- イベントレポート
MAAHA CHOCOLATEが〈カカオ豆からチョコレートを作るワークショップ〉を開催
100BANCHの創立3周年を過ぎ、4年目となる2020年も残りわずかとなりました。
本年も100BANCHに関わってくださったみなさま、ありがとうございました。
今年は新型コロナウィルスの影響により、世界中の人々が生き方や社会システムの変化を求められ、みなさんにとっても大きな変化や様々な実験、挑戦に溢れた1年だったのではないでしょうか。
新しい生活様式がとても早いスピードで私たち全員に求められたことにより、オンラインツールを用いた新しい取り組みが生まれ、それらが社会に浸透する流れが加速化。またオフラインの取り組みの見直しや、改めてリアルで会うことついての再発見もあり、双方のハイブリッドな形がさらに新しい価値を見出す契機となる年となりました。
100年後の未来から振り返った時にも、大きな変革の年になるであろう2020年。
100BANCHで活動するGARAGE Programのプロジェクトメンバーや運営事務局にとっても、仕組みやサービス、人との関係について、思考を重ねながら実験を行い、挑戦、変化を繰り返してきました。
欲しい未来に向けて邁進する若者たちが集う100BANCH。今年起こった実験や新たな挑戦をご紹介したいと思います。
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感染リスクや緊急事態宣言など、普段行なっている形で活動ができなくなったプロジェクトも多くいました。それでも、非接触でできるオンラインを活用し、様々な新しい実験を繰り広げました。
「配送」×「配信」のニューノーマルな夏祭り「ナナナナ祭2020」
100BANCHの周年イベント「ナナナナ祭」は今年、開催内容を大きく見直しました。配送と配信を掛け合わせて実施した全30プログラムは、参加者のご自宅に実験キットをお届けし、それを使用した形でオンラインで体験するというビット&アトムな祭典の形を実験しました。
オープニングを飾る7月7日の基調対談「こんにちは未来」第一部は、「 – Willから未来はつくられる -」と題し、パナソニック株式会社 代表取締役社長の津賀 一宏さんと、株式会社BIOTOPE CEOの佐宗 邦威さんがご自身の経験と照らし合わせ、「Will」や「妄想」の描き方やそれをカタチにしていく方法について、熱く語り合いました。
「こんにちは未来」第二部では、100BANCH運営3社の代表が登壇。「- 3年間の100BANCHから見えた未来 -」をテーマに、3年間の100BANCHの運営を振り返るということで、3年間の総括の紹介の後、ゲストのカフェ・カンパニー株式会社 代表取締役社長 楠本修二郎さん、株式会社ロフトワーク 共同創業者・代表取締役 林千晶さん、パナソニック株式会社 コーポレート戦略本部 只信一生さんに、100BANCHの入居者の姿がどんな風に映ったか、お話をうかがいました。
Out Of Theater:オンライン演劇「劇団ノーミーツ」幕開き
劇場「外」のあらゆる公共空間を舞台に見立て、表現に寛容な社会を創るプロジェクト「Out Of Theater」。
2020年2月、100BANCH 1階のWIRED SHIBUYAで予定されていた「Musical Diner」も急遽中止を余儀なくされました。2020年4月の緊急事態宣言を受け、本格的にオフラインで会うことが難しくなった時に、新たな取り組みとして発表されたのが、密を避け、NO Meetsなオンライン演劇「劇団ノーミーツ」の立ち上げ。旗揚げ公演『門外不出モラトリアム』は大きな社会的インパクトを与えました。発表が5月というスピード感にも驚きです。
>劇団ノーミーツ公式サイト:https://nomeets2020.studio.site/
>Out Of Theater プロジェクトページ:https://100banch.com/projects/12434/
>リーダーインタビュー「大炎上で気づいた表現に対する不寛容さ……エンタメで社会の空気を変えるOut Of Theaterの決意:Out Of Theater 広屋佑規」:https://100banch.com/magazine/21229/
HERALBONY(MUKU):オンライン美術館「HERALBONY #ZoomArtMuseum」開催
「異彩を、放て。」と掲げる「HERALBONY」は、さまざまな「異彩」をさまざまな形で社会に送り届け、福祉を起点に新たな文化をつくりだしていくプロジェクトであり、アートメゾンブランドとして活躍しています。
Web会議ツール「Zoom」のバーチャル背景機能を最大限に活用し、あたかも美術館内に来たかのような臨場感を演出。こちらも緊急事態宣言後5月1日にプレスリリースを展開、その後も継続的に取り組み、第3弾の開催に到るまで人々の注目を集めました。アートディレクションを「Papertype × Shibuya」の守田篤史さん(株式会社ペーパーパレード)が手がけるなど100BANCH内のコラボレーションが継続的に行われています。
>HERALBONY公式サイト:https://www.heralbony.com/
>HERALBONY(MUKU)プロジェクトページ:https://100banch.com/projects/HERALBONY/
>リーダーインタビュー「知的障害のある作家が生み出すアート作品を通して福祉に変革を——ヘラルボニー:松田崇弥さん」:https://100banch.com/magazine/29829/
CGO.com:【第一回】勝手にギャル式ブレスト「#あたらしいハロウィン の過ごし方って?」
ギャルがギャルでいることができ、ギャル自体(見た目もマインドも)が正しく評価される世界を作る「CGO.com」。「ギャルが企業の課題解決をアシスト!」をコンセプトに #ギャル式ブレスト、#ギャルブレイクなどを企業に展開するプロジェクトのオンラインコンテンツでの展開を進めました。
ギャルの忖度のない意見や、本音で話あえる環境を作るギャルの力を感じていただけるのではないでしょうか。YouTubeなどで気軽に見れるため、少し気になっていたけどなかなか手が出せなかった方、またそもそも知らなかった方へも見てもらえるチャンスとして、地道ながら大きな一歩だと思います(シャンパンタワーのコールってどんなものなのかが気になります……)。
>CGOドットコムYouTubeチャンネル:https://www.youtube.com/channel/UCviyw5uSMLAOyHTgdiWxkmw/featured
100BANCH主催のイベントもオンライン開始
100BANCH主催の実験報告会も2020年4月からオンライン配信が2月からスタート。遠方からの視聴が可能になったり、参加者の質問やコメントを受け付けたりなど、遠隔だからこそ可能な形にチャレンジすることができました。10月の実験報告会からGARAGE Programのメンターが登壇する「メンタートーク」も開始。オンラインでもより充実した内容を届けるための工夫や実践を繰り返しました。
>2020年10月実験報告会レポート:https://100banch.com/magazine/29093/
新しい活動の取り組みにクラウドファンディングを活用
新しい挑戦に挑む際に多く活用された「クラウドファンディング」。100BANCHのGARAGE Programに入居する多くのプロジェクトが発表し、たくさんの方の支援を得て成功しています。ピンチをチャンスに切り替える前向きな発想のひとつとなった傾向が感じられます。今年入居した2つのプロジェクトをご紹介します。
>comel クラウドファンディングページ:【日本初】ブレンド米専門店 comelお米の温もりを通して、忙しい現代人に幸せを:https://camp-fire.jp/projects/view/339009
>comel プロジェクトページ:https://100banch.com/projects/28511/
>Mpraeso Project クラウドファンディングページ:私たちのチョコレート工場から、ガーナにカカオ革命を!:https://camp-fire.jp/projects/view/271737
>Mpraeso Project プロジェクトページ:https://100banch.com/projects/24919/
>なぜ100BANCHのプロジェクトはクラウドファンディングに成功するのか? その背景から見えた“感情の揺さぶり”の重要性:https://100banch.com/magazine/20203/
CES2020に出展―100BANCHが渋谷を飛び出しCES2020のSands Expoで公開実験
まだコロナが世界的なパンデミックとなる2020年1月初旬、世界最大級の家電見本市「CES2020」が2020年1月7日から10日までの4日間、米国・ラスベガスで開催されました。100BANCHからはお片付け電気スタンド「STAND BY D」、IoTティーポット「Teplo」、彩る影をデザインする照明器具「RGB_Light」の3つのプロダクトおよびコンセプトモデルを、世界中からのスタートアップや投資家が集う「Sands Expo」内のパナソニックブースにて紹介しました。
>100BANCH事務局 榎波の現地レポート:https://100banch.com/magazine/24408/
>STAND BY D プロジェクトページ:https://100banch.com/projects/standbyd/
>Teplo プロジェクトページ:https://100banch.com/projects/11142/
>RGB_Light プロジェクトページ:https://100banch.com/projects/rgb_light/
宮崎県日南市で「BUSHOUSE」と「ema」がモビリティサービスを実証実験
100BANCHで活動する「BUSHOUSE」プロジェクト(株式会社DADA)、「ema」プロジェクト(株式会社マイメリット)は、パナソニック、宮崎県日南市とともに、2020年2月2日から2月29日まで宮崎県日南市で、可動式滞在施設及びマイクロモビリティを活用した観光客向け統合型モビリティサービスの実証実験を実施しました。
>モビリティサービスの実証実験レポート:https://100banch.com/magazine/25077/
>BUSHOUSE プロジェクトページ:https://100banch.com/projects/bushouse/
>ema プロジェクトページ:https://100banch.com/projects/14817/
感染対策をして100BANCHや渋谷川で行われたイベント
1年の終わり12月にも、100BANCH入居メンバーたちは足を止めることなく活動を行いました。
Z世代の視点で落語を楽しむ新しい「寄席」をデザインする「Z-Rakugo」は人数制限を設けたイベントを2日間にわたって実施。従来の落語の舞台に加え、DJブースやモクテルバー、オリジナルのアパレルショップなどを併設した新しい寄席の形を提案した、新たな落語の実験的イベント「”YOSE”#01 by Z落語-東京」を開催しました。
>Z-Rakugo プロジェクトページ:https://100banch.com/projects/z-rakugo
また同日には、100BANCH前の渋谷川前で「POPUP PLAYPARK」が開催。「都市を遊びたおす」をテーマに、移動販売車や即興的に遊びの場を生み出すCYPHER SPOTなど、公共空間に少し手を加えることで出現するCHILL SPOTやFOOD SPOTが1日限りで出現。
仕掛け人は“ヒト・モノ・場所を再配管(re-pipe)し、新しい都市の遊び方を生み出す”をコンセプトに活動する「REPIPE(リパイプ)」。屋外で様々な都市の要素を取り込みながら刻々と変化していく空間を作り上げました。
>REPIPE プロジェクトページ:https://100banch.com/projects/repipe/
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100BANCHではその他にも感染防止対策として、緊急事態宣言時の一時的な閉鎖、宣言解除後に密を避け換気を良くするためのレイアウトの変更、手洗い・うがいの徹底、消毒用アルコール・除菌シートの設置、検温・入退室管理に顔認証システムの導入なども行ってきました。
まだ予断を許さない状況ではありますが、世界的なパンデミックを引き起こした今年の状況下でも歩みを止めない若者の活動を支援して参ります。またそんなメンバーから勇気や力をもらいながら、来年も欲しい未来に向けた実験を繰り返していきたいと思います。
今年も1年、ありがとうございました。
2021年もたくさんの実験と多くの出会いが、100BANCHで交差しますように。
100BANCH 編集部
1月:CES2020に出展―100BANCHが渋谷を飛び出しCES2020のSands Expoで公開実験!
2月:宮崎県日南市で「BUSHOUSE」と「ema」がモビリティサービスを実証実験
3月:自粛中の鍋BANCHを振り返る:みんなで同じ“鍋”のメシを食う—— 私が「鍋BANCH」を開催する理由
4月:東京・インドを繋いだオンライン取材:Teploリーダーインタビュー
5月:「逆境が未来へのステップに」シリーズスタート:
– コミュニケーションを欲する気持ちが隔たりを壊す Braille Neue / 未来言語:高橋鴻介
– オンライン教育の促進と在宅時間の増加で見つけた新たなチャンス Now Aquaponics!:邦高柚樹
– 農業を流行りで終^わらせない 安定的なプラットフォーム作りが農業の未来を切り開く ORDERING SYSTEM for aged person:佐藤飛鳥
6月:「“今だからこそ”、未来に向けて大切なキーワード」シリーズスタート:
– vol.1(SAVE THE UDON / attender / Now Aquaponics! / VR×Space Education Project by Yspace / DRIPS)
– vol.2(FHP〜Fundoshi Hack Project〜 / 東京銭湯 – TOKYO SENTO – / ORQUEST / NIHONGO / Braille Neue)
– vol.3(soma no base / iKasa / Snafkin Salon / Omoracy / KaMiNG SINGULARITY)
7月:配送×配信のナナナナ祭2020開幕!
8月:約1ヶ月に渡るナナナナ祭 トリを飾ったキサブローリーダーインタビュー
9月:スパイラル主催の「SICF2020」に100BANCHから4プロジェクトが出展! 新作・オリジナル作品を発表(Papertype × Shibuya / Omoracy / AstroIkebana / Physics As Art)
10月:10月15日は「きのこの日!」椎茸祭リーダーインタビュー
11月:国内外で政治が大きく動いた時。政治検定リーダーインタビュー
12月:3年目の100BANCHを凝縮 『3/100 BANCH BOOK』完成!