• イベントレポート

森に突撃!100BANCH woods 森林ツアー2024 in 和歌山

2024年2月10日(土)〜2月12日(月)和歌山県田辺市

100BANCH woodsの取り組みは、100BANCHの5周年を記念して2022年からスタートしました。私たちの足元に広がる地球。健康な地球なくして、未来をつくることはできません。未来をつくる仲間と共に、次の時代へ豊かな地球を継承したい。100BANCHメンバーみんなで取り組んでいく活動として、今年もソマノベースの企画・協力のもと、森林ツアーを実施しました。

100年後のフィールドを描きながら、歩いて、伐って、掘って、植える。指の先から足のつま先まで、身体を動かし、五感をフルに働かせて、大きな自然と触れ合ったツアーの模様を、100BANCH事務局の西来路がレポートします。

自然に触れる“あの”ワクワク

常識にとらわれない野心的な若者たちとともに100年先の未来をつくる。100BANCHで目撃してきたものは、100人いたら100通りの意志が詰まった多種多様な未来の萌芽でした。次の5年、10年と、その芽がしなやかに育ち、木となり、やがて豊かな森を成していくように、私たち100BANCHの願いを込めてスタートしたプロジェクトが「100BANCH woods」です。

未来をつくる仲間と共に、自然と共棲する営みの中から未来に向けたヒントを探り、次の時代へ豊かな地球を継承したいという思いで、100BANCHのメンバー総勢24人で和歌山県・田辺市へ向かいました。

和歌山県田辺市:

東西94kmに及ぶ和歌山県の中心に位置する、面積の90%が森林の田辺市。広大な山林資源を元にした木材搬出業、製炭業、みかんや梅などの農業が盛ん。江戸より古くからこの地で生まれた農林水産物は日本全国に届き、人々の暮らしの礎を築いてきた。

 

生き物たちの目線で森を見る

森林ツアー1日目は「熊野古道の森あるき」。世界遺産として大切に保護され、生き物たちが自由に生存競争を行い生まれた生態系の中を歩きました。田辺市で森林に携わり活動する地域の方も合流して、お弁当を食べ、いざ出発。

案内人は、大谷栄徳さん。樹木医(木のお医者さん)として、樹木の成長を見守り、健康を診断するお仕事をする傍ら、森林インストラクターとして、森の生き物たちがどのように生きようとしているのかを伝えています。スタート地点から木の声を拾う森案内が始まります。

急な傾斜の坂を登りながら、木々が人から受ける影響や、森の生き物が過ごしやすい環境を整えることで、私たち人間が得られるメリットについて教えてもらいます。

上から下へ、右から左へいろんな方向に目を向け森を見渡しながら、2時間の道のりを歩き切った後は、一緒に森を歩いた地域の方と夕飯をともにします。
夕食は県内外の人の交流が始まる場所になるようにとの思いが込められた古民家改修レストラン CUE にて。 (「CUE」は、舞台などで進行のタイミングの合図 CUEから名づけられました。)

夕食の場では、初めて会った人が知り合い、お互いの活動を知り、森をテーマにいろんな考え方を共有します。

イメージしている現在の森の姿も、未来の森の姿も人それぞれで、植物など人以外の目線に立つとまた違う世界が広がっていることがわかった1日になりました。

 

林業家の視点を体験

今回のツアーでは、お話を聞いてまわるだけでなく、自ら体験してみることを優先していました。2日目は、木を伐採している現場へ。

伐採について教えてくれたのは、田辺市で30年林業をして、地域に何人も弟子を排出してきた志波木材の親方 志波さん。林業がどんな仕事なのかを学びます。

志波木材の作業員さん達が次々にテンポよく木を倒していく姿や親方と作業員さん達が連携して進める作業の手際の良さに、参加メンバーの歓声が上がります。

林業を好きになってもらいたいと、職業体験も行っている林業界でも珍しい会社の志波木材だからこそできる、伐採作業に100BANCHメンバーも特別に参加。

二人の作業員さんがサポートについて作業を進めます。

完璧に安全とは言えない作業だからこその緊張感と扱いなれないチェーンソーの重みを感じながら、木の根元に刃を入れていきます。メキメキと大きな音を立て、ドンと斜面に倒れる音は爽快で、ほっと胸を撫で下ろすと同時に、達成感を感じます。

参加メンバーからは、「人生でなかなか体験できないことができて興奮した」「作業員がかっこよかった」「もっと早くこの仕事に出会いたかった」という体験に対する声と、「林業の機械はUXの視点が足りない」「木材の価格は最適なのか」など林業に対する意見が出てきていました。

教科書やニュースを通して知り、想像していた山や林業、そこで働く人の姿は実際のものとは異なっていたということを改めて感じた2日目になりました。

 

森づくりに関わる体験

最終日は、伐採後の森を自分たちの手で再生するために、皆伐地(森林を全て一度に全部伐採した山)へ。現場へ歩く道中でも、すでに話題は森の話へ。「あの木はどんな木?」「あれは育ってどのくらい?」などなど前日までの2日間で意識や目線が移ろいでいることを感じます。

現場で待っていたのは、植林を専門に“木を伐らない林業”を営む株式会社中川の中川雅也さん。苗の植え方をご指導いただきました。

メンバーが訪れたのは、皆伐後2年のあたり一面木のない山。

スギヒノキの伐採跡地で、伐採後数年が経ち、シダなどの種が生え始めています。草類が山肌を覆うと、土壌に日光が届かなくなり、飛来した種子が芽吹いても光合成できず大きくなれない状態になってしまいます。これから多様な草木が育つ森を生み出すために、人の手で、苗木を植えていく必要があります。

メンバーがグループに分かれ、いばらが生い茂る道無き道を掻き分けながら、苗木を植えていきます。くわを使って穴を開け、苗木を差し込み、土を被せて、しっかりと土を踏み固める作業を繰り返します。

メンバーが2時間で植え切った本数は200本。

まだ背丈が十数センチの小さな苗木は、これから長い時間をかけて成林します。自分たちが生きているかもわからない数十年後の人々に向けて、森を託すことが感慨深いと感じているメンバーもいました。

あっという間の2泊3日の100BANCH woods 森林ツアー。森とはどんなところなのかを観察した初日、森に関わり働く林業の人たちに触れた2日目、自ら森づくりに関わった最終日、森のフィールドワークを通して、メンバーから出てきた言葉はさまざまでした。直接体験し、いろんな視点から森を見たことで、メンバーそれぞれの森に対する解像度が上がった3日間になったようです。

参加後のメンバーは疲労よりも晴れやかな顔をしていました。

 

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