理想の服を探す人と作る人をつなぎ、「最高の一着」で自信をまとえる世界を。

TailorYou
理想の服を探す人と作る人をつなぎ、「最高の一着」で自信をまとえる世界を。
-
TailorYou 共同創業者 黒川明日香


日本の着物とフランスのルリユール文化を紡ぎ、美術工芸品としての「装釘(そうてい)」を創造する

私たちは「装釘」を通じて着物の資源循環と高付加価値化を目指すプロジェクトです。
廃棄・休眠在庫となっている着物の帯地を、フランスのルリユール文化から着想を得たオーダーメイド装釘へと再活用します。ヨーロッパでは16世紀頃から、本を知的財産として保存するだけでなく、「装釘」を含む物質としての書物そのものに価値を見出す文化が形成されてきました。この文化をジャパナイズし、本・ノート・アルバムなどの表紙に着物の帯地を使用し、職人の手で再装釘を施すことで、全て一点物の美術工芸品へと生まれ変わらせることを目指します。価値があるにも関わらず廃棄されている着物を高付加価値化し、資源循環を実現することがゴールです。
これまで留学やビジネスで15カ国以上を訪れ、様々な国の文化とその魅力を目の当たりにしてきました。中でも特に興味を抱いたのが、時として書籍の価値を数十倍以上にも高める海外の装釘文化でした。一方で、外から見た日本の魅力を再発見する機会にも恵まれました。その過程で国内の箪笥に眠る着物が8兆円に上ることを知り、価値あるものが行き場を失っている現状に強い惜しさを覚えました。そこで、既に一定の市場が形成されている欧州の装釘文化をジャパナイズし、着物のアップサイクルへとつながるプロダクト開発を目指して、本プロジェクトを始動しました。
古本にリサイクルの帯地で装釘を施した試作品は、訪日観光客によって素材の10倍以上の価値が付けられました。ここに職人の技と専門家の知見が掛け合わされば、完成品にはさらに高い価値が見出されるはずです。着物の資源循環を叶えつつ高い付加価値を生むプロダクトとして、グローバル市場でも広く受け入れられるポテンシャルがあると考えています。
1. ブランド設計
2. 生産・販売体制の構築
3. 国内における美術工芸品としての装釘の検証
3カ月以内にブランドをローンチします。
本プロジェクトは、アップサイクルに使用できる着物が無くなる日に完結します。着物のアップサイクルのムーブメントの一助となり、廃棄・休眠在庫となっている着物の再活用が進むことを望みます。また、そのプロセスにおいて着物の価値が正しく見直され、技術継承の一助となることを目指します。個人的な理想としては、海外の装釘文化にインスピレーションを得た多様な出版が国内でも展開されることを期待しています。

Kimono Edition リーダー/New Circle Studios合同会社 CEO田岡栞菜
北海道石狩市出身。慶應義塾大学総合政策学部卒。大学在学中にPodcast「海外ではたらく私たち20’s」を開始し、Apple Podcastビジネスカテゴリで3位を獲得。朝日新聞やABEMAなど取材多数で人気番組に成長。 新卒でPwCアドバイザリー合同会社に入社し、M&A戦略コンサルタントとして従事。退職後はNew Circle Studios合同会社を起業し、Purpose「発見の循環社」を掲げ、見過ごされがちな価値を再発見×プロデュースによって高付加価値化・資源循環を促す複数事業を開始。現在はアップサイクル事業「Kimono Edition」および若手グローバル女性向けプラットフォーム「Her Coffee Chat」の運営に注力。