- イベントレポート
100年先の未来を描く6プロジェクトが登壇 2023年3月 GARAGE Program実験報告会
ファッションブランドを媒体に人と自然や社会が繋がり、 共生する文化を育てていく
本プロジェクトでは、「サーキュラーエコノミーを実現する事業の構想」と、「それを社会に実装するための、顧客目線で価値あるサービス設計」を探求します。
なお構想の前提として、「CACTUS TOKYO」という現在私が運営している革小物ブランドの既存製品・サービスおよびターゲット層をたたき台に採用します。
学生時代にはスキー部に所属し自然を愛する一方で、ゴミ問題をきっかけに直感的に環境問題に問題意識を持ち始めた。社会を俯瞰した時に、それは大きな経済の仕組みから生み出された「歪み」だと気付き、そのようなものを根本的に変えていけるような活動をライフワークにしたいと学生時代から感じていた。
事業活動における製品・サービスについて「環境問題や社会問題の解決に貢献すること」を制約条件とした場合、通常は顧客にとっての価値は下がる傾向にあるが、顧客価値の目線を踏まえてゼロベースで設計しなおすことで、逆に制約条件を生かすことで既存製品よりも顧客価値を高めることができるはず。
ユーザーヒアリングを起点としたサービスデザインを行い、プロトタイプ検証とメンタリングのサイクルを通じて仮説検証を行っていく。
サービスデザインの仮説検証を完了し、ローンチ可能な状態まで磨きあげる。
●製品の再資源化プロセスにおいて必要となる製品解体作業を活用した「学習機会」を提供するサービス設計
●EC販売時の配送における「梱包材の省資源化」を実現するサービス設計
世界のファッション産業の「環境負荷の高さ」と「職人の賃金の低さ」を解決するモデルケースとなる。
熊谷渓司
1994年、北海道出身。2017年に一橋大学を卒業後、大手機械メーカーにて5年間経営企画を担当。大企業というしがらみの多い立場での環境問題の解決に向けた取り組み方に物足りなさを感じ、個人でのボランティア活動や情報発信といったアクションに取り組み始めました。その中で、「環境問題という難しいことをそのまま伝えても伝わらない」という経験をし、2021年にサボテン由来のレザーを用いたファッションブランド「CACTUS TOKYO」を設立し、現在も運営しています。
杉田耕介
京都大学大学院 エネルギー科学研究科を卒業し、国内重工メーカーでのエンジニア勤務を経て、現在は外資系通販企業にて勤務。並行して、CACTUS TOKYOブランドの運営に参画している。
井上知春
IT企業にてシステムエンジニアとして3年間勤務中。並行して、サステナビリティをテーマにした有料の会員制交流プラットフォーム「Sustainability College」に約1年間継続して参加中。2022年からは自身でも「エシカル×メンタルヘルス」をテーマとしたコミュニティ「EARSE」を運営している。
(株)KESIKI代表取締役CDO/(株)ウッドユウライクカンパニー代表取締役/多摩美術大学TCL特任教授石川 俊祐
デザインアプローチの実践者。企業のパーパス経営から、人材育成プログラム、新規事業開発まで、数々の価値創造プロジェクトを主導。Central St. Martins卒。英PDD Innovations UKのCreative Lead を経て、IDEO Tokyoの立ち上げに従事。2018年よりBCG Digital VenturesにてHead of Designとして組織の立ち上げに従事したのち、2019年、KESIKI INC.設立。D&ADやGOOD DESIGN AWARDなど様々な審査委員を歴任するほか、数々のセミナー、カンファレンスにてキーノートを務める。Forbes JAPAN世界で影響力のあるデザイナー39名に選出。著書に『HELLO,DESIGN日本人とデザイン』