日本の着物とフランスのルリユール文化を紡ぎ、美術工芸品としての「装釘(そうてい)」を創造する

Kimono Edition
日本の着物とフランスのルリユール文化を紡ぎ、美術工芸品としての「装釘(そうてい)」を創造する
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Kimono Edition リーダー/New Circle Studios合同会社 CEO 田岡栞菜


環境に服を決めさせない。好きな服のまま、自分のまま、環境ごと、まとう。
私たちは、環境をまとい、着たい服を着続けられる未来を目指すプロジェクトです。
暑さや紫外線で着られる服が制限される未来でも、着たい服を着たいまま楽しみたい。そこで私たちは、服を頑丈にして身を守るのではなく、自分の周りに一枚の膜を広げ、持ち運べる小さな環境をまとうことを提案します。膜は、内側のプライベートな領域を守りながら、外側の世界とも関係を結び直せる柔らかな境界です。傘や天蓋、十二単の襲など、「覆う・まとう」をヒントに、さまざまな「環境をまとう」かたちを試し、渋谷・原宿の街で実際に着て歩いてみます。
きっかけは、未来(30年後)のファッションを想像するプロジェクトとして、CCBT(シビック・クリエイティブ・ベース東京)で行った、5日間の集中制作で発表した作品《distance:2056》。1枚の布でできた、持ち運び可能な空間・環境です。
気候変動が進む未来においては、衣服が単なる「過酷な環境からの防御装備」になってしまうのかもしれない。でも、機能だけ考える未来はつまらない。服を選ぶときのトキメキは、どんな環境でも手放したくない。それなら服を変えるんじゃなくて、自分の周りに膜を張って、小さな環境ごとまとってしまえばいい。そんな着想から始まったプロジェクトです。
① 人は制約を我慢するのではなく、着こなせるのではないか。ファッションの歴史は、身体的・社会的な不自由を反転させてきた歴史でもある。気候変動だって、防護だけじゃなくて「盛る」対象になるかもしれない。環境をまとったとき生まれるものは、ウチとソトの明確な分断ではなく「ウチもソトも」が重なったものになるのではないか。
② ファッションは、大きな問題を「私の問題」にしてくれる。気候変動はずっと遠い話だったけれど、「服のトキメキがなくなるかも」と思った瞬間、急に自分事になった。お気に入りの服を着た日の誇らしさ、雨で服が濡れたときの憂鬱さ。誰もが知る身体の感覚こそが、途方もない課題を手元まで引き寄せる力を持っているのではないか。
まとえる環境をつくって、街で着てみます。
1. 集める|傘・天蓋・十二単など、人が「覆う・まとう」ことをしてきたものを集め、整理する。
2. つくる|そこから見えてきたかたちで、プロトタイプをつくる
3. 着て歩く|渋谷・原宿でプロトタイプをまとって歩き、周りの反応や、着ている自分の感覚の変化を写真・映像に残す
4. 着てもらう|GARAGE Programの報告会で、来てくれた人にも試着してもらう
「環境をまとう」を、実際に着られるかたちにして、いろんな人に体験してもらうこと
1. プロトタイプを1〜2つつくる
2. 渋谷・原宿で着て歩いて、記録を残す
3. 報告会で展示して、試着してもらう
環境の制約が増えるほど、人の創造性があふれていく未来。猛暑も紫外線も豪雨も、避けるだけのものじゃなくて遊びの条件になっていて、みんながその日の環境ごと着こなしている。どれだけ環境が変わっても、「今日、何着よう?」のワクワクと遊ぶ余地がある。そんな100年後であってほしい。
chatterchatter. リーダー・Co-Researcher山口果那
2000年、大阪府生まれ。筑波大学 情報学学位プログラム 博士後期課程在籍。身の周りの小さな事象に耳を向け、思わず触れたくなるような形で提示する方法を模索中。なかでも傘を「環境とのあいだを設計するインターフェース」と捉え、傘に当たる雨音や傘がつくり出す空間について研究・制作を続けている。
chatterchatter. Co-Researcher古屋千紘(せん)
2003年、山梨県生まれ。筑波大学 情報学群 知識情報・図書館学類卒業。現在は同大学 身体知と芸術表現研究室に研究生として在籍。個 (己)の感覚・体感、わたしの輪郭、記録を探究している。 服から始まった、全身に広がって感じられ、その身が形づくられていく感覚を「まとう」 と言葉にし、その体験の記録(創作)やプラクティスから「私/身体」の動きについて探っている。一人称研究やアートベース・リサーチなどの質的研究実践から学会発表や展示を行うほか、探究プロセスで生まれた実践や記録をもとにワークショップを行っている。ずっと大切にしていることは「ポップさ」。
プロジェクトページに掲載している内容は特段の脚注がない限り入居時点の情報です。
プロジェクトの歩み
入居開始