親子の信頼を深め二人三脚の受験を支援するアプリを開発!
共に成長できる体験を提供する
Spring Creators
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性別や背景に関係なく、
誰もが科学技術の恩恵を享受できる社会を目指して
私たちは、ジェンダード・イノベーションに関心がある若手研究者向けのイニシアチブです。
科学技術の分野では、長い間「男性の視点」が標準とされ、多様なニーズが見落とされてきました。この偏りは不平等を助長し、社会全体に不利益をもたらしています。 ジェンダード・イノベーションとは、性別や多様性の視点を研究や開発に取り入れ、すべての人に利益をもたらす科学技術を目指すアプローチです。 日本ではこの重要性がまだ十分に認識されておらず、研究現場には偏見や誤解が残っています。この課題を解決し、包括的な研究を推進するためにBlendを立ち上げました。名前は「ブレンドコーヒー」に着想を得ており、多様な視点が交わり、新たな発見を生む場を目指しています。文系・理系問わず学生が集まり、ジェンダード・イノベーションについて話し合い、研究をブラッシュアップするカジュアルな交流の場を提供しています。
長らく、科学技術は一部の視点、特に男性の身体を「標準」として扱い、女性やマイノリティを無視し続けてきました。この偏りは、単なる偶然ではなく、意図的に再生産されてきた構造的な問題です。たとえば、医学研究においてはオスのラットのみを使った実験が常態化し、薬の開発では男性にしか治験が行われないことがしばしばありました。その結果、女性やマイノリティに適合しない治療法や技術が広まり、健康や安全が脅かされる事態を引き起こしてきたのです。このような現実は、科学技術が全ての人々に平等に利益をもたらすどころか、逆に格差を拡大する道具となってきたことを如実に示しています。
ジェンダード・イノベーションは、こうした知の偏りを根本から問い直し、科学技術の研究開発においてジェンダーの視点を取り入れることで、誰もが恩恵を受けられる真に包括的なイノベーションを目指すものです。この視点は、今まで軽視されがちだった性別、年齢、民族、さらには障害のある人々といった多様な人々のニーズを科学技術に反映させ、より多くの人がその恩恵を受けられるようにします。 しかし、こうした動きはまだ限られた範囲にとどまっており、とりわけ、日本においてはこの考えが十分に普及しておらず、科学や技術の研究分野においては依然として一部の視点に偏ったままです。このような偏見や無理解が続く限り、日本の科学技術は国際的な競争力を失い、社会的にも後れを取る危険性があるでしょう。
このような状況を踏まえ、ジェンダード・イノベーションの観点からの研究・開発に挑戦したいと考える学生がいる一方で、残念ながら「フェミニズムっぽいからだめ」といった理由で教員から否定される事例も存在します。これは、依然としてジェンダーに関する議論がタブー視され、誤解されている現状を象徴しています。ジェンダード・イノベーションは多様な視点を考慮することで科学技術の質を向上させる重要な視点ですが、偏見が進展を妨げる状況を打破するには、共に学び、協力し合える場が必要です。
そこで、ジェンダード・イノベーションに関心を持つ学生たちが自由に学び合い、新たな研究開発のアイディアを育てる場として「Blend」を立ち上げました。学生同士が支え合いながら、ジェンダー視点を取り入れた研究のアップデートに取り組むことができる場です。ここで得られる経験は、彼らの研究能力を高めるだけでなく、将来のリーダーとしての力も育むでしょう。Blendを通じて、次世代の科学者や技術者が偏見や無理解を乗り越え、日本の科学技術をより包括的で持続可能なものにする波を作り出すことが期待されます。
仮説1: ジェンダード・イノベーションを軸とした学際的な対話は、新たな研究開発のアイデアを生み出すのではないか?
ジェンダード・イノベーションは、性差や多様性の視点を科学技術に取り入れることで、従来の研究アプローチを超えた新しい発見やアイデアを生み出す可能性があります。特に、学際的な対話は、異なる視点や知識が融合し、今まで考えられていなかった革新的な研究開発につながる可能性が高いと考えています。
仮説2: ジェンダード・イノベーションの概念が浸透することにより、女性やマイノリティの研究者も増えるのではないか?
ジェンダード・イノベーションの視点が広く浸透すれば、研究や開発の現場において多様な人々の視点が求められるようになります。これにより、これまで少数派として研究分野で孤立しがちだった女性やマイノリティがより積極的に研究に参加しやすい環境が整う可能性があります。多様性が評価され、重要視されることで、研究者の数が修正され、性別やバックグラウンドに関わらず研究者として活躍する機会が広がることが期待されます。
仮説3: ジェンダード・イノベーションを取り入れることで、日本に新しい技術や解決策が生まれ、国際的にも注目される革新を生み出すのではないか?
ジェンダード・イノベーションの概念を取り入れた研究は、性差や多様性を考慮することで、従来のアプローチでは見逃されがちな新しい問題解決方法を提示する可能性があります。特に日本社会においては、これまであまり取り入れられてこなかったジェンダー視点が、新しい技術や製品の開発に革新をもたらすと考えられます
ジェンダー等のテーマがタブー視され、議論しにくい現状において、ジェンダード・イノベーションの導入ハードルを下げるために以下の活動に取り組む。
1. Blend Monthly Programの開始
2. Intersectional Design Cardの実装
1. Monthly Program 1期生を6名集める
2. Intersectional Design Cardを元にした日本語のワークショップを行う
3. 活動資金を調達する
研究開発に性差の視点が当たり前に入り、公正な科学技術の発展が行われている未来
Blend リーダー/非営利株式会社ピロウ代表取締役江連千佳
2000年東京生まれ。2021年、ショーツをはかないリラックスウェア、”おかえり”ショーツの販売会社として株式会社Essayを起業、代表取締役に就任。2024年”おかえり”ショーツ事業をソーシャルM&A®︎し、株式会社Essayを非営利株式会社ピロウに変更。科学・技術の社会実装におけるジェンダーギャップの解消に取り組む。また、起業の経験を踏まえ、フェムテックの社会的影響についてアカデミックにも探究し、研究は学会発表で受賞するなど評価を受けている。
Blend マンスリープロジェクト担当石戸谷由梨
2002年埼玉県生まれ。お茶の水女子大学理学部情報科学科に進学後、女子中高生向けのSTEM教育を展開するNPO法人でのインターンを経験し、「ジェンダー×ITの可能性を広げる」をテーマに活動をはじめる。夜道のジェンダーギャップを解決するためのアプリ『あんしん夜道』を企画し、2023年度未踏IT人材発掘・育成事業に採択された。国内最大級の女性&ノンバイナリーの方向けハッカソン「Dots to Code」の代表を務める。
Blend 担当者城口薫
イギリスでの社会人類学修士終了後、アメリカシリコンバレーと東京で大企業とスタートアップのイノベーション支援に従事。
現在は東京大学大学院総合文化研究科博士課程在籍中。フェムテックをテーマに、新しい科学技術や価値観がどのように社会に受け入れられていくのかについて、社会人類学と科学技術社会論の観点から研究。Femtech Community Japan等での記事執筆、企業向けにフェムテックや質的調査に関する講演やコンサルティングも行う。