生まれつきバンディキャップを患ったことによる 「やりたくてもできない」を0にする
- イベントレポート
100年先を見つめる7プロジェクトが登壇 2021年11月 GARAGE Program実験報告会
これからの100年をつくる、U35の若手リーダーのプロジェクトを推進するアクセラレーションプログラム「GARAGE Program」。3カ月目と活動期間終了のタイミングで、どのような実験を行ってきたかを発表する実験報告会とメンタートークを実施しています。
今回の実験報告会には、100BANCHに入居して3カ月や半年の区切りを迎えた7プロジェクトのメンバーが登壇し、これまでの活動の成果報告と今後の方針や展望について発表しました。
GARAGE Program プロジェクト成果報告
■Eraflew
登壇者:山本亮輔
生まれつきバンディキャップを患ったことによる「やりたくてもできない」を0にする
プロジェクト詳細: https://100banch.com/projects/elaflew
エラフルーは障害者のような生まれつきの先天的なハンディキャップを患ったことによって、ハンディキャップを患っていない人ができる選択を「やりたくてもできない」状態を0にする未来を創ることを目的に活動しているプロジェクトです。
子ども達が思い切りアート作成ができるように、特別支援学校向けアートイベントを実施。Amazonから100個段ボールを支給してもらい、段ボールの家を作り、絵具やスプレー自由にアートを楽しむ姿に爆発的なエネルギーを感じたといいます。また、東京藝術大学の7人の学生が子ども達の色づけた段ボールをもとに全長2mのわしみみずくの模型を制作するなどのコラボレーションにも挑戦しています。
山本:今後は東京の有楽町マルイ7階で作品の展示販売を実施します。子ども達×東京藝術大学の生徒とのコラボレーション可能性を感じたのでこれからも続けていきたいと考えています
■COACH FOR HSP
登壇者:江頭一騎
「繊細さん」という才能持つ若者は、これからの日本社会を引っ張るリーダーだ。
プロジェクト詳細:https://100banch.com/projects/coach-for-hsp
HSPとは、感受性が強い、人の言動が気になる性質の人のこと指し、最近では「繊細さん」と呼ばれています。COACH FOR HSPは、繊細で悩んでいる人達に向け、内発的動機の言語化・周りの目線を気にせず想いを表現できる、の2点を支援し自分自身の志に挑戦できる状態作りを目指しているプロジェクトです。
100BANCH入居当初は大学生へのアプローチを考えていたが、ニーズ調査をしているとHSPに対して緊急に課題感を感じている若者は少ないと分かり、活動中に社会人対象へシフトチェンジ。社会人が感じやすいストレスへのコーチングを行い、その後内発的動機づけのコーチングプログラムを実施してます。
江頭:現在2名の社会人の方を面談しています。これからの課題として、金額設定や販売方法を考えていくこと。そして、コミュニティー作りや、ビジネスモデルの構築を考えています。
■creaB
登壇者:伊藤詩奈
対話により「価値観の違い」を受け止めながら、人と人とで共創できる社会を作りたい
プロジェクト詳細:https://100banch.com/creaB
creaBは「対話しながら共創する絵本 creaB」というプロダクトを開発し、老若男女が対話によって様々な考え方に触れ、絵本を共創する体験をしてもらうプロジェクト。渋谷をイメージする色を話あって、これにより多くの人の視野を広げ、お互いの「価値観の違い」を受け止められる社会を実現を目指しています。
creaBの絵本を使用していくと、根底にある違った価値観や考え方を受け入れるというコンセプトが伝わりづらかったので、性格や価値観が書いてある「人物カード」を用意し、ユーザーに相手がどんな人物になり切っているか探りながら対話することが、日常生活の延長になればと考えています。
伊藤:高校1年生向けにcreaBの絵本を使い授業を実施した際に、ファシリテーターの有無によって生徒の感想に差が出ることが分かりました。今後は12月に新しい試作品をアップデートして、2月を目標に販売を目指しています。
■MUJO
登壇者:前田陽汰
渋谷で死と出会う
プロジェクト詳細 https://100banch.com/MUJO
MUJOとは、死を日常に溶かす企画・作品を通じ、死の曖昧さに手触り感を与えて、死を忌避する対象ではなく、生に活用する対象として捉え直すことを目的に活動しているプロジェクトです。
100BANCHでは、棺桶写真館というイベントを実施。自分が棺桶に入っている姿を写真に撮って見るというもの。60人が参加し、TikTokでイベントの様子や報告をアップしたところ400万再生するという反響を得ました。
前田:棺桶を使った活動を増やすため、色々タイアップ先を探しています。自分たちでは届けられない層の人たちにも棺桶に入る体験をしてもらいたい。また、「葬想式」というオンライン追悼サービスの運営にも注力を注ぎ、、文化として定着するように広めていきます。
■Be in your shoes -異なるあなたとつながる方法-
登壇者:柏原瑚子
Be in your shoesで違う世界を見る!
プロジェクト詳細:https://100banch.com/projects/be-in-your-shoes
Be in your shoes は、”Put oneself in someone’s shoes”「誰かの立場に立って物事を見る」ということわざから着想を得た、新たなコミュニケーションの形を模索しているプロジェクト。
対人関係でうまく伝わり切れないモヤモヤした気持ちに対して、「言葉よりもアート作品の方が直接メッセージを届けることができるのでは?」という仮説を立て11月に100BANCHにてメッセージをアートに落とし込んだ作品展を実施。様々な人に街頭インタビューを行い、これまでの生き方について聞いた話を音声作品として展示し、プロジェクトのコンセプトである“靴の視点から社会を捉えなおす”という想いを込めました。
柏原:この実験を通して、来場者は出会ったことのない誰かを想像することができるのか、その体験がどんな視点をもたらすのか。また、自分が履いている靴(=自分自身の世界の捉え方)を客観的に再認識することができるのかを調べていきたいです。
■Urban music fes
登壇者:ほしあさひ
ライブでも視聴でもない、都市で行う新たな音楽体験をつくりたい
プロジェクト詳細:https://100banch.com/projects/urban-music-fes
プロジェクト名にもなる「Urban music fes」(都市の音楽祭)とは、屋外看板や屋外広告、街のお店の外壁などに掲出されたQRコードから音源を入手し、都市を回遊しながら音楽を楽しむイベントです。音楽と都市の音が溶け合い、ライブでも視聴でもない、新たな音楽体験が生まれます。
音楽祭に向けて、路上のコンピレーションアルバムの作成。テーマを決めて5名のトラックメイカーから楽曲を書き下ろしてもらいました。QRコード設置場所は、渋谷センター街、のんべい横丁、さくら通りなど5か所を設定。各場所の音を拾って、その場所を想起させるような曲を依頼しました。
ほし:来年3月頭から音楽祭を開始できたらと設計しています。企画の軸の構築に時間がかかりましたが、しっかりと企画の道筋ができたので良かったです。今後は通りすがりの人に気付いてもらうようなステッカーのデザインにもこだわり、制作に取り組んでいきます。
■uni
登壇者:汐田海平
映画とファンをつなぐ、新しい出会い
プロジェクト詳細: https://100banch.com/uni
uniはSNSやクリエイティブなど、得意なことを持つメンバーが集まって、埋もれていく作品を掬い上げて丁寧に届けることを目的にしているプロジェクト。
汐田さんは自身の映画監督の仕事を通して、従来のプッシュ型のPRに課題を感じ、リーチ型のPR方法で映画を届けることを取り組みました。イベント、企画運営、グッズ制作、月1~2イベント、無料試写会や子ども向けWSを実施し、参加者へ映画との出会いを演出する実験を行いました。
汐田:今後もSNSを通じて映画と触れ合う機会を増やしていきたいと考えています。さらに、150人の映画ファンコミュニティ「team uni」の運営やグッズ展開の活動に注力していきたいと考えています。
実験報告会の最後にはメンタートークを終えた公益財団法Well-being for Planet Earth 代表理事の石川善樹さんから登壇者に向けて「何か問題と出会ったときに、すぐに解決アイデアに飛びつくのではなく、一歩引いてみた時に、その問題の背景にはどのような構造があるのかを同時並行で考える癖をつけるといいと思います。今後の活躍を楽しみにしています」とメッセージが送られました。
石川善樹さんのメンタートークはこちら
※登壇・集合写真の撮影時のみマスクを外しています
(撮影:鈴木 渉)
<次回実験報告会>
100年先の未来を描く7プロジェクトがピッチ!
12実験報告会&メンタートーク:加藤晃央(世界株式会社 / CEKAI 共同代表)
日時:2021年12月21日(火) 19:00〜21:00
無料 定員100名
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※ZOOMウェビナーでの開催になります。
Peatixの配信観覧チケット(無料)に申し込みをいただいた方に配信URLをお知らせします。
https://100banch2021-12.peatix.com/
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※ZOOMウェビナーでの開催になります。
Peatixの配信観覧チケット(無料)に申し込みをいただいた方に配信URLをお知らせします。
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『実験報告会』は100BANCHの3ヶ月間のアクセラレーションプログラムGARAGE Programを終えたプロジェクトの活動ピッチの場です。
また毎回100BANCHメンター陣から1人お呼びし、メンタートークもお送りいたします!
今回のゲストは世界株式会社 / CEKAI 共同代表の加藤晃央さんです!
【こんな方にオススメ】
・100BANCHや発表プロジェクトに興味のある方
・GARAGE Programへの応募を検討されている方
【概要】
日程:12/21(火)
時間:19:00〜21:00
参加費:無料
参加方法:Peatixの配信観覧チケット(無料)に 申し込みをいただいた方に配信URLをお知らせします。
【タイムテーブル】
19:00〜19:15:OPENNING/ 100BANCH紹介
19:15〜20:00:メンタートーク
・ 加藤晃央(世界株式会社 / CEKAI 共同代表)
20:00〜20:45:成果報告ピッチ&講評
・OMAMORI:誰もが安心して過ごせる社会の実現に向けての第一歩〜安心安全のルート提案アプリ〜
・SAKASAMAFUDOSAN:不動産賃貸を変える!不動産情報を載せない不動産マッチングサービスさかさま不動
・GEKI:エンターテインメントの力で、「働く」をもっとワクワクに。
・SPOKEN:スポーツと関わることの素晴らしさや価値、感動を共有したい
・Radio is Izakaya:言いたい事も言えないこんな世の中じゃ Poison泣く子も黙る大衆ラヂオ
・WaQ!!!:わがままを身に纏い、人生に前のめりになろう。
・3E POINT MILEAGE APP:エシカル・環境・エコの3Eポイントをサスティナブルに獲得!
20:45〜21:00:質疑応答/CLOSING
【メンター情報】
加藤晃央
世界株式会社 / CEKAI 共同代表
プロフィール
1983年、長野県生まれ。2006年、武蔵野美術大学4年在学時に起業し株式会社モーフィングを設立。2007年、クリエイティブチームである株式会社TYMOTE立ち上げに参画。2013年、同世代のフリーランス化や独立起業の流れの中、個が集結できる場所としてクリエイティブアソシエーションCEKAI / 世界株式会社を設立。2018年、クリエイターのためのコレクティブスタジオ「村世界」を開村。クリエイターの可能性を高め、繋げ、拡張させることをミッションとし究極の裏方を目指す。
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