- イベントレポート
100年先の未来を描く6プロジェクトが登壇 2023年1月 GARAGE Program実験報告会
花に光を灯し、心に生きる力を。 世界最高品質の家電ブランドたる生産管理体制を築く
花にいのちが宿るかのように光が灯るオブジェ。ひとりで見つめれば、心の深みと向きあい、切実な生きるパワーを得られる。ふたりで見つめれば、警戒を解いて、心を開いたコミュニケーションを取りたくなる。そんな幻想的体験を裏打ちするために、世界最高品質の生産管理体制を築く。
法律の学生として、訴訟という、人と人との争いを解決する手段を学ぶ毎日を過ごすうち、あるときこんな問いを抱きました。「もとは小さな争いの種なのに、どうして仲直りも難しいほどこじれて大きくなってしまうのだろう?」
大きな争いを事後解決するためには莫大な労がいります。当人たちの心身が疲弊したり傷ついている場合もあります。そして法的に解決できた後も、経験は記憶に刻まれ、実際の解決はより難しいかもしれません。一方、争いが起きる前に防げる手段か、まだ小さいうちに解決する手段があればはるかに良いはずで、そうしたものを作れるだろうかという考えがいつもありました。
同じ頃ですが、私はあるピンチに直面して疲れ切り、視界に映るすべてが灰色に見えるなか道を歩いていました。ふと、木の幹に咲き始めたばかりの一輪の桜の花が目に飛び込んできました。健気に幹から咲いたその花は、輝くために生きているのだと私に思い出させてくれたのです。この瞬間、自分に生気が湧き上がり、視界に色が戻りました。 そして次の瞬間、桜の下を歩く周りの人たちの姿が目に入りました。誰もがウキウキとほころんだ顔をしています。見知らぬ他人にもかかわらず、嬉しそうに花を見上げて写真に収めようとする姿は、クスリとほほえましく、私まで嬉しくなってしまったのです。一輪の花が私の心を潤したと同時に、他人に心を寄せるゆとりを与えてくれたのです。
ひとりの人間にもいろいろな面があって、誰かを警戒し攻撃することもあれば、心を開いて打ち解けることもあります。
ならばもし、閉ざした心を打ち解けさせるものが、日々の生活の中にあったらどうでしょうか。争いごとがこじれる前に、互いの仲直りの糸口が見つかるかもしれません。 私は一輪の花に心すくわれたからこそ、このときの気持ちと体験を再現する、花の明かりを作ろうと思い立ちました。
高品質な家電メーカーとしての生産管理スキームを構築するテーマに取り組む。
1ヶ月目:現状把握
・現在のスキル・ノウハウ・資金・人材リソースの状況及び生産管理への仮説を整理する。
・プロフェッショナルの方との壁打ちを通し、課題点を洗い出し、スキル・ノウハウ・資金・人材リソースの最適なあり方を検討する。
・現状と最適なあり方との間のギャップを推し量る。
・それぞれのリソースがプロジェクトにおいてどのような目的と意味があるかを推し量る。
・どうやって最適なあり方へ進むかアクションプランを10打ち出す。
2ヶ月目:試行検証
・リソース調達・体制構築のためのアクションプラン10を実行する。
・生産管理プロフェッショナルの方とお打ち合わせ
・リソース状況の進捗とアクションプランを振り返り、改良する。
3ヶ月目:試行検証&アウトプット
・改良されたリソース調達・体制構築のためのアクションプラン10を実行する。
・生産管理プロフェッショナルの方とお打ち合わせ
・リソース状況の進捗を振り返り、その時点のアウトプットを報告する。
今の私たちにとって最適なスキル・ノウハウ・資金・人材のリソース調達状況が、3ヶ月目で最適なあり方まで80%達成していることを目指す。
第一に、夢や憧れの非日常世界を体現し、世界中の人々に生きるパワーと打ち解けた気持ちを届ける、親しみあふれるラグジュアリーブランドであるということ。
第二に、世界最高のクラフトマンシップを尽くして芸術を生む、世界一のデザインハウスであるということ。
第三に、日常生活の中で安心快適に機能し続ける、高品質な家電メーカーであるということです。 その先に「芸術のソフトパワー」によって本当に人々の争いや暴力を未然に防ぐ、平和のインフラとなること。
代表小林 花
1995年、東京都生まれ。早稲田大学法学部卒業。新卒ではインキュベーション事業に従事。楚々とした一輪の野花に心すくわれた体験から、こうした体験を世界中に届けたいという思いで2020年に独立し、光のオブジェづくりに奔走中。人間の身体と心の鋭敏な感受性に沁みわたるモノを生み出すため、卓越した芸術家や技術者の協力のもとモノづくりに励んでいる。
共同創業者高野 慎太郎
1994年、埼玉県生まれ。東京工業大学電気電子工学部卒業。2016年にMakership Inc.を設立し、ハードウェア製品の機構設計や量産設計を行う。桜月夜では人の感覚を妨げずかつ環境負荷を最小限とした「控えめのテクノロジー」を掲げ、チラつかず目への負担を抑えたLED点灯方式や、有機的な調光機能、省電力消費、長寿命化を実現する電子回路設計に励んでいる。
アートディレクター上野 雄次
1967年、京都府生まれ、 鹿児島県出身。花道家、芸術家。 国内外の指導や展覧会の作品発表、 イベントの美術、本の出版などを 横断的に手掛けている。 地脈を読み取り、モノと花材を 選び抜いて活ける 独自の「花いけ」は世界各分野から熱烈な支持を受け、 コムアイ、矢野顕子、 Arto Lindsay、Jeff Millsなどの 音楽家や、茶人、ファッション デザイナーとのコラボレーション 活動も多数行う。
株式会社Shiftall 代表取締役CEO岩佐 琢磨
パナソニックにてキャリアを始め、2008年に株式会社Cerevoを起業し30種を超えるIoT製品を70以上の国と地域に販売。2018年4月新たに株式会社Shiftallを起業し、複数のIoT機器を開発・販売。2021年からはVRメタバースに軸足を移し、家庭用モーショントラッキング機器 ‘HaritoraX’、 防音Bluetoothマイク’mutalk’やVRヘッドセット’MeganeX’など多数のメタバース関連機器を手掛ける。
プロジェクトの歩み