さみしさを一人で抱えなくてもいい、「その子だけの本」で、きょうだい児も主役になれる社会へ

your book

プロジェクト概要

私たちは、きょうだい児と親の気持ちをつなげることを目指すプロジェクトです。
きょうだい児とは、障がいや難病を抱えているきょうだいがいる人のことを指します。私自身も、きょうだい児の当事者です。your bookとは、きょうだい児が抱えている、親に伝えられない我慢や悩みを、その子の思いをのせた「その子だけの本」として形にし、それを親に渡すことで、親ときょうだい児の思いを伝えるお手伝いをする活動です。your bookを通じて、障がいを持つ本人とはまた違う、きょうだい児特有の悩みを親に打ち明けるきっかけをつくり、親と子どもの気持ちをつなげます。

  • 食コミュニケーション
  • 10自然(じねん)の生き方が追求され、健康の多様なあり方が広がる
  • #本
  • #障害
  • #親子
  • #自分らしさ
  • #自己表現
  • #悩み
  • #96期

動機

私自身、6歳年上の兄が重度の知的障がいを抱えている、きょうだい児です。
小さい頃から、親が兄を第一に優先していることに、不満を抱いていました。学校行事に来てほしくても、兄の車椅子の事情で来られないことが多く、母と2人で出かけても、兄のデイサービスのお迎えがあるからと、早く家に帰らなければならないことが多々ありました。
でも、兄が障がいを抱えていて人一倍手がかかることは理解できていたし、私も兄のことが大好きだったので、仕方がないことだと思い、内気な性格だった私は、親に気持ちを伝えることを躊躇していました。
また、学校の人や友達には、兄が障がいを持っていることを隠していました。それは兄の存在が恥ずかしかったからではなく、周りの人の反応が怖かったからです。
同級生が障がい者をネタにして笑っているのを見て、障がい者に対する差別や偏見を感じていました。中学3年生から始まった学校の自由研究では、「障がい者差別はなくなるのか?」という問いを立て調べ始め、高校1年生では「障がい者差別をなくすには?」という問いを立て調べていました。
障がいについて調べていると、偶然「きょうだい児」という言葉を知り、自分と同じような悩みを抱えている人が、世の中にたくさんいることを知りました。兄に対して不満を抱いていたことに罪悪感を感じていた私にとって、同じような思いをしてるのは自分だけじゃなかったのだと知り、とても嬉しかったです。そして、自分と同じような悩みを持つ人たちのために何かできることがないかと考え始めました。
きょうだい児への支援を調べていくうちに、きょうだい児向けの本が売られていることを知りました。その内容は、「ひとりじゃない」「きょうだい児だってとくべつ」だと子どもたちに伝えるものでした。
すでに存在しているものとは違う角度から、きょうだい児向けの本をつくりたいと思い、一人ひとりに合った本をその子のためだけに作ろうと決めました。
きょうだい児の悩みは、親に伝えられたら少しでも楽になると思います。その子の思いを、そのまま本に載せて親に届けることで、自分の気持ちを伝えるきっかけになると思います。

仮説

「きょうだい児」という言葉の存在がもっと広く知られることで、一人で悩みを抱えるきょうだい児が減ると考えています。そして、自分の家族の話をするたびに、相手の反応を気にして気を遣わなければならないようなさみしい思いをする人がいなくなるように、世の中が障がい者への理解を深め、一人ひとり違って当たり前だという考えが広まってほしいです。差別や偏見のない、誰もが自分の思いを打ち明けやすい社会になってほしいと願っています。

実験

1. your bookをより多くの人に広め、より多くの子どもたちに届けるため、効果的な宣伝を行う
2. 活動内容について、100BANCHの方々に改良すべき点や率直な意見をもらう
3. この活動を有償で行うべきか、無償で行うべきかについて相談する
4. 実際に思いを伝えることで、親子の関係にどのような変化があるかをアンケートで調査する

目標

1. your bookを、10人の子どもに届ける!
2. きょうだい児の悩みと親の悩みを比較し、きょうだい児の声を抜粋した本を作成する!
3. 効果的な宣伝を継続し、活動をさらに広げる!

未来

世の中が、障がいの有無に関わらず、みんな得意・不得意があって、一人ひとり違って当たり前だという考えになること!

プロジェクトリーダーへ一問一答

  1. あなたはどんな風に育ちましたか?
    6歳上の兄と3歳上の姉がいる末っ子。重度の知的障がいを抱える兄を持つ、きょうだい児の当事者であることから、この活動を始めた。姉は、障がいを持つ子どもがありのままの自分を好きになれるように、自分と同じ容姿や特徴を持った人形を手作りしてプレゼントする「my doll」という活動を行なっている。
  2. 渋谷の街のエピソード
    インドアなので、たまーに友達と渋谷のカフェに行きます!最近行ったカフェはTAILORED CAFEです!クリスマスが大好きなので、冬になると青の洞窟に行きまくります!!
  3. メンバーたちの意外な一面
    周りの人からはよくしっかりしてそう!と見られますが、実は極度の方向音痴+機械音痴です。渋谷駅から100BANCHまで普通では5分で着くところを、15分かけて辿り着きました笑
  4. 意気込みをお願いします!
    自分の活動に自信を持ち、胸を張って「私はyour book代表の坂田陽菜です!」と言えるように人生一、頑張ります!!

プロジェクトメンバー

  • your book リーダー坂田陽菜

    2007年生まれ。玉川学園高等部12年生。9年生の自由研究から「障がい者差別」に興味を持ち、調べている。昔から国語が得意だったため、「言葉」を使った方法で親ときょうだい児をつなげたいと考え、「本」というアイデアを思いついた。プロジェクト名は、大好きな姉の行っている活動「my doll」と掛けて「your book」と名付けた。

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