Unisocc
自分たちが大学サッカーを変えていく
これからの100年をつくる、U35の若手リーダーのプロジェクトを推進するアクセラレーションプログラム「GARAGE Program」。3カ月目の現役活動期間終了のタイミングで、どのような実験を行ってきたかを発表する実験報告会を実施しています。
2022年9月の実験報告会には、7プロジェクトが登壇。活動の報告と今後の方針や展望について発表しました。
登壇者:伊藤 凜聖
自分たちが大学サッカーを変えていく
プロジェクト詳細:https://100banch.com/projects/Unisocc
ユニサカ は「自分たちが大学サッカーを変えていく」というフィロソフィーの下、様々な活動を通して、大学サッカーの価値を高め、魅力を伝え、盛り上げていくプロジェクトです。
伊藤:100BANCHでは組織の拡大を目指し、入居から3ヶ月で6名のメンバーを増やすことができました。学生スポーツから体罰やハラスメントといった悪しき風習をなくしていくためのUnisafeという活動も行っています。そして、これからメインのプロジェクトとなるのが「エキシビジョンマッチ」の開催です。当初、Jリーグと大学サッカーをかけあわせた試合を想定していたのですが、会場やお金など問題が山積みだとわかり、考え直すことになりました。新たなコンテンツは「高校サッカーのレジェンドOBマッチ」です。高校サッカーって決勝にもなると5万人以上がスタジアムに集まる、人気の学生スポーツなんですね。その人気を大学サッカーでも活用していこうということで、高校サッカーで活躍した選手からファンになってもらい、そこから大学サッカーの魅力を感じてもらおうと考えています。
「今後は、大学サッカーって誰が盛り上げたいのかという部分や現状の観客動員が少ないのはなぜかという原点に立ち返って細かいリサーチを行っていき、来年の3〜4月には高校サッカーのレジェンドOBマッチを開催したい」と伊藤は話しました。
■Dozo-Dozo
登壇者:亀井 夏香
自動お酌マシーンDozo-Dozoとつくる未来のお酌文化
プロジェクト詳細:https://100banch.com/projects/Dozo-Dozo
Dozo-Dozoは「自動お酌マシーン」を使ったお酌の自動化によって、職場の宴席等で同調圧力や義務感を伴って行われることも多い日本のお酌文化の再定義を目指すプロジェクトです。
亀井:100BANCHの3ヶ月でやってきたことは、10月の初旬に100BANCHの1階で展示会を行うための準備をしてきました。安定してお酌をすることが第一なのでその部分のマシンの改良も行いました。入居期間中は100BANCHならではという機会をいただくことがあったのですが、パナソニックさんの技術職員の方の研修会に呼んでいただいてお酌マシーンの話をしたところ、いろいろとご質問をいただいてすごく参考になりました。ちょうど昨日もメンターの西村真里子さんに面談をしていただいて、イベントのアドバイスや今後の展開についてもいろいろご意見をいただくことができました。
「私の100BANCHでの活動はこの9月で一旦終わりになりますが、アメリカで行われる、たぶん世界で一番大きい展示会のCESに自動お酌マシーンを出展したいと考えています。今後はそれを目指して頑張ろうと思っています」と亀井は話しました。
■Tasty and Heartful(おいしくて、あったかい)
登壇者:奥津 勝太 五十嵐 友乃
世界で一番おいしくて、あったかい街として世界に誇れる渋谷をつくる
プロジェクト詳細:https://100banch.com/projects/Tasty_and_Heartful
おいしくて、あったかいは、飲食店を中心としたコミュニティを作り、オープンイノベーションのしくみでその課題を解決することによって飲食店を活性化、繋がりを作り出すことで持続可能な街づくりを実現するプロジェクトです。
奥津:100BANCHでは参加店舗の拡大についての試行錯誤、プラットフォームの機能を明確にすること、企業自治体との連携などに取り組んできました。街づくりコンペの「good for Ebisu」に採択されたので、10月には「shibuya good pass」やアトレ恵比寿での企画を予定しています。これまでの実験を通じ、繋がりを求めている方、地域・他者に貢献したいと思っている人が多数いらっしゃることがわかりました。また、物のシェア、SNS活用支援など、我々のプラットフォームで注力すべき機能も見えてきたので、ハードルの低いものから少しづつ成功事例を作っていきたいと思っています。
「参加店舗の拡大について、普段から訪問営業などを受けて疲弊している飲食店さんへの直接営業はなかなか難しかったのですが、これまでの活動の中でいろいろな企業や個人との繋がりができました。今後はそういった方々とうまく連携しながら、活動を広げていければと考えております」と奥津は話しました。
■Usta
登壇者:加藤 利基
創造的な『メタバース建築』を生み出す
プロジェクト詳細:https://100banch.com/projects/Usta
Ustaはメタバース上で創造性溢れる建築空間(=「メタバース建築」)をデザインし、全ての人々に提供していくプロジェクトです。
加藤:「理想のインテリアを自分の家で再現するのは難しい」という課題があるのですが、われわれは、自分の部屋をメタバース化して1人1人の好みのインテリアを再現することで解決できるのではないかと考えて、Usta Room という、自分の部屋を自動でメタバース化し、好みのインテリアを自動で再現できるサービスを開発しています。100BANCHでは、ユーザーインターフェースのデザイン、バックエンドとフロントエンドのシステム構築をすすめ、iPhoneで実際の部屋をスキャンして取り込み、リアルな3D空間を作れるようになりました。引き続き、インテリアの自動生成とEC機能の実装を進めていきます。
「今後はストーリーの共有であったり、短期的なキャッシュマシンの構築などを行っていく予定です。オシャレな空間のノウハウを提供したり、キュレーションしたりするメディアを運用し、Ustaのテクノロジーを活用してプロのコーディネーターがオンラインでインテリアコーディネートしてくれるようなサービスも提供予定です。個人への提案やSNS、オウンドメディアを使った集合知を活用し、より豊かな生活や空間を構築していこうと考えています」と加藤は話しました。
■Lighting object Sakuratsukiyo(桜月夜)
登壇者:小林 花
花に光を灯し、心に生きる力を。世界最高品質の家電ブランドたる生産管理体制を築く!
プロジェクト詳細:https://100banch.com/projects/Lighting+object+Sakuratsukiyo
桜月夜は、花にいのちが宿るかのように光が灯る幻想的な体験を得られるオブジェの開発、その世界最高品質の生産管理体制を築くプロジェクトです。
小林:当初は安全に使ってもらえる製品を作る生産管理スキームを確立することを掲げていたのですが、100BANCHでの出会いを通してその考えは大きく転換しました。プロジェクトのメンターでShiftallの岩佐琢磨さんやパナソニックの中田公明さんたちに「もう一つのパナソニックになっても面白くないでしょう。あなたたちがしたいこと、やりたいこと、なりたい姿は何ですか」。そういう問いかけをいただいたんですね。その問いかけで、完全無敵、全知全能の正解があるわけではなく、個別具体の条件に応じて自分たちの独創的な答えを作っていくことが私たちの進むべき道だと気づかせてもらいました。
まずは初期ロット10台の生産と販売というゴールを設定して、そこからターゲット顧客の方たちを特定し、彼らがどんなライフスタイルを送っていて、どこに置いて、どんな暗さで点灯して、そういう具体的な状況を明らかにしていく。そこに自分たちはどう使ってほしいという哲学を掛け合わせていき、その先にやっと生産管理スキームが生まれる、そんなふうに大きく考えを転換しました。このスキームを通じ、利用者のライフスタイルのベストフレンドといえるような、役に立って長く愛着を持って使ってもらえる、そういうブランドになっていこうと思っています。
「今後、ターゲットを特定するためにいろんなところで実際にお試しで使っていただきフィードバックいただく、そういうことをこれからやっていこうと思います。そのフィードバックをもとに、バッテリー選定であったり機構設計だったりをアップデートしていこうと考えています」と小林は話しました。
■All-gender Spa&Sauna with Sharehouse
登壇者:楽
性別や外見を気にせず、全ての人が垣根なく楽しめる銭湯を作りたい
プロジェクト詳細: https://100banch.com/projects/All-gender+Spa+Sauna+with+Sharehouse
All-gender Spa&Sauna with Sharehouseは「LGBTQ向け銭湯/サウナつきシェアハウスを作る」というミッションを掲げ、銭湯を中心にその周りにシェアハウスを増やし、民主主義において多数を取れないマイノリティが「銭湯」というコンセプトのもとローカルな場所に「居住」という形で結集することで多数を取り、作りたい社会を実装する仕組みを目指すプロジェクトです。
楽:最初の3ヶ月はテントサウナを体験しながら考えてもらったりして、いろんなセクシャリティの人から意見を募ったりしていました。この3ヶ月はこれから不動産を扱っていくことになるので、宅建の資格について勉強したり、仲間を増やすためにセクシャルマイノリティのイベントを企画して実行したり、いろんなイベントに参加したりしてきました。そんな交流の中で収穫があり、「わたし、恋人が2人います」というポリアモリーの概念を日本に持ってきたベストセラー作家「きのコ」さんが私たちの事業に参画してくださることになりました。彼女がいろんな銭湯や、銭湯のアメニティを取り扱ってる卸会社を知っているので一緒に訪問したりして情報を集めてきました。結果、大阪、京都、千葉などに、銭湯の候補地がいくつか挙がってきました。
「日々、いろいろと自分たちの声が届いていないなと思うことが起きていて、僕はそんな社会を変えていきたいと思っています。みなさん、投票して、権利・主張していきましょう。半年間ありがとうございました」と楽は話しました。
■SHOKKEN
登壇者:バイラム ファールク・オメル
食べ物で不自由のない社会を作る
プロジェクト詳細:https://100banch.com/projects/SHOKKEN
SHOKKEN は、原材料・アレルギー・栄養成分など細かな条件を指定して食品を検索できるアプリを通じ、アレルギー、信仰、病気などで食事に制約がある人たちが楽に「食」を選べるようになることを実現するプロジェクトです。
オメル:SHOKKENは、アレルギーや自分の好み、栄養成分、などでフィルターして食品を検索することができます。元々、自分が食に制限があって毎回原材料を確認しないといけないのが面倒だし、精神的に苦痛で、食の楽しみがどんどん薄れていく気がしたのでこれを作ろうと思いました。100BANCHでの6ヶ月間では、特に運営側とユーザー側のアプリの制作に力を入れて、あと一歩のところまで来ることができました。これまでは食べ物の原料に制限がある人向けの「制限食」の分野を中心にサービスを展開してきましたが、これからは主婦向けの「家庭食」や健康やダイエットの「健康食」の分野に注力しようとしている現状です。
「既存の家庭の食を支えるようなサービスはたくさんあるのですが、あくまでユーザーの援助をしているだけで、ユーザーの苦痛は解消されていません。私たちはこれまで「食で不自由がない世界を作ることを目標にやってきましたが、ITを通じて食の無限の可能性を提供するというテーマへ大きく転換しました。今後はSHOKKENではなく、食と無限の可能性を合わせた SHOKUFINITY というサービス名で進めていくことにしたので、今後もよろしくお願いします」とオメルは話しました。
報告ピッチ後は、各プロジェクトの登壇者とイベント参加者が輪になり、質疑応答や意見交換、今後のビジョンなどを語り合いました。次回の実験報告会は10月27日(木)に開催。ぜひご参加ください!
soma no base 奥川季花のナビゲータートークはこちら
100年先の未来を描く6プロジェクトがピッチ!10月実験報告会&ナビゲータートーク 15期生 Omoracy 野々村哲弥(株式会社ロジリティ)
日時:2022年10月27日(木) 19:00〜21:00
無料 定員100名
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※ZOOMウェビナーでの開催になります。
Peatixの配信観覧チケット(無料)に申し込みをいただいた方に配信URLをお知らせします。
https://100banch2022-10.peatix.com
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【概要】
日程:10/27(木)
時間:19:00〜21:00
参加費:無料
参加方法:https://100banch2022-10.peatix.com
100BANCH会場チケット:100BANCHにお越しください
オンラインチケット: 申し込みをいただいた方に配信URLをお知らせします
【タイムテーブル】
19:00-19:05 はじまりの挨拶
[OBOG]
・University of Universe
・Heal the World
■ナビゲーター情報
野々村哲弥(GARAGE Program15期生)株式会社ロジリティ
1984年、兵庫県川西市出身。 同志社大学卒業後、(株)ジャパンエフエムネットワークに入社しラジオ営業や番組制作や新規事業(中国向け広告)等幅広い業務に携わる。 2018年、独立しomoracyを始動。人間心理の研究をベースとした「面白い」「新しい」体験型アトラクションの開発に着手している。