廃棄率90%!? 未活用のカシュ―アップルからつくる、ガーナ発の誇りの循環

POTƐNTIA.

プロジェクト概要

私たちは、「カシュ―アップルを通じて、誇りが育つ瞬間を、関わるすべての人に届けること」を目指すプロジェクトです。
ガーナの主要な産業の一つであるカシューナッツ。その一つひとつに必ず実るカシュ―アップルは、栄養価が高いにもかかわらず、約90%が未活用のまま廃棄されています。本プロジェクトでは、このカシュ―アップルを現地で常温保存可能なジュースに加工し、スムージーやドリンクの素材として展開します。これにより、農家には第二の収入源と、自分が育てたものが誰かに選ばれていることへの誇りを、消費者には「自分の健康のためにも、社会のためにも良い選択ができた」と感じられる納得感や誇りを届けることを目指しています。2026年1月にガーナで第一試作品を完成させ、現在は4月の増産を見据え、試飲会やヒアリングを通じた需要検証と体験設計に取り組んでいます。

  • 食フード
  • 12経済活動は人間性を取り戻し、価値を軸とした"交歓"社会が成立する
  • #ガーナ
  • #アフリカ
  • #農業
  • #生産者
  • #サーキュラーエコノミー
  • #103期

動機

ガーナの友人との会話をきっかけに、カシュ―アップルという果実の存在を知りました。ナッツ1つにつき必ず1つ実るにもかかわらず、その多くが廃棄されているという現状を聞き、この未利用資源を活用することで、農家に新たな収入機会を生み出せるのではないかと考えたことが出発点です。
構想の妥当性を確かめるため、2025年4月にガーナを訪れ、約100人のカシューナッツ農家にインタビューを実施しました。その結果、多くの農家がカシューナッツ以外に安定した現金収入を持たず、収穫期以外の生活が不安定になる構造にあることが分かりました。
一方で、カシュ―アップルについては、これまで価値として意識されてこなかったものの、買い取られるのであれば集めたいという声が多く聞かれました。また、確実な収入源が増えることが、教育費や医療費への安心感につながる可能性があることも明らかになりました。これらの調査結果を踏まえ、本プロジェクトは農家の暮らしに現実的な変化をもたらし得ると判断し、本格的に取り組むことを決意しました。

仮説

仮説①:収入構造に関する仮説
廃棄されてきたカシュ―アップルを、安定的に買い取り・加工・販売する仕組みを構築することで、カシューナッツ農家にとって「第二の収益の柱」をつくることができるのではないか。その結果、医療費や教育費に回せる資金が増え、将来に対する選択肢を広げることにつながるのではないか。

仮説②:農家の手応え・誇りに関する仮説
カシュ―アップルを日本をはじめとした市場で展開することで、単なる収入増加にとどまらず、自分の仕事がきちんと評価され、誰かに選ばれているという実感が生まれるのではないか。それが、農家の仕事への手応えや誇りにつながるのではないか。

仮説③:消費者と循環に関する仮説
社会貢献の意義だけを前面に出しても、消費者は私たちの提供する体験・プロダクトを選び続けない。まずは、日常のニーズやペインポイントをきちんと解決する体験・プロダクトとして選ばれることが必要である。その上で、取り組みの背景やビジョンが伝わることで、「社会のためにも、自分のためにも良い選択ができている」という納得感が生まれるのではないか。この納得感が自分の選択に対する誇りとなり、継続的な選択を促し、結果として持続的な循環につながるのではないか。

実験

1カ月目|体験・プロダクトの検証(ToC/ToBの可能性探索)
・複数回の試飲会を実施し、ドリンクの種類/提供シーン/価格帯等に対する反応を比較・検証
・ランニングコミュニティや他プロジェクト等とのコラボレーションを通じて、どの体験文脈でカシュ―アップルを届けるべきかを検証
・カフェ・食品関係者へのヒアリングを実施し、業務用途のニーズ/想定使用量/導入ハードル等を把握

2カ月目|クラウドファンディング実施・増産開始
・1か月目の検証結果をもとに、今シーズン中(12〜4月)に対応可能な増産量を判断
・増産に向けたクラウドファンディングを実施
・ガーナでの増産開始

3カ月目|販売・外部イベント出店開始・次シーズンに向けた戦略立案
・販売および外部イベントへの出店開始
・検証結果を踏まえ、次シーズンに向けた戦略を整理

目標

この3カ月間で、体験・需要・発信の検証を進め、以下の目標を達成します。
・試飲会・コラボイベントを 3回以上開催
・カフェ・食品関係者 30人以上へのヒアリング実施
・メディア掲載 5件以上
・クラウドファンディング 支援者100人以上の獲得

未来

数年内には、「カシュ―アップルがアサイーに続く次のスーパーフードとして、世界で選ばれている未来」を実現します。
かつては日の目を浴びていなかったアサイーが、いまでは日常に取り入れられる存在になったように、カシュ―アップルもまた、日常の中で自然に選ばれるポテンシャルを秘めたフルーツだと信じています。
カシュ―アップルを使ったプロダクトが、日本をはじめとした世界のカフェや日常の飲食シーンで使われ、継続的な需要が生まれている状態を目指します。

そして100年後には、「カシュ―アップル産業が、ガーナを支える主要な産業の一つとして根付いている未来」を実現します。
未利用だった果実が産業となり、地域に雇用や農家の選択肢、そして誇りを生み出す。同時に、消費者にとっても、自分の選択が遠くの誰かの生活や未来につながっている。
そんな循環が自然に成り立っている社会になってほしいと考えています。

プロジェクトリーダーへ一問一答

  1. あなたはどんな風に育ちましたか?
    8歳上と10歳上の姉を持つ3姉妹の末っ子として、「やりたいことをやりなさい」と言ってもらえる環境で自由に育ちました。
    6歳のときに入ったガールスカウトの活動で、同世代のアフリカの子どもたちが飢餓に苦しんでいる状況を知り、「同じ人間なのに、生まれた場所が違うだけで、どうしてこんなにも苦しい生活を送らなければいけないのだろう」と強い違和感を抱きました。
    このときに感じた違和感が、後に自分の関心や進路を形づくっていく原点になっています。
  2. 渋谷の街のエピソード
    正直、渋谷の街は元々あまり好きではありませんでした。
    いつ行っても工事をしていて、人は多くて落ち着かない。目的がなければ近づきたくない場所、という印象でした。
    けれど、いくつかの場やコミュニティに足を運ぶようになってから、その印象が変わりました。
    表からは見えにくいけれど、実は面白い人たちが集まるコミュニティや、居心地のいい場がいくつもあることに気づいたのです。
    そう気づいてからは、渋谷に来ること自体が少し楽しくなりました。
  3. メンバーたちの意外な一面
    Yui:やわらかい印象とは一見、実はかなりロジカルなYui。
    私が「これもやりたい、あれもやりたい」と妄想を広げすぎているときに、冷静に「今やるべきこと」と「まだやらなくていいこと」を切り分けてくれます。チームとして前に進むために、ブレーキ役を引き受けてくれる頼もしいメンバーです!

    Ami:たまに関西人っぽいノリと関西弁が飛び出し、LINEでは盛り上がると「WWW」が増殖していく京都のAmi!笑
    そんな明るい一面を持ちながら、議論が進む中で「今の共通認識はここだよね?」と確認してくれて、みんなが同じ方向を向いて進めるよう支えてくれる、頼れるメンバーです!
  4. 意気込みをお願いします!
    1月にガーナで第一試作品を完成させ、これから本格的に検証を進めていくタイミングで、100BANCHの場を使わせていただけることをとても嬉しく思っています。
    魅力的なアイデアや人が交差するこの場所で、たくさん試し、学びながら、プロジェクトを前に進めていきたいです!

プロジェクトメンバー

  • POTƐNTIA. リーダー寺田瑛梨

    上智大学 総合グローバル学部 総合グローバル学科4年。ガーナ・ケニアでのボランティアや、JICA、NPO、大使館でのインターンを通じて国際協力に関わる中で、一時的な支援は必要である一方で、それだけでは人が自分の仕事や生き方を前向きに捉え、誇りを持ち続ける状態は生まれにくいのではないか、という問題意識を持つようになる。そこから、支援として届けるのではなく、ビジネスとして価値が継続的に循環する仕組みとして社会課題に向き合う必要があると考えるようになった。その問いを深めるため、2024年にワシントン大学へ留学し、Entrepreneurshipプログラムを修了。その後、本プロジェクトを立ち上げた。

  • POTƐNTIA. ブランド・体験設計一ノ瀬結

    法政大学人間環境学部4年。高校3年間カナダに留学し、社会問題や価値観への向き合い方が文化によって異なることに関心を持つ。これまでヨガイベントの企画・運営などを通じて、人々がつながる場や体験を形にすることに挑戦してきた。ブランドの思想や世界観を、実際に体感できる体験として届けることを大切にしている。

  • POTƐNTIA. コミュニケーション上垣内杏美

    立命館大学経営学部国際経営学科3年。高校時代に余剰素材や海洋プラスチックのアップサイクルに取り組み、サステナビリティへの関心を深める。大学で1年間フランスに留学し、価値観や生き方の違いに触れたことをきっかけに哲学に関心を持つようになる。現在は、人が何を良いと信じ、どのように価値を共有するのかという問いを軸に、ビジネスやデザインを通じて思想が社会に実装されるプロセスに関心を持っている。

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