

サッカー観戦時の興奮をコンマ単位で解き明かし、心を揺さぶる体験をつくり出す
CoMa
プロジェクト概要
私たちはサッカー観戦を通じて興奮の構造を可視化することを目指すプロジェクトです。
心が動いた瞬間を対象に、映像と音が引き起こす感情の爆発を0.1秒単位で観察・分析します。視聴体験の中で感情がどのように動くのかを丁寧に読み解き、その仕組みを言語化・図解化していきます。また、将来的には感情の動きを設計する知見として、エンタメ業界での体験設計や演出への応用の可能性を探っていきます。
動機
幼い頃からサッカーが好きで、小学生の頃はスーパープレーやゴールシーン、好きな選手の活躍を見るといった、いわゆる短絡的な楽しみ方しかできていなかった。
しかし高校に入ってからは、戦術やメディア的な見せ方、商業的な視点などをはじめとして、サッカーを多面的に捉えるようになった。
また、ただの試合に実況や解説が加わることで視聴者の感情が大きく動くことに気づき、視聴体験そのものへの関心も高まっていった。
そうして捉え方の切り口が増えるだけでなく、ひとつひとつの解像度も今なお上がり続けており、気づけばこのスポーツの「沼」にどっぷり浸かっていた。
自分自身も人を楽しませるという行為そのものには強い関心があり、サッカーの奥深さや本質をもっと多くの人に届けたいという想いこそが、今の原動力になっている。
仮説
試合を観ていると、ゴールやプレーといったできごとだけが要因ではなく、実況や解説の声のトーンや話の間、カメラワークや選手の状態など、視覚・聴覚情報の設計によって無意識のうちに感情が高められているのではないかと感じた。
このような視聴体験の中で生まれる「感情の爆発」には、再現可能な構造があるのではないか。0.1秒単位で分析することで、人の感情が動く瞬間の仕組みを抽出できると考えている。
実験
仮説を検証するために、まずは「心が動いた」と感じたシーンを複数抽出し、前後の映像と音声を0.1秒単位で観察・分析する。実況や映像に現れる情報を記録・整理し、感情が動く構造を数値化・可視化していく。また、必要に応じて他者の主観的な反応との比較も行うことで、分析の精度と解像度を高める。
目標
1.分析結果をもとに、心動く瞬間の構造図を制作する
2.他者の反応との照合を通じて、モデルの信頼性を高める
3.活動で得られた知見を、今後の創作や表現領域の設計に応用していく
未来
本プロジェクトのきっかけこそはサッカー観戦でしたが、私が向き合ってきたのは、「人の心が動く瞬間は、なぜ生まれるのか?」という問いでした。
その問いを構造として言語化し、可視化する試みはエンターテインメントやコミュニケーションのあり方を大きく変える可能性を持っていると感じています。
だからこそ、未来では構造化された「心が動く瞬間」の知見が誰かを笑顔にしたり、空気を動かしたりする設計に活かされ、それを担うのがテクノロジーではなく、我々「人間」であってほしいと願っています。
プロジェクトリーダーへ一問一答
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あなたはどんな風に育ちましたか?
比較的自由な家庭で育ったので、良くも悪くも自由人です。 -
渋谷の街のエピソード
渋谷駅周辺はいつもどこかしら工事している印象なので、日本版サグラダ・ファミリアだと思ってます。 -
メンバーたちの意外な一面
渡辺は大阪出身で音花は兵庫県在住と二人とも関西にゆかりがあって、アイドル兼ドラマーや女性DJとして活動するなど、二人とも昔から目立つことが大好きです! -
意気込みをお願いします!
みんなの記憶に残るようなプロジェクトにしたいです!挑戦を恐れず、貪欲に!
プロジェクトメンバー
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CoMa リーダー関口颯人
2007年生まれ。淑徳高等学校3年生。4歳からサッカーを始め、昨年春に引退。引退後は「観る」側としてサッカーに改めて向き合い、趣味で行っていた戦術分析をきっかけに、より多角的な視点から捉えられるようになる。その一例として、映像や音によって観戦者の感情が動かされる視聴体験の構造にも強い関心を持ち始め、現在は、スポーツ観戦における「心が動く瞬間」を0.1秒単位で観察・分析し、構造化・可視化していくプロジェクト「CoMa」を展開中。
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CoMa メンバー渡辺結十
2007年生まれ。六本木高等学校3年生。人間関係の重要性を深く認識し、中学校在学中より現在に至るまで、フリーランスとしてクローズドからオープンイベント、多岐にわたるイベントを企画・運営。社会に溶け込む革新的なサービスの開発を目指し、AIを駆使して映像や音楽を基盤としたビジネス、日常生活に寄与するサービスを展開。高校生活においては、部活動や生徒会活動に積極的に参画し、広範なフィールドでの経験を積み重ね奮闘する。
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CoMa メンバー関口音花
2003年生まれ。兵庫県在住。関西学院大学4年生(美学芸術学専攻)
「アートを通じて、社会の空気をほんの少しだけ動かす」—そんな想いで、これまでは「外見至上主義」「グリーフケア(喪失の悲嘆へのケア)」「教育格差」といったテーマに向き合い、展示会やイベント・ミュージカルなどを企画・開催してきた。人々の感情に寄り添い、そっと新しい気づきや発見を届けられる表現を模索中。
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