- リーダーインタビュー
未然に防げる病を減らし、世界の健康寿命を伸ばしたい ——「cross-border washoku meal kit」:藤戸 美妃
和食で世界中のみんながもっと健康に、長生きできる世の中をつくりたい
私たちは、和食の力で世界中のみんながもっと健康に、長生きできる世の中を目指すプロジェクトです。
和食の特徴を生かし、栄養バランスを考慮した和食の越境ミールキットを世界中で販売します。
2023年度のWHOの統計によると、日本の平均健康寿命は74.1歳と世界一です。一方で世界全体の平均健康寿命は63.7歳と、日本と世界で10年もの健康寿命の差があります。この10年の差を縮めるために和食を世界に発信し、和食の力で世界中のみんながもっと健康に、長生きできる世の中をつくります。
そして、日本食の健康への有益性に対するエビデンスを蓄積し、日本の国際競争力回復の一助とします。
私は現在ハンガリーの大学で医学を学んでいます。ハンガリーの病院での実習が始まってから、食習慣さえ改善していれば防げたであろう病で苦しむ患者をよく目にするようになりました。その度に、医学生として無力さを感じます。かかってしまった病を治療して解決するのではなく、食を通じて未然に病を防げる医師を目指したいと思うようになりました。
その中で注目したのが生まれ育った大好きな国、「日本」の食文化です。日本の健康寿命は世界一。その大きな理由の一つが「和食」にあると考えます。一汁三菜を基本とする食事スタイルが日本人の長寿や肥満防止に役立っています。
昨今、日本の国際競争力の低下についてよく聞きますが、私は和食こそ世界に誇れる日本産業だと思います。
健康に配慮した和食の越境ミールキットの販売を通じて、未然に防げる病の患者さんを減らしたいです。そして日本の国際競争力回復の一助になりたいです。
世界の平均健康寿命は日本に比べて 10年短いです。このプロジェクトは健康的な和食を定期的に海外に提供することで栄養価の高い食事を習慣化することを可能にします。このチャレンジによって、世界の平均健康寿命を伸ばすことに貢献できると考えます。
①海外の方に口に合う和食の調査
②日本国中の健康な食品探し
③日本食の健康への有益性に対するエビデンスの蓄積
3ヶ月後に最初のミールキットをパッケージにして100人に送れるようにする。
日本への興味の有無に関わらず、美味しくて健康な和食が当たり前のように世界の食卓に並んでいる世界を実現したい。
プロジェクトリーダー
藤戸 美妃
2001年生まれ。デブレツェン大学医学部在籍中。小学生の卒業文集で英語を使って世界で活躍できる女性になりたいと綴る。その後国連職員を志し、16歳の時にアフリカへ留学。しかし現地で楽しみにしていた活動に持病の頭痛で参加できずもどかしい思いをしたことがきっかけで医師を目指すようになる。 大学3年で経験したヘルスケア企業でのインターンを通して、1つの会社でより多くの潜在的な患者を救える会社に強い魅力を感じ、ヘルスケアでの起業を決意。
tenrai株式会社 代表取締役医師桐村 里紗
予防医療から生活習慣病、在宅医療まで幅広く臨床経験を積み、現在は鳥取県に移住し、日野郡江府町において人と地球全体の健康を実現する「プラネタリーヘルス」や女性特有の悩みを解決する「フェムケア」など、ヘルスケアを通した社会課題解決を目指しプロジェクトを共創。東京大学大学院工学系研究科道徳感情数理工学講座・光吉俊二特任准教授による量子ゲート数理「四則和算」の社会実装により、人と社会のOSをアップデートすることを掲げたUZWAを運営し、新しい文明の萌芽を描く。新著『腸と森の「土」を育てる 微生物が健康にする人と環境』(光文社新書)が話題。
プロジェクトの歩み
入居開始
細胞売買のルールメイキングや中高生のサードプレイスづくりなどGARAGE Program 第72期の3プロジェクトが100BANCHに入居
「民主主義のDXで、一人ひとりが影響力を発揮できる社会を」100BANCH実験報告会
「Z世代の視点で、落語文化を未来へつなぐ」100BANCH実験報告会
「不言実行」の1年に。——2024年 今年の抱負!
100年先の未来を描く6プロジェクトが登壇 2024年1月 GARAGE Program実験報告会
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