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2025年度グッドデザイン・ニューホープ賞において100BANCHの4プロジェクトが入選
公益財団法人日本デザイン振興会が主催する「2025年度グッドデザイン賞」において、100BANCHで活動する4プロジェクトがニューホープ賞(New Hope Award)に入選しました。また、活動メンバーである佐野 風史は自身の推進する「天体音測会」で優秀賞を受賞しました。

グッドデザイン・ニューホープ賞は、将来のデザイン分野の発展を担う新しい世代の活動を支援することを目的とし、2022年に設立されたもので、専⾨学校・⼤学・⼤学院などの学生が在学中に制作したデザインが審査対象となります。
100BANCH関連の受賞・入選作品は以下の通りです。
■入選作品
- !⇆!(interchange)〜障害と文化の境界線を溶かす交差点〜
 
SAFE IDプロジェクト 加藤 海凪

作品概要
「!⇆!」(インターチェンジ)は、音楽・アート・マーケットを通じ、障害と文化の境界線をなくす「交差点」です。一方通行な関係性ではなく、お互いの発見や驚きを呼び起こし、障害というフィルターを溶かして新しい関係性を生み出す。そんな感性が共鳴し合う空間をつくり、1つの共生社会をかたちにしています。
審査委員による評価
障害のある人たちが、まさに社会側が障害をつくっていることを感じさせてくれる当事者性の高い素晴らしい取り組み。演劇などの取り組みは過去にあるが、このように軽やかに楽しくいられるフェスを立ち上げたことにリスペクトを持って評価したい。また、東海圏でのカルチャーをつくっているLIVERARYチームと共同することで、一人ではできない、一人ではやらなくて良いんだという姿勢が感じられる。まだまだ課題の多い世界だからこそ、この取り組みを応援する人が増えることを願いたい。
カテゴリー:仕組みのデザイン
作品サイト:https://for-good.net/project/1001276
100BANCHプロジェクトページ:https://100banch.com/projects/safeid
- ウツレカメラ -誰のものでもないカメラがみる景色-
 
utsuReプロジェクト 稲垣 凜

作品概要
『ウツレカメラ』は、所有者を持たない自律型カメラです。人々の手を渡りながらヒッチハイクのように旅を続け、撮影された写真を通して地図上に可視化することで、カメラから始まる信頼のうつりかわりやつながりを実証します。自らの視点を発信していく現代、誰のものでもないカメラが存在したら何をみるのかを社会に問いかけるデザインです。
審査委員による評価
カメラというオブジェクト性を特殊なコミュニケーションツールとして成立させようという視点と実行力が面白い。SNSとの連動がまだ弱い印象もあるが、これが世界中に広がる、伝わると、防犯カメラのような無人格視点ではなく、パーソナリティを持ち、今を切り取ることに注力した街角の画像が集まってくるだろう。モノを奪い合うのではなく、モノを信じて人間の関係がよりよくなる仕組みに評価が集まった。
カテゴリー:仕組みのデザイン
作品サイト:https://www.instagram.com/utsu.re?igsh=bWV4ZmJ5NDVnZTFp
100BANCHプロジェクトページ:https://100banch.com/projects/utsure
- DOG-PEE PROJECT
 
DOG-PEE PROJECT 牧田 陽奈子、平野 央、大日 菜々子

作品概要
犬のマーキング行動による「おしっこ」は都市空間において忌避されています。「DOG-PEE SPOT」は、不可視化された尿の匂いによる犬同士のコミュニケーションを、おしっこの吸着・肥料化までを担うことで犬と人間の双方の利益を保ち、橋渡しする都市設置型のプロダクトです。私たちは街の資源循環に種を超えた協働を構想しています。
審査委員による評価
そのままの存在を受け止めることが出来ない人間に対して、人間以外の世界と共存、共生関係の存在であることを目にみえるようにするプロダクトであり、優しい取り組みでもある。特に犬は散歩時間が重要とされており、世界から刺激を受け、コミュニケーションを覚え、伴侶動物として生きる力を蓄えていく。その彼らの特異な能力を視覚化していくことを手助けし、公共性を帯びさせようとする試みに評価が集まった。今後も表と裏の視点を持ち続けた社会実験を続けてほしい。
カテゴリー:仕組みのデザイン
作品サイト:https://dogpeeproject.studio.site/
100BANCHプロジェクトページ:https://100banch.com/projects/dog-pee-project
- yomiyomi
 
yomiyomi 仲村 怜夏、附柴 元亮、東原 萌々子

作品概要
記憶の主権を人からモノへ。yomiyomiは、「記憶がモノを通して生き続ける世界」を目指す、記憶のプロダクトブランドです。スマホをかざすと1秒で思い出がよみがえる「思い出召喚ステッカー」の開発・販売を起点に、“モノに記憶を宿す”という新たな記憶のあり方を社会に実装していきます。
審査委員による評価
デジタルですべてを伝達しようという「非身体的」な時代に、あえてモノを媒介にすることで新規性を生み出している。特にステッカーという形状をとっていることが面白く、企業のイベントなどには親和性が高いし、ビジネス的にも有効だということがすでにコラボされている点からも実証されている。ただ、まさにこの使い方がQR動画で紹介されていたように、QRを付与したメディアがこの代替になる(競合となる)可能性が高いが、今回のデザインアプローチがその課題に対してどのような独自性を発揮するのか、もう一歩踏み込んだ説明があるとさらに良かった。
カテゴリー:情報のデザイン
作品サイト:https://yomiyomi.jp/
100BANCHプロジェクトページ:https://100banch.com/projects/yomiyomi
■優秀賞 受賞作品
- 天体音測会
 
佐野風史(GARAGE Program59期生|Sound Airportプロジェクト リーダー)

作品概要
光害により星の見えない都市部で星を音で聴く取組「天体音測会」は、参加者の宇宙への意識を変える仕組みのデザインです。可聴化に関する科学的知見と、認知や感性を融合した設計が、見えない星の存在と星の特徴を体験的に伝えます。さらに、参加者が自らが星の音を探す能動的な動作により、天体観測文化を提案します。
審査委員による評価
都市部で星が見えないという原体験から着想し、星を視覚ではなく聴覚で観るという発想へと辿り着いた先で、データの可聴化技術の習得からプロトタイピングを重ねたプロダクト化、検証を重ねた先でのサービスデザイン、社会に届ける体験価値のデザインまで、全てのプロセスが丁寧で力強い。都市部の環境要因で星が見えない時の体験提供はもちろんのこと、視覚障害を持つ方の天体音測体験や、教育ツールとしての展開など、様々な領域への広がりを感じるプロダクト。今後の社会実装・広い展開を期待したい。
カテゴリー:仕組みのデザイン
作品サイト:https://soundstargazing.studio.site/
なお、2025年度グッドデザイン賞においては、GARAGE Program1期生として活動したナノメートルアーキテクチャーが手がけた「あつたnagAya」も選定されています。
受賞ページ:https://www.g-mark.org/gallery/winners/28169
<PR TIMESプレスリリース詳細>
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000262.000034018.html
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