- イベントレポート
調剤“喫茶”への道のり~雑談からはじまる“対話”と“つながり”の医療を『日常』にするための実験会2~ ─ナナナナ祭2023を終えて
雑談からはじまる “対話”と“つながり”の医療を『日常』へ
生活者の日常にある喫茶店という空間から、地域住民にとって「健康」があたりまえに話される環境や仕組みを作ることによって、誰もが自身のハンディキャップを相互に伝えられ、助け合えるカルチャーを築きます。
日常生活の中で、体調不良や病気を気軽に話題にすることがタブー視されることで、必要な時にSOSが出せなかったり、不要な悩みを抱えてしまい、状態が悪化するケースを医療者として感じてきました。医療機関はそれぞれの方法で門扉を広げ、タッチポイント形成や敷居を低くする企画を催していますが、「気軽に相談」が叶えられている医療機関は多くありません。一方で一個人として町に出てみると、生活者一人一人の中に心身の違和感や漠然とした不安が抱えられていることに気づかされました。
地域の拠り所になっている喫茶店では、雑談の中で時に自身の悩みや困りごとがこぼれる場所にもなっています。町の医療者が喫茶店という日常の場にいることで、こぼれた悩みや困りごとを拾い上げ、正しい医療を添えることができれば、これまで自身でも認識できていなかった思わぬ健康の課題が見つかったり、解決の糸口が見つかったりするのではないでしょうか。
100年後の未来には医療コミュニケーションは病院や薬局ではなくカフェで、お茶を飲む感覚で日常的に行われている。病気や不調の話題がタブー視されることのないカルチャーがあり、生活者同士のつながりの中で互いの健康課題をあたりまえに補い合える社会を思い描いています。
そして医療者は医療機関だけではなく、生活者のひとりとして日常に溶け込み、生活者同士の支え合いを支援するそんな世界を作りたいと考えています。
代表/薬剤師石丸勝之
1991年生。足立区出身。薬剤師6年目。幼少期から孤独や寂しさを感じる環境が身近にあったことから「近所の頼れるおっさん」を夢見ていた。大学在学中に医療は雑談から始まるコミュニケーションから提供されるべきと考え、喫茶併設薬局を計画。 これまで病院や薬局で経験を積み、現在は訪問薬剤師として人々の日常を支援している。
プロデューサー/薬剤師福井彩香
1991年生まれ、滋賀県の田舎町葦葺き屋根の家で育つ。
京都大学医学部附属病院にて臨床と研究に携わった後、ビジネスサイドへの転職を決意。現在は、株式会社メドレーにて薬局向け事業を担当。その他コミュニティ運営等にも関わっている。
幼少期の経験から、日常の交流が与える医療/健康の重要性と課題をがあり、調剤喫茶farmateríaの活動に共感し参画。調剤喫茶farmateríaでは、自身の経験を活かし、業界内外の連携等幅広く活動している。
株式会社ロフトワーク 共同創業者林 千晶
早稲田大学商学部、ボストン大学大学院ジャーナリズム学科卒。
プロジェクトの歩み
入居開始
調剤喫茶farmatería◆ナナナナ屋台
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Chozai Jungle
farmatería-Kampo氷
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