• イベントレポート

令和の紙芝居屋さんが渋谷に登場。暑い夏を絵本とアイスで乗り切ろう! 紙芝居屋さん in Shibuya─ナナナナ祭2023を終えて

「静かに読むだけが読書じゃない」をコンセプトに掲げ、ハーバード式の新しい読み聞かせを届けるプロジェクト「Online Yomikikase(オンライン読み聞かせ)YOMY!」。普段はオンラインでの読み聞かせサービスが中心ですが、ナナナナ祭2023では「紙芝居屋さん」となって、渋谷リバーストリートに登場しました。
「絵本を読むのってワクワクする!」という子どもたちの体験を普段とはちがった形で届けた様子をお伝えします。

こんにちは、オンライン読み聞かせYOMY!の今井です。今回のナナナナ祭では普段のオンラインから飛び出して紙芝居屋さんとして出店しました!企画までの経緯と実際のイベントの様子をお伝えします。

 

紙芝居屋さんとは?親には嫌われている存在だった?

「紙芝居屋さん」というお仕事、名前だけは聞いたことがある!という方も多いかもしれません。調べてみると、紙芝居屋さんは昭和初期から30年頃までが全盛期でそれ以降はほとんど見かけなくなったようです。僕自身、周りの大人に聞いても「実際に見たことがある」という方には会うことができませんでした。

そんな紙芝居屋さんに僕が出会ったのは「ちびまる子ちゃん」でした。公園に子どもたちが集まると、少し怪しい見た目のおじちゃんが紙芝居を読みはじめ、その後にあめや手品グッズなどを子どもたちに売りつけます。ちびまる子ちゃんではいつもまる子ちゃんがもらったお小遣いを全部この紙芝居屋さんに使ってしまい、お母さんにこっびとく叱られるという話だったと思います。

「紙芝居」と聞くと教育的なイメージも強いですが、当時の紙芝居屋さんはいわゆるテキ屋さんで、読まれる紙芝居もグロテスクなものや官能的なものも含まれていました。そのため、親たちには必ずしも好まれるものではなかったようです。ですが、当時の子どもたちの価値観の形成に繋がっていたことは間違いなく、公園でみんなで集まってお話を聞くという体験はとても素晴らしいものだったのではないでしょうか。

画像引用 昭和の紙芝居〜戦中・戦後の娯楽と教育〜 昭和館

 

渋谷の街にふさわしい令和の紙芝居屋さんに

そんな紙芝居屋さんを僕たちYOMY!流に復活させようというのが今回のイベントでした。YOMY!では「子どもたちの新しい価値観を作る絵本を届ける」ことを目標にしてきました。いつまでも「おじいさんが山へ芝刈りへ、おばあさんが川へ洗濯へ」の時代を変えたい。若手の絵本クリエイターや独自の絵本を通じて読み聞かせを行ってきました。

渋谷という最先端の街で読み聞かせにふさわしいのは昔の紙芝居屋さんのように、刺激に溢れて、子どもたちの価値を揺さぶるような体験です。そこで今回私たちが選んだ絵本はタイ在住の絵本作家まえだゆうきさんによる「ぼくエスカレーター」。毎日上ったり下ったりだけの人生に飽きてしまったエスカレーターの主人公が旅に出て自分の居場所を見つけるお話。ユーモラスな絵とともに様々なレッスンが詰まったYOMY!でも大人気の一冊です。

初の屋外イベントなのでチーム一同どうなるかな?とドキドキの気持ちで当日に挑みました!

今年のナナナナ祭のテーマは『仮装』だったので、オリジナルの法被を作ってみました。コンピューターミシンというハイテクマシンを使ってみましたが、すごいです。糸が3000回は絡みました。

 

当日の様子

いよいよ当日、あまりの暑さに、子どもたちみんな大丈夫かな?と少し心配しながら「紙芝居屋さんはじまるよ!」と声をかけていきましたが、心配無用でした。子どもたちは紙芝居屋さんを珍しがってくれたようで、次々と集まってくれました。会場には同じ100BANCHプロジェクトのONOFFさんから貸していただいた茣蓙(ござ)を敷いてリラックスできる環境を作りました。

通りがかりで来てくれた子どもたちから、普段オンラインでお話している子たちまで、様々な子どもたちに会うことができて、たくさんエネルギーをもらいました!!!!子どもたちだけでなく、通りすがりの大人たちにも「紙芝居屋さん、おもしろいね」と言って頂けてとても嬉しかったです。

紙芝居屋さんの様子はぜひ写真で御覧ください!

ちなみに見守ってくださっていたお父様お母様方が子どもたち以上にのぼせてしまったので、急遽子どもたち向けだったアイスクリームを配布させていただきました。

 

さいごに

絵本という昔ながらのメディアと最先端の教育を繋げた今回のイベント。少しでも子どもたちの心に残る体験をつくれたのなら大成功だったのではないかと思います。沢山の美しい物語と出会って、見つけたものをいっぱいおはなしして、最後にはアイスクリームを食べて!昔の人はこんなふうに夏を過ごしていたのかな?

YOMY!に協力してくれた沢山の方々、そしてなによりも100BANCHの皆さんありがとう!

 

What is YOMY! ?

「静かに読むだけが読書じゃない」ハーバード式の新しい読み聞かせで子どもたちの可能性を最大限に引き出すオンラインスクール。予約不要でいつでもどこでも最高の時間を過ごせます。無料体験実施中!

公式サイト: https://yomo-issyo.com

公式 Instagram: https://instagram.com/yomy_issyo

公式 Twitter(X): https://x.com/yomy_issyo

参考文献

    (1)小泉和子. 楽しき哀しき昭和の子ども史. 東京, 河出書房新社, 2018, ISBN9784309750347.

    (1)畑中圭一. 街角の子ども文化. 東京, 久山社, 2002, ISBN4906563910.

    (1)沢宮優, 平野恵理子. イラストで見る昭和の消えた仕事図鑑. 東京, KADOKAWA, 2021, ISBN9784044004989.

 

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