- イベントレポート
未来の世界を照らす発光細菌の光——DESIGNART TOKYO2024を終えて
未来を彩る光と科学の融合、
夢と驚きが広がる人と生物が共生する新たな光景を描く
私たちは、世界中へ人と生物の共生を目指すプロジェクトです。
子どもたちがわくわくするような、バイオ技術と共生した未来の世界を想像することが可能なバイオクラフト(バイオ技術を用いた製品)を作製し、世の中に発信したいと考えています。
本プロジェクトでは、バイオクラフトの作品として発光細菌または渦鞭毛藻Pyrocystis fusiformisなどを用いたバイオランプ(発光生物ランプ)を作製します。作製したバイオランプは、バイオアートとしての活用ならびに子どもの科学教材としての利用を想定しています。またさまざまな施設での発光生物を利用した、電気不要の空間を創出し、人とバイオとが共存する世界を模索します。
プロジェクトのきっかけは、子どもたちにバイオ実験のワークショップをしたときに、子どもたちの目がとても輝いていたことです。現代の街中を歩いていても、バイオ技術と人とが共生している空間が見当たらないため、もっとバイオ技術でわくわくする世界をつくり、もっと子どもたちの好奇心をくすぐりたいと思いました。
子どもたちをはじめとする、人々の好奇心をくすぐりたいと思い、バイオ技術を使ったクラフト商材を作製して学校教育や街中にバイオクラフトを溶け込ませることにより、アプローチすることが狙いです。
街中を見渡しても、バイオ技術と共生している空間はあまり見当たりません。
本商材を作製することにより、バイオアートとしての活用ならびに子どもの科学教材としての利用を想定しています。
またさまざまな施設での発光生物を利用した、電気不要の空間を創出し、人とバイオとが共存する世界を創造可能なことを実証実験(PoC)したいと考えています。
1カ月目
・材料調達/試作実験
2カ月目
・試作改良(100BANCH)
3カ月目
・PoC(教育教材、アート、人とバイオとの共生)
3カ月のゴールは以下の通りです。
1. いろんな施設や街中にバイオクラフトを溶け込ませる。
2. 学校教材として商材を利用して頂くと同時に、科学技術を通して子どもたちにバイオに興味を頂く。
3.ピッチイベントの登壇。
数年以内で実現したい未来は、「バイオクラフトと人が共存する世界」です。街中を歩いたら、わくわくするようなバイオ技術が見られる空間を実現し、バイオ技術に関心を持って、子どもたちやいろんな人々の好奇心をくすぐりたいと考えています。
100年後には、発光生物の光が利用される未来が実現することを願っています。
光が届かない場所でも、発光生物が光を照らすことで、電気が不要な世界を創出することができます。発光生物は主にO2を供給源とし、生存する限り半永久的に発光します。
電気が不要なため、電気をつくる工場や設備、場所も不要となります。
100年後には、宇宙での生活も考えられます。宇宙空間において光を創出する際は、電気をつくる工場や場所も不要な発光生物により、エネルギー効率の良い持続可能な光を創出する世界が実現することを想像しています。
また「100BANCHイコールDIY生物実験室・ DIYバイオにも取り組んでいる」というイメージの定着化を図り、ハブになることを目指します。その上で100BANCHや渋谷の方々も巻き込み, 渋谷初でDIYバイオ、 培養肉を身近なカルチャーとして浸透させていきます。
BioCraft リーダー西村隆太郎
1989年千葉県生まれ。幼少期は自然に恵まれた環境で虫取りやザリガニ釣りと自然に触れ合って過ごす。生命の不思議についてもっと知りたいく、大学の博士課程まで生物学を専攻し、遺伝子組換え技術を用いて遺伝子の機能解析の研究を行っていた。
本業ではインフラエンジニア、講師、記事執筆等、幅広く仕事をこなす。
BioCraft 動画編集担当新城健太
1987年沖縄県出身。
DIYbioに興味を持ちShoujinmeatに参加。
バイオ系の実験を動画投稿し、誰にでもわかりやすく伝わるようなDIYbio動画を模索している。
BioCraft 研究担当岡咲航平
1998年神奈川県横須賀市出身。小学生の頃水槽のエアポンプの仕組みが気になり分解してコンセントに繋ぎ感電、初めて手の随意を電気によって奪われた体験をする。それでは懲りずに生物の電気によって引き起こされる反応に興味を持ち、現在は機械と生命体の融合を目指して培養した筋肉でロボットを動かす研究をしている。
BioCraft 研究アドバイザー担当田所直樹
1996年神奈川県生まれ、横浜の海を見て育つ。交通事故の経験から医学の道を目指し、再生医療の研究をしていたが。食べるのが大好きで、まだ世の中にない最高の肉を作ること、そして世の中から空腹の人を無くしたい想いで趣味で再生医療の技術をベースとした培養肉の研究を進める。本業は化粧品や食品の開発を行っている。
BioCraft 研究・市場調査担当加藤柊弥
2006年神奈川県生まれ。大学で生物を専攻している理学部生。高校での培養肉の研究をきっかけにShojinmeat Projectに加入し、プロジェクトメンバーと出会う。人体の仕組みに興味があり、大学では培養肉の開発に応用できる技術を研究したいと思っている。
BioCraft プロダクトデザイン・研究担当鈴木光
2004年東京生まれ。高校生の時に細胞農業を知り、興味を持つ。現在は立教大学理学部生命理学科で勉強中です。卵から孵化させた鶏2匹と家で暮らしています。
BioCraft プロダクト・コミュニケーションデザイン担当佐久間美優
2001年千葉県生まれ。幼少期はアメリカのカリフォルニア州で過ごし、環境保護への興味を持つ。高校生の頃に培養肉の存在を知り、以後Shojinmeat Projectや細胞培養を推進するNPOにて広報活動を行う。本業はFinTech事業のプロダクトデザイナーとして仕事をしている。
BioCraft デザイン・研究担当・教育教材づくり太田和好花
2006年千葉県生まれ。卒論をきっかけに培養肉を知り、学校と家で細胞培養している。 動物と自然が好き。将来は何らかの形で動物を助けたい。培養肉と動物実験代替法に興味がある。
BioCraft デザイン・研究担当・教育教材づくり畔上真歩
2006年生まれ、栃木県出身。高校一年生のはじめに生物学に興味を持ってから、主に生物学系の本を読み漁りつつはや二年。実験は基本的な操作しかできませんがとても興味があります。
BioCraft 研究アドバイザー担当杉崎 麻友
1992年広島県生まれ、三重県育ち。自分の体が何なのかを知りたい想いから生物学沼にハマる。細胞たちの世界や細胞の中で繰り広げられるタンパク質やRNAのドラマティックな活動にたまらなく好奇心がそそられるので、共感する人を増やしたい。世の課題の多くはテクノロジーで解決できると信じている。
BioCraft 研究アドバイザー担当菅沼 名津季
1989年名古屋生まれ。
専門は腸内細菌。発酵しているものが大好きで、趣味で発酵食作りも行う。
BioCraft 研究アドバイザー担当由比 直樹
1992年大阪府生まれ。内科医として、主に血液疾患の診療を行う。 現在は腸内細菌の研究を行う。
プロジェクトの歩み
入居開始
「異なる人々をつなぐ接点の発明で、新しい社会の見方をつくる」100BANCH実験報告会【手話通訳付き】
100年先の未来を描く5プロジェクトが登壇 2024年4月 GARAGE Program実験報告会
BioCraft —発光生物ランプ
「紙と印刷の可能性を探りながら、領域を超えたデザインを追求する」100BANCH実験報告会
100BANCHの縁と縁起を感じきる──ナナナナ祭 2024ブラッシュアップ合宿@大阪
100年先の未来を描く4プロジェクトが登壇 2024年7月 GARAGE Program実験報告会
渋谷の夜空を彩る、光る生命:発光生物が拓く未来──ナナナナ祭2024を終えて
100BANCH、「生物×アート / 自然×デザイン」をテーマに「DESIGNART TOKYO 2024」に出展
[DESIGNART 2024] オープニングイベント「生物×アート / 自然×デザイン」
DESIGNART TOKYO 2024に出展――「生物×アート / 自然×デザイン」をテーマに作品14点を展示
未来の世界を照らす発光細菌の光——DESIGNART TOKYO2024を終えて