RGB_Light
光の3原色を利用して、ワクワクするような照明体験を。
パナソニック、ロフトワーク、カフェ・カンパニーが運営する100年先を豊かにするための実験区「100BANCH(ヒャクバンチ)」は、7月14日(日)まで『100BANCHナナナナ祭2019』を開催しています。
いま注目のシェアリングエコノミーやモビリティ、昆虫食など、様々なテーマで未来を創造している次世代リーダー達の活動成果を観覧、体験いただくことのできる複合型イベントです。
今回は会場の空間デザインや展示について、ピックアップしてご紹介します。
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100BANCH「ナナナナ祭」会場の空間デザインは、先日製品化が発表された「RGB_Light」の考案者、河野未彩。「神社での祭」をメタファーに、100BANCHに非日常の「空間と儀式」をテーマ。鳥居などを直接的に表現するのではなく、光を使って抽象的に表現。
2Fガレージフロアの受付で、来場者はパンプレットとともに、赤と青の文字が羅列された、何が書いてあるのかわからない不思議な短冊を渡されます。この短冊を、赤い光が鳥居のように並んでいる「赤の道」で見てみると、縦書きの文字が浮かんできます。昔、高校時代に英単語の暗記本などで使った原理ですが、赤の道では縦書きの文字が、奥の青い空間では、横書きの文字が読めるという仕掛け。この短冊には、100BANCHからの熱いメッセージが書かれています。
青いライトが灯る空間は「100の窓」と名付けられており、プロジェクトに対する100BANCHメンバーのエネルギーを神社で言う御神体に見立てています。プロジェクトメンバーの紹介画面を表示したタブレットが100個並んでおり、圧倒される空間でした。
そして3F LOFTフロアには河野が100BANCHで制作し、製品化が決まった「RGB_Light」を設置。さらに、超微粒子ミスト「Silky Fine Mist」を使用し、もくもくと濃厚な霧を発生させた「雲の間」が広がっています。ここで再度登場するのが短冊。「100の窓」で100BANCHメンバーのエネルギーに触発された来場者が、蛍光ペンで短冊の裏側に願いを書き、雲の上、天に飛ばすという体験ができます。
14日までのナナナナ祭期間中、毎日無料で見学することのできる展示を幾つかご紹介します。
ナナナナ祭 EXHIBITION>>https://100banch.com/events/18117/
■マンガ活字/Papertype×Manga
効果音や擬音だけでシーンの様子や物語を表した漫画作品を「心情を表現する記号」と捉え、それらの作品を元に紙活字を制作。この「心情を表現した文字」を漫画として提示するマンガ活字として展示しています。
絵のない漫画が漫画として成立することにも驚きがありますが、それをさらにマンガ活字という新しい表現方法へとアップデートした、冒険的な作品です。
■モリンガ未来創造計画/Heal The World
スーパーフードとしてお茶などの形で流通しているモリンガ。栄養が豊富であることを知っている方も多いはず。しかし、モリンガがどれくらいの栄養素を持ち、どのような場所に育成しているかは、まだまだ知られていません。
このブースでは、モリンガが貧困や地球温暖化を解決する可能性について学ぶことのできるパネルや動画が展示されています。また、試食や石鹸などを試すこともできるため、モリンガが活躍する未来を感じることができます。
■藍染サーキュラーファッション/I♡SKATEBOARD SHIBUYA+Raipons
ブランドが廃棄するはずのデッドストックを購入し、徳島の本藍染めを使い、アップサイクルしたTシャツを展示・受注販売しています。捨てられるはずだったデッドストックは、本当にゴミなのかを問う「JUNK?」という言葉がプリントされた作品や、いまや女性も社会進出しているなかで浸透しているサラリーマンという言葉に疑問を投げかける「#サラリーヒューマン」という言葉をプリントした作品を購入できます。
■MUKU × きょうされん/MUKU
自閉症のお兄さんを持つ双子のチームMUKU(ヘラルボニー)は、成人期の障害のある人たちが、地域で 働く・活動する・ 生活することを応援する事業所の全国組織「きょうされん」とコラボレーションして生まれたネクタイや傘、ハンカチなどのプロダクトを展示・販売しています。ビビットな色柄の描かれたハンカチは、トゥモローランドとコラボして7月13日より全国で販売されます。
(ハンカチ販売予定日:2019年7月13日(土)、販売価格:2,700円+TAX/商品詳細:デザイン6種、導入店舗:全国トゥモローランド店舗(一部店舗を除く))
■-CONNECT- TSUKUBAX EXHIBITION/TSUKUBAX
CONNECT(つながり)をテーマに「生物×アート」を表現したバリエーション豊かな作品群が展示されています。どの作品も工学的な要素やデジタルな要素が含まれており、未来を感じるアートピースとなっています。
それぞれ異なるアプローチや表現手段を用いており、生物本来の多様性をアートに掛け合わせることで、無限の可能性を感じるブースになっています。
■人工的な恋人と本当の愛 – Artificial Lover & True Love –/林千歩 x MV/M Project
アンドロイドと女学生の恋を表現する映像をもちいたインスタレーション作品で、社長室にみたてた空間に、陶芸教室を営む既婚のAIロボット「アンドロイド社長」が人間の女生徒と恋に落ち、1体と1人が親密に接し合う様子を写した映像が流れています。
アンドロイド社長は明らかに人工的なのに、愛情表現の生々しさにドキッとしてしまいます。本当の愛とはなんなのかを考えるインスタレーションです。
■THE STORY CAFE/Cinermally+nominico+ORQUEST
100BANCH 1Fのカフェ・レストランLANDでは、ジュークボックスで店内のお客さんみんなが同じ音楽を聞くように、誰かが注文した映画を、居合わせたお客さんとともに観るという試み「THE STORY CAFE」を実施。鑑賞できるのはアカデミー賞国際映画祭の公認映画祭ショートショートフィルムフェスティバルinAsiaでノミネートされた11〜20分のショートフィルム3作品。映画自体はすべて無料で注文することができます。
毎日見かける女性に恋をした青年が、彼女と知り合うためにとった、意外な方法とその顛末を描くコミカルな作品『恋の第一歩』(2014、フランス)、内気な少年が仲良しの少女との別れを描いた『ボガビラのバス』(2016、オーストラリア)、通りを挟んだマンションに住み、毎日窓越しに顔を合わせるだけの関係だった老人と老婆に、ある日変化が訪れる様子を描く『またね』(2014、ドイツ)。どれも素敵な映画。観終わった後、きっと誰かと感想を話したくなるはず。
■trucking wow/Tokyo Re-cycle Projects 2021+Angya+
フードトラックは、お客さんが飲食するための椅子を置いて営業することができないということをご存知ですか?
渋谷川沿いに鎮座する、フードトラックの周囲に単管パイプを組み上げたスペースのこの展示はこれに対する挑戦でした。周囲の単管を自由に使ってもらうことで、フードトラックを「飲食物を買うためだけのお店」とするのではなく、文化拠点としての空間の構築を試みたものだそうです。
単管に板を固定し、本棚としての利用を提案したり、Tシャツをかけたハンガーを下げて、展示を行うなど、さまざまな使い方が提案されていました。一般のフードトラックはコンテナであったり、バンを改造して作られています。一方、trucking wowのフードトラックは、軽自動車の上に単管と板で作られているため、木造部分や単管の移動を人力で行うことができるため、自由度が高いそう。使う人・使う場所に合わせて自在に形を変えることができるのも魅力です。アウトドアの新しい文化拠点で、自分なりの使い方をしてみませんか?
■ナナナナ祭は14日(日)まで。展示の見学・体験は土日がオススメです!
週末の13日・14日には、100BANCH ヘルスケア・ミュージアム(180mg/dl/PHC株式会社)で「渋谷で1番ワクワクするヘルスケア・ミュージアム」を開催。参加者の皆さんの血糖値を測定し、そのデータからデジタルアートを制作します。
また他EXHIBITIONブースも、解説を楽しむならば土日がオススメです。展示作品について詳しく知りたい、販売しているものを購入したいという場合は、ぜひ土日にお越しください。