- イベントレポート
弔いのかたちから生き方を見つめる「弔いの未来 −その意味・儀式・生者との境界−」─ナナナナ祭2023アーカイブ
お葬式を改造し、死との付き合い方を進化させる。
「死のワークショップ」の開催と専門家へのヒアリングを通して、「死」とそれが最も象徴的に表現される「葬式」について知り、意見の交換ができる場を提供します。そして、私たちなりの「理想の葬式を実演」します。
関わる人と死への理解を深め、「死」に対するネガティブなだけではない新たな側面を見つけていきたいと考えています。「死」について、お茶をするように気軽に明るく語り合える未来作りのきっかけにします。
春に行われた祖母の葬儀が、とてもつまらなく、自分のお葬式がこんなだったら嫌だなと思ったのが発端。 その後世界の葬儀や日本の葬儀関係の業界について調べるうちに現在のお葬式はアップグレードされるべきだと確信する。 祖母の葬儀で聴いたお経に音楽的な面白さを感じたので、まずは音楽で何かを変えることができないかなと思い今回のプロジェクトを発案するに至った。
死に対するネガティブなイメージは圧倒的だ。しかし、それは死について考える機会がなくどう捉えていいのかわからないまま、得体の知れない不安だけを感じてしまうから。 死について知り、考える機会を設けることで、これまでとは違った死の側面を見出すことができるのではないか。
死と葬式の情報共有と意見交換の機会を作る。
1.死のワークショップの開催
2.葬儀業者ほか死と身近な人々への聞き込み
3.我々の考える理想の模擬葬式の実演による提案
1.「死とお茶しよう」に関わる人が、死に対する不透明なイメージをぬぐい、死の持つ意味や尊厳などを発見してもらうこと。
2.模擬葬式を行い、その様子を映像に残し、Youtube等にアップすることで自分たちのやろうとしていることを視覚化する。
3.起業に向けての土台作り(場所や実際にどう言った方法でお金を得るのかなど)をする。
死について考える機会が増え、人々の死の視点が広がり、お茶するように気軽に死について話し合える未来。
Tea w/ deathプロジェクト リーダー/funeral sound creator山本颯之助
桑沢デザイン研究所SD科卒 ジパングロックというアジア系民族音楽と邦ロックの隙間に存在するジャンルを確立させようと「日本の人」というバンドを組みながら、エレクトロニコスファンタスティコスにて家電を改造した楽器を奏でる。 専門学校時代から死について考えており、21歳の春に祖母が亡くなった時に葬式の在り方について疑問に思い、変えたいと決断。 いつか「僕の葬式」というソロアルバムを出すつもり。
funeral designer君島序
旧神応小学校を経て、桑沢デザイン研究所スペース科を今年の春卒業。同研究所の教務補助、家具デザイン事務所でのバイトをしながら、個人のデザイナーとしてコンペへの参加など、活動中。ガラクタを拾うのが好き。
funeral planner江橋友誠
旧神応小学校出身。現在創価大学4年。自分にとって未知の世界観に触れることが好きで、友人の好きなことを一緒に楽しむのが趣味。身内の葬式への参加をきっかけに葬送と宗教の意味や必要性に関心を持つ。死をどう捉え、どう扱うことが意味のあるものとなるのか、死とお茶しように関わる人たちと考えていきたい。
株式会社ロフトワーク 共同創業者林 千晶
早稲田大学商学部、ボストン大学大学院ジャーナリズム学科卒。