EVENT REPORT

2020.03.06 Fri

自立・居心地・信念、サスティナブルを問う:実験報告会 サスティナブル・フューチャー 〜これからの共存共栄〜

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Garage Program※採択メンバー集まって、100BANCHでどんな活動をしているのかを話す「実験報告会」。毎月、集まったメンバーに共通するテーマでクロストークを行っています。

2020年2月26日のテーマは「サスティナブル・フューチャー 〜これからの共存共栄〜」。

 

普段は100BANCHに集まって登壇者の話を一緒に聞きますが、前日25日に厚生労働省から「新型コロナウィルス感染症対策の基本方針」が発表されたこともあり、急遽、オンライン配信限定のイベントとして開催することに。
画面の向こうで常時30人前後の方が見守るなか、4人のメンバーがクロストークに参加してくれました。

 

<登壇プロジェクト>
「フードロスを「美味しく、楽しく解決」するヒントを。」

Food Waste Chopping Partyプロジェクト(株式会社fog)
大山貴子
フードロスに対する取り組み、循環や再生をテーマにしたビジネスを展開。日々の食、通貨などを通して環境課題を考えるためのプロジェクトを、さまざまなセクターと共創している。現状維持を意味するサスティナビリティの難しさを感じ、環境変化を起こしていくリジェネレイティブ、再生をテーマにする必要性を感じている。

 

「アクアリウムにイノベーションを。人は、魚とともに、もっと良い世界をつくれる。」

Innoqua(株式会社イノカ)
高倉葉太
魚好きが講じて、海の価値を伝えることを仕事に。水槽のなかに人工生態系を生み出すアクアリウムを通して、サンゴなど海の生き物を身近に感じ、価値を感じてもらうために活動中。100年先も人と自然が共生できる社会をつくるプロジェクト。

 

「チャリティへのイメージの変化!おしゃれで、みんなが幸せをシェアできるような社会へ」

London Charity Shop 2119 – Love Charity ❤ Tokyo
鈴木愛紗実
ファッションを通じてチャリティーをする文化を日本に根付かせるために活動。ものを大切にする意識、みんなで助け合うチャリティー精神を分かち合うためにポップアップショップの出店、アップサイクルをするワークショップなどを開催している。

 

「高齢者向け受発注アプリで、一次産業に新しい市場をつくる!」

ORDERING SYSTEM for aged person
佐藤飛鳥
「ゴロクヤ市場」という屋号で地元、秋田県産の野菜の卸をしながら、高齢者でも使える受発注のシステムを開発中。秋田のおいしい野菜を余すことなく、より多くの飲食店や宿泊施設で使ってもらえるよう、物流課題にも積極的に取り組んでいる。

クロストークのモデレーターを務めるのは、100BANCHのコミュニティマネージャーである加藤。配信を見ている方々にもチャットで参加してもらいながら、4人に話を聞いていきます。

 


ー左からモデレーターを務める、100BANCHのコミュニティマネージャー 加藤翼、佐藤、鈴木、大山、高倉

 

加藤:今、世の中的にSDGsであったりサスティナブルであることを求められる流れがあると思います。みんなのなかで「サスティナブルであること」ってどんなふうに捉えているのか、自分なりにどう解釈しているのか教えてもらえますか。

 

鈴木:大学でサスティナビリティ的なライフスタイルを送っている友人に多く出会って、楽しそうだなと思ったことが今の活動にもつながっています。自分も周りも楽しい、それがサスティナブルなライフスタイルだと思っています。

 

佐藤:私の活動は、秋田県産のお野菜が売れるっていうところが目標で。正直に言うと、世の中がサスティナビリティ、SDGsを意識する流れになっているから、それに沿っていくことでお野菜が売れていくんですよね。私は自分の事業を達成するために、意識的にやっているところがあります。

 

大山:私は、自然が好きなだけなんです。

 

加藤:自然が好きになったのは、いつから?

 

ーFood Waste Chopping Partyプロジェクト(株式会社fog)
大山貴子さん

 

大山:ハワイの山のほうに行ったとき、ずっと雨が降っていて。ハワイには雨を表す言葉が100ほどあるそうです。降った雨が30年かけて地上に出てきて、それを私たちが飲んでるんだっていう話を聞いて。豊かな循環が見えたんですよね。私、SDGsとかって違和感があって。すごく人間中心だと思うんです。これからは自分も、自然のなかにもいる存在だと気がつけることが大事だと思っています。人間の視点ではなくて。

 

加藤:なるほど。ではお魚の視点から見えている高倉さん。

 

高倉:僕も正直、SDGsに興味がなくて。最大の敵でもあり味方でもあるっていう感じで。社会的にそういう流れができているのは非常に評価すべき点だと思うんですけど、SDGsがゴールではなくて。自然ってもともと、当たり前のようにサスティナブルなんですよね。だから僕は、当たり前のことをみなさんに伝えているだけっていう認識ですね。

 

加藤:誰にとってサスティナブルなのかって、おもしろい視点だね。その主語のところはあまり意識されていなかったりするのかもしれない。

加藤:今回のイベントには「共存共栄」っていうタイトルをつけています。これはPanasonicの創業者の松下幸之助が使っていた言葉で、改めて調べてみたんです。そうしたら、共存共栄の前に「自主責任経営」っていう言葉が出てきて。そもそも共存共栄があるためには、関係する会社さん一人ひとりが立っていて、責任をまっとうしてはじめて共存共栄と言えるって書いてあった。この100BANCHにも似ているところがあると思ったんだけど、どうでしょう。

 

ーInnoqua(株式会社イノカ)高倉葉太さん

 

高倉:まずは自分で立っていることができるって、とても大切なことだと思っています。100BANCHのメンバーは自分のプロジェクトやビジネスを成し遂げようっていう意思がとても強いですよね。周りのみんなから学ぶことはとても多かったです。

 

大山:私、共存共栄を考えていくなかで、ダーウィンの種の起源まで遡って調べてみたことがあるんです。そのなかの文献に、種には優勢劣勢があるのではなくて、居心地のいい種が居心地のいい感じでつながりあっているのが本来あるべき種の結びつきなのでは、と書かれていて。本当にその通りだなと思って。100BANCHではナナナナ祭でいろんなチームがコラボレーションしているとき、居心地のいい人たちがつながりあって、豊かな関係が見えました。これが本来あるべき共存共栄の姿なんだろうなって。

 

加藤:居心地の良さって、なにから来るものなんだろう。

 

大山:違和感がないこと。お互いにとって、どこから見ても違和感がないことは、居心地の良さにつながるんだろうなと思っています。

 

ーLondon Charity Shop 2119 – Love Charity ❤ Tokyo 鈴木愛紗実さん

 

鈴木:居心地の良さって、否定されないことからも来ると思っていて。100BANCHでは「なにやってるんですか」「おもしろそうですね」っていう会話をすることで、お互いを認めあっている関係がある気がします。先週ここでポップアップショップをやったんですが、100BANCHのメンバーが手伝ったりアドバイスをくれたりして、ここにいてよかったってすごく思いました。

 

加藤:多様性のなかでなにをしても認められる感じが、いろいろなことに挑戦できる環境につながっているのは感じますね。

ーORDERING SYSTEM for aged person 佐藤飛鳥さん


佐藤:
ここにいるだけで「一緒にやりませんか」っていう話が飛んでくることもあって。ここにいて活動していいよっていう、心理的安全性がある場所だと思います。自分がいいと思っても賛同してくれる人がいなくて、実行に移せないことってけっこうあるんですよね。いい意見が消えないっていうのが、この場所の大切なところだと思っています。

 

大山:前に高倉さんが新しい装置を真剣に開発している様子を見ながら、他のメンバーと話してて。本当にバカで天才なんだなって(笑)

 

 

高倉:僕は単純に好きなことをやり続けているので。100BANCHで活動している人たちって、自分の好きなことをやっていたり、自分の信念を貫いているんですよね。それが今の社会と関わることで、結果としてサスティナビリティとかSDGsの文脈につながってるんだと思います。僕は今後、今共感してくれている人たち以外にも、ほかのエコシステムにも出ていって共感してもらえるような動きをしていきたいと考えているところです。

 

加藤:100BANCHは3ヶ月間のプログラムだけれど、卒業して、それぞれが社会でエコシステムをつくっていく立場になっていくはずで。これからもいろいろなところで活躍してもらいたいなと思っています。

 


自分のやりたいこと、信念を貫くことが、結果として社会のサスティナビリティにつながっていく。社会の流れをうまく利用しながらも、まずは自分が正しいと思う道を進む。

 

そんな4人の話は正直で、とても健やかに感じました。

 

今後もまっすぐで、多様で、信念のあるプロジェクトが100BANCH集まり、「共存共栄」し続けていくことが楽しみです。

<次回実験報告会>

実験報告会 プロジェクトチームのはじめ方 〜ビジョンに「この指とまれ」〜

日時:2020年4月9日 19:30〜21:30(開場19:00)
参加費:500円・ワンドリンク付き(35歳未満の方は無料)
場所:100BANCH 3F
URL:https://100banch.com/events/25193/

 

どんな革新的なアイデア、優れた技術、豊富な資金があったとしても、1人でプロジェクトを進めていくのは限界があります。100BANCHで活動するプロジェクトのリーダーはビジョンを掲げ、その想いに共感する仲間をどんどん巻き込んでいます。困難にぶつかった時にモチベーションを保ち続けられるのは、チームのパワーかもしれません。

 

イベント前半はそんなメンバーがどう仲間を集め、プロジェクトを実行してきたかを、100BANCHでの実験的活動を交えながら紹介します。そして、今後の野望についても語っていきます。後半は、それぞれプロジェクトごとに分かれメンバーと座談会形式で参加者のみなさんとのディスカッションを行います。また、GARAGE Programのエントリーを考えている方の個別相談も行ないます。100BANCHに興味があるから見てみたいという方はもちろん、座談会でメンバーと話してみたいという方も大歓迎です!

 

【ゲスト】
・岩本 涼(Tearoom
・中澤 希公(PAIN PAIN GO AWAY

WRITER

中嶋 希実

編集・チャイ屋

東京と茨城を行ったり来たり。話を聞いたり、書いたり、動かしたりしながらいくつかのプロジェクトに関わっています。ときどきチャイ屋「きみちゃい」をひらきます。

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