- イベントレポート
自分らしい生き方やあり方を追求する—— 実験報告会 & メンタートーク(株式会社ロフトワーク・林 千晶さん)
「敏感すぎて生きづらい」 その苦しみ、活かして生きよう。
世界にはおよそ5人に1人、「HSP」(とても敏感で繊細な人)がいます。自分がHSPかもしれないですし、すぐ近くにいるかもしれません。「繊細さん」は自分の強みと良さを知り、「繊細さんでない人」は繊細さんとともに社会で活躍するヒントを得られるよう、HSPの内容に特化したQ&Aの仕組みをつくります。
日常生活を送る中で、有難いことに経済的に困らない幸せな生活を送らせてもらっているはずなのに、どこかに生きづらさや自分らしさの欠如を感じている自分がいました。インターネットや本を使って色々調べていたところ、「HSS型HSP」(刺激を追求するHSP)という気質が驚くほど私に当てはまりました。「HSS型HSP」の特徴が私にとっては当たり前のことだったので、少数派だと知った時は本当に驚きました。「HSP」「繊細さん」という言葉を見つけただけでも、この生きづらさは自分だけが感じているものではないんだと気付かされ、少し肩の荷がおりました。この経験から、まずはHSPという言葉を1人でも多くの人に知ってもらいたい!と思ったのがきっかけです。
1、HSP(High Sensitive Personの頭文字を取った言葉)は「とても敏感で繊細」な人という意味で、世界中に約5人に1人の割合で存在すると言われる。HSPの中には、新型コロナウイルス騒動で精神的に疲弊し、これからの未来に強く不安を抱いている人が多くいると考えられる。
2、インスタグラムのpeingという質問箱を利用した経験から、「質問」と「回答」は、相手に聞きたい答えたいという単純なやり取りだけでないと感じた。自分のことを1人でも多くの人に知ってほしいという承認欲求や共感を求める気持ちがベースにあると考える。加えて、インターネットサイトとは違い、教科書に載っているような一般的な意見だけではなく、個人が発信している意見が多く集まるため、自分が知りたかった情報をピンポイントで得られることもある。
3、HSPに関する内容に特化したQ&Aの仕組みがあれば、HSPが自己表現をすると同時に共感を得る場、非HSPがHSPの人とどのように関わって行けば良いのかヒントを得る場の両方が提供できるのではないかと考える。
①HSPの特徴を活かして社会で活躍されているHSPの方、HSPの方とともに社会で活躍されている非HSPの方にインタビューをする。その他アンケートを行う。
②インタビューやアンケートの結果を活用しつつ、HSPに関する内容専用のQ&Aの仕組みを考案する。
インタビューの実行
質問サイトを形にする
HSPという言葉を介さなくても、「私はこの匂いが苦手」「こういうことがしんどい」と言うだけで尊重される未来。
菅野 織葉
2003年生まれの左利き。ダンス、曲のハモリパート作成、ミサンガ編み、木登り、切り絵、模写など多趣味。犬、カタツムリ、ウーパールーパー、カワニナ(貝の一種)と暮らしている。
辻晴香
2000年生まれ。上智大学社会福祉学科2年。高校の倫理の授業で、“構造的に『マイノリティ』にされてしまう人がいる”ということを知る。そこから、1人ひとりの尊厳が実現された社会をデザインできないか、考えたいと思う。これが、社会福祉に興味をもったきっかけである。趣味は絵を描くこと、エッセイを書くこと、カフェでのんびりすること。私自身HSPだが、むしろそれを活かして生きることに幸せを感じる。
作家乙武 洋匡
1976 年生まれ、東京都出身。早稲田大学政治経済学部卒。大学在学中に出版された『五体不満足』が 600 万部を超すベストセラーに。 卒業後はスポーツライターとして活動。その後、小学校教諭、東京都教育委員などを歴任。地域に根差した子育てを目指す「まちの保育園」の経営に参画。2018年からは義足プロジェクトに取り組み、国立競技場で117mの歩行を達成。2022年、参院選(東京選挙区)に挑戦するも落選。