AstroIkebanaの、宇宙×生け花の新しい花展を開催します!
AstroIkebana
AstroIkebanaの、宇宙×生け花の新しい花展を開催します!
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多田 真希子
GARAGE Program※採択メンバーが集まって、100BANCHでどんな活動をしているのかを話す「実験報告会」。毎月、集まったメンバーに共通するテーマでクロストークを行っています。
普段は渋谷の100BANCHで開催しているこのイベントもオンラインに切り替えて3回目。全国各地から60名を超える方々に見守られながら話をしてくれたのは、歴史や文化に関わるプログラムを進める4名です。当日交わした話をダイジェストでご紹介します。
<登壇プロジェクト>
「AstroIkebanaの、宇宙×生け花の新しい花展を開催します!」
多田真希子
宇宙に関するトークと生け花体験を通して参加者に新たな気づきと学びを提供するプログラム。新たなアートサイエンス、サイエンスコミュニケーションとして、宇宙開発に関する研究や生け花の精神的価値を広めている。
「うどんの手打ち文化を100年後に残す」
小野ウどん
手打ちうどんの文化普及活動を展開。うどんを打つきっかけを増やすため自らうどんパフォーマーとして活動したり、うどんの総合格闘技TEUCHIを開催、うどんを贈る新習慣づくりなどを行っている。うどんは現在、ECサイトからも購入可能。https://udonsashi.com/
「ドラマチックな出逢いを通して、全ての人の隣に仲間がいる社会を作る。」
奥野圭祐
映画や展覧会へ、一緒に行く仲間が見つかるマッチングサービス。利用者が増え、同性の仲間探しや異性との自然な出会いの場にもなっている。自粛状況のなかでも、一緒に映画を楽しめるサービスやオンライン上でのマッチングサービスを検証中。
「私たちは、「観光」と「教育」をアップデートします。」
大内遙河
「何の変哲も無く見えるモノでも、意味や歴史を知ると面白い」という仮説のもと、街の歴史に没入できる体験を提供。渋谷での旅やイベントをリリースするタイミングで、旅ができない世界に。現在は家にいながらオンラインで時間、さらに空間を越えた旅体験を模索中。
—左上から、AstroIkebana多田、SAVE THE UDON小野、Cinemally奥野、TimeTravel at Shibuya大内、事務局松井
クロストークでは100BANCH事務局の松井がモデレーターとなり4人に話を聞いていきます。最初に松井が口にしたのは「どうしても新型コロナウィルスの影響を話したくなってしまうところだけど」ということ。
SAVE THE UDONの小野さんはECサイトの立ち上げや配信コンテンツの制作、TimeTravel of Shibuya大内さんは家にいながら旅ができるような方法を模索中、Cinemallyの奥野さんは映画を同じタイミングで配信できるような仕組みなどを検証しているところなんだそう。
松井:それぞれの活動で前向きに変化をしていると思います。AstroIkebanaの多田さんは、生活様式の変化によって生け花のやり方が変わってきたという話がありましたが、今回はどのような変化が感じられましたか?
多田:宇宙に想いを馳せたり、花の取り合わせを考えたりする時間は、自宅にいても生命や雄大な世界を感じることができ、リフレッシュできる効果を実感しました。今後は宇宙現象など、何かコンセプトをもとに構成された、手軽なスタイルの生け花が流行ると思います。
—100BANCHのプロジェクトコラボで展示されたAstroIkebana作品(ナナナナ祭 2019)
松井:多田さんはアウトプットを生け花に向いていると見せかけて、宇宙開発とか宇宙の進化についての啓蒙というか。生け花を通して宇宙への広がりを感じてもらいたいってことなんだよね。
ウどんさんはどうですか? ECでうどんを届けて、ライブ配信しながらオンラインでそれぞれに違った食べ方を体験してるんだよね。
小野:オンラインウどんバーっていうのを毎週やっていて。つくるプロセスを見て楽しんでもらったり、コミュニケーションができること、食べるときにも全国の人と共有できるっていうところをストーリーにすると、ただ送ってあげるだけよりおもしろいかなと思っています。
松井:モノからコトへって言われているけれど、コトからさらに、同じ時間を共有する。トキのデザインみたいなことにチャレンジしているのかなと思いました。同じ時間を過ごすことにチャレンジしている奥野くんにも聞かせてもらえたら。
奥野:今はオンライン飲み会で知らない人と飲むことがちょいちょい発生していますけど、人に会うっていうところに僕としてはハードルがあって。目的を持ってつながるほうがハードルが低くなるんじゃないかと思って検証しているところです。
松井:なにかモノやテーマを介したほうが話しやすいっていうのは、日本人っぽいなと思いました。
奥野:シネマリーのレビューで「月がきれいですね的なサービスですね」っていうのがあって。言わんとしていることはすごくわかるし嬉しかったけど、ちょっとこっ恥ずかしいですよね。
松井:映画ってものすごく時間を超えられるツールだなと思うんですけど。大内くんは時間だけではなくて、このコロナ渦で空間も超えるっていうことにチャレンジしているよね。
大内:僕らのサービスがタイムマシーンのアナロジーだとするならば、映画ってタイムカプセルだと思っていて。ある時代の空気感、人々がこういうふうに考えていたっていうのをパッケージにして残している。それを一緒に見る、その体験を共有しながらだったら誰でもでも仲良くなれそうだなっていう気がします。I love you は言えないけど、あの映画いいですよねだったら言えそうだなって。
松井:AIとか先端テクノロジーを使うスタートアップが多いなかで、みんなは歴史だったり文化の継承っていうところを拠り所にしています。モチベーションはどういうところにあるんだろう。
小野:僕、日本の歴史がめちゃめちゃ好きで。それに麺類が好きだから、うどんをやろうっていう入り口です。歴史から学ばせてもらっている感謝があるので、なんとか残したいっていうのが根底にあります。
大内:僕は旧街道を足だけで何百キロも歩くっていうことをやってきて。
そうすると、どの本にも載っていないようなものを見つけるけれど、ものの見事に管理されてなくてもったいないないんです。
それを残しましょうってボランティアを募るだけだと持続可能性的には低くて。善意とか有志じゃなくて、実際に楽しむコンテンツを発信して経済圏をつくらないと残らないなっていうのが僕の課題意識としてあるんですね。
—TimeTravel at Shibuya大内さんいわく渋谷の歴史だけで2時間は話せるという
松井:多田さんはどうですか、モチベーション。
多田:生け花を10年以上続けてきましたが、やはり先生方の作品には迫力の違いを感じます。そういうものを見ていると、自分も技を極めていきたいという気持ちになります。そう思えるのも、先陣が極めてきて蓄積された技やノウハウが道として示されているからだと思います。ただ、生け花界は高齢化が進んでいるという事実もありますところ、技を磨きつつ自分の持ち味を出していきたいと思っています。
松井:参加者からも「守破離の世界ですね」というコメント※をもらいました。多田さんは生け花と宇宙を掛け合わせているところがすごいんだけど、テクノロジーの活用にもチャレンジしているんだよね。
多田:はい。ARを絡めることも考えたのですけれども、参考までに色々なアートサイエンスの作品を見ましたところ、テクノロジーに頼りすぎているのではないかと感じました。テクノロジーにより得られた知見を人生観に取り入れるには、お花や伝統的な手法を用いた方が有効であり、無理にテクノロジーを用いる必要はないかと最近は考えています。生け花は誰でも自分で体験することができるところ強みだと感じています。
※オンライン配信のため、参加者からのコメントをチャットで受付けています。
松井:最後に、これからチャレンジしてみたいことも聞かせてもらえたらと思います。
小野:コロナがあったからこそECとかに振り切って集中できているのはあります。だけど、この時期にこの場しのぎをするのはもったいないなと思っていて。アフターコロナでも確実に活きていくことをどれだけできるかが大事なんじゃないかと思ってやっていきます。
多田:宇宙と生け花って最初に聞いたときには全く関係ないと思われるかもしれませんが、人がよせる想いとして関連することは沢山あります。それらを感じる、またここも宇宙だと感じることで、AstroIkebanaもより楽しんで頂くことができるし、アートとしても深めることができると思うので、そのための展示空間づくりを進めていきます。
大内:今チャットで「コロナは時代を加速させた」っていうコメントがあって。その通りだなと思っています。オンラインでの旅体験も含めて、ずっと言われていたけれど実装されてこなかったものが始まっている側面があります。
もうひとつあるなと思うのが、家から出られないとか人と会えないからこそ、近くのちょっとした場所でも価値があることに気づくというか。足元にあったけれど見逃していた価値を再発見できることを丁寧につくっていきたいなと思います。
奥野:僕らはオンライン上でのマッチングや、映画の上映を検証しているところで。人のつながりのほうにフォーカスを当ててサービスを進めていこうとしています。
ただ、今は単館系の映画館が苦しくて、送客をしていた僕らにできることができなくなってしまいました。サービスとしてはマッチングのほうに振り切るものの、どうにか解決できないのかなっていうことはずっと考えています。
松井:コメントにも「以外とポジティブな転換期かも」という言葉をもらっているけれど、こういう疫病は100年単位で起きているそうです。その都度大きな転換期になってライフスタイルが確立されたということから、この4人がやっているアクションが100年後のライフスタイルになっている期待を感じました。引き続きおもしろいプロジェクトを続けていって欲しいなと思います。
クロストーク終了後は、登壇者がそれぞれ話してみたいテーマに分かれて、参加者も交えて話をする時間をつくりました。今回は参加してくださった人数が多いからこそ、関心もさまざま。
部屋によっては活動のより深い紹介が、お互いの活動に共感が深まったり、人生相談が繰り広げられている様子もありました。そんななか目に止まったのが、”災い転じてトランスフォーム”という参加者から寄せられたコメント。
リアルな場だけでは出会えなかった人と出会い、話し、何かが生まれていく。耐える時期ではありつつも、今だからこそ芽生えるさまざまな希望があるのかもしれません。
配信の様子は下記でもご覧いただけます。
https://www.facebook.com/100banch/videos/549926125883022/
実験報告会 〜学校では教えてくれない未来のこと〜【オンライン配信】
日時:2020年6月11日 19:30〜21:30
参加費:無料
場所:100BANCH 3F
URL:https://100banch.com/events/26021/
今回のテーマは『学校では教えてくれない未来のこと』。
学校での生活や、授業で勉強することは人生のベースとしてとても大切なことだけど、子どもの頃 学校の外で学んだことも多かったはず。答えや正解はなく、自分で問いを立て道を開いていく時代。これからの学びはどう変わっていくのでしょうか。
100BANCHには、子どもに向けた学びのプラットフォームをつくったり、イベントやワークショップを通して学びの楽しさや夢を描くような活動をしているプロジェクト、言語の壁を越えた学びの提供を実践しているプロジェクトが活動しています。そのメンバーと一緒に未来の学びについて語っていきます。
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今回はオンライン配信での開催となります。
Peatixの配信観覧チケット(無料)に申し込みをいただいた方に配信URLをお知らせします。
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【ゲスト】