薬箱があるブースです。会場では、薬草の量り売りも行われています。

 


昆虫食解体新書 超未来宇宙編/bugology

昆虫食をテーマにする「bugology」は、昆虫食が当たり前になった世界を物語で表現。ここ最近では専門店も登場するなど認知が広がってきた昆虫食を通して「未来/仮想の世界」を描き、未来食のあり方を考えます。

 


存在する写真/SHINON

デジタル時代の写真は大量にあふれていますが、SHINONは物質に焼き付けることができる“存在する写真”で写真で再定義。会場では、日本全国で被害が増加する樹木の伝染病「ナラ枯れ」の被害に遭った木や、仙台の地下鉄工事の過程で生まれた砂から生成したガラス板に印刷したものを展示しています。

 


発明曼荼羅 – Multiverse –/The 21st century da Vinci

発明家のリッキーこと滝本さんは、これまで数々のプロダクトを発明してきましたが、今回は原点に立ち戻って発明について改めて考えました。現在は特許的なものが発明と考えられがちですが、アートや社会システムも発明ではないか。そう考えた滝本さんが、空想が現実になる世界における世界地図の再発明として提示したのが今回の「発明曼荼羅」です。

 


血糖値と連動した照明アート/Langerhans

Langerhansは、糖尿病患者、その家族に対して、新たな病との向き合い方を可能にするリアルタイム血糖値連動型照明アイテム「looook」を開発・展示。作品の光は糖尿病患者の血糖値をリアルタイムで反映することで、本人だけでなく家族も血糖値数値をチェックでき、患者さんとご家族の暮らしをサポートします。2日には、looookのプロトタイプを使ったワークショップも開催されました。

 


100BANCH woods 願いの杜/100BANCH × soma no base

「100BANCH woods」は、「未来への願い」と「森林」をともに大切に守り育てていこうという意志から、100BANCHが5周年を機にスタートした取り組み。渋谷にいながら、森林づくりに参加できるのが「願いの杜」のコーナーです。会場で受け取った苗をポットに植え替え、願いを立てて「願いの樹」に書き込みましょう。定点カメラを使って記念撮影したら、苗を「願いの杜」に預け、「願いの樹」を掲げます。サポーターには月に1回程度、登録したメールアドレスに「願いの杜の成長記録」が届きます。

 


納豆で奏でる竹のある未来/natto pack2.0

1階の入口前に出展しているのは、「納豆パックは発泡スチロールのパックがこの先も主流なのだろうか?」という疑問からプロジェクトをスタートさせた、納豆が大好きな「なっとう娘」こと鈴木真由子さん。環境に配慮した素材で、納豆を食べる人が消費する環境負担を軽減するアイデアとして竹で包んだ「竹紙納豆」のアイデアを提示。会場では竹紙納豆をあつあつのご飯にのせた納豆ご飯も販売していました。

 


人間湯~ナナナナ祭版・納涼冷水足湯~/all-gender-spa-sauna-with-sharehouse

「男湯」「女湯」と分けるのではなく、誰でも入れるのが「人間湯」。LGBTQ向けの銭湯/シェアハウスを作ることを目指す「all-gender-spa-sauna-with-sharehouse楽さんが、ナナナナ祭では七色の冷たい“足湯”に浸かりながら、「周囲の求める私」ではなく、「私らしい私」について考える場を提供します。

 


100BANCH farm/YASAI no CANVAS × 100BANCH

渋谷で暮らす・働く・学ぶ人々とみんなで作ってみんなで食べるシブヤ系循環型農園「100BANCH farm」。水・土・資源・人の循環を目指して渋谷リバーストリートに設置された野菜プランターは、みんなでお世話する小さな農園です。7月2日には野菜のお世話に関わってくれた人たちで実際に野菜を収穫してみんなで食べる「収穫祭」を開催。自分たちで育てた野菜でおいしいご飯を食べる参加者からは笑顔があふれていました。

 


物語の橋/Be in your shoes

Be in your shoesが、100BANCH前の渋谷リバーストリートに期間限定で作った「物語の橋」。自分たちの思いを好きな物語の形にした「物語る人」と、物語る人の作品を橋へ装飾する「橋をかける人」によって作られました。期間中は会場に用意されたト書きを読みながら橋を渡ることで、上演者としてプロジェクトに参加できます。

 


100BANCHがお届けする「未来を育てる夏祭り ナナナナ祭2022」は、7月10日まで開催中です。100BANCHのメンバーや卒業生たちが描き出す未来と、その実現に向けての過程を直接シェアする年に1度の機会。ぜひ熱い想いを感じにきてください。会場に来れない人でも、オンラインでの参加が可能なものもあるので、まずはイベントスケジュールをチェックしてください!

 

ナナナナ祭2022特設ページ
https://100banch.com/nanananasai/2022

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次の100年をつくる、百のプロジェクトを募集します。

これからの100年をつくるU35の若きリーダーのプロジェクトとその社会実験を推進するアクセラレーションプログラムが、GARAGE Programです。月に一度の審査会で採択されたチームは、プロジェクトスペースやイベントスペースを無償で利用可能。各分野のトップランナーたちと共に新たな価値の創造に挑戦してみませんか?

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100BANCHを応援したい人へ

100BANCHでは同時多発的に様々なプロジェクトがうごめき、未来を模索し、実験を行っています。そんな野心的な若者たちとつながり、応援することで、100年先の未来を一緒につくっていきましょう。

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