- 100BANCHプレゼンツ
「植物の力を給ぶ、得る。」100BANCH実験報告会
- 100BANCH 3F
- 19:00〜21:30
- 無料
「最期の日を想うことで、納得した今日を生きることができる世界」を創りたい。
MEMORIは、書く相手に合わせて便箋を選び、遺言(ラストレター)を執筆いただくところから始まります。お預かりしたラストレターは、宛先の情報との連携を行なった上であなたの死亡時まで保管されます。宛先・書いた日時・発送状態をアプリケーション上で把握していただくことで、任意の周期で書き直していただくことができます。
私は21歳の時に余命3年の宣告を受けました。その日から日課にしているのが家族・友人へ宛てたラストレターの執筆です。自分が生きた意味を遺すために始めた習慣でしたが、それがいつしか今日をより良く生きることに繋がり、宣告の期間を過ぎた現在でもここに存在しています。
最期の日(死の瞬間)を起点として人生を振り返り、もしくは思い描くことで、現在の不安や悩みが少しだけ前向きにものになるのではないかと考えます。特に、「すべての悩みは対人関係の悩みである」と言われるほどに、人間関係はその人の生活に大きな影響を与えます。大切な人たちとの関係を見直し、定義し、築くことが日々の幸福や納得に繋がるのではないでしょうか。そのきっかけとして終活やラストレターが助けになると信じています。
現在開発を進めているインフラシステムの次に着手しようと考えている「場づくり」の実験を行いたいです。ラストレターを書く・預ける・受け取ることを目的としてその場所に集った人たちの中から、どんなコミュニケーションが生まれるのか、どんな人間関係が創られるのか、そこはいずれどんな場所になり得るのか、観察と分析をしたいです。
死に対するネガティブなイメージを払拭し、年齢や置かれている状況に関わらず多くの人が終活を身近に感じる世界を実現します。まずは、終活という言葉の定義をより前向きでカジュアルなものに変えていくところからだと考えています。事務的な手続きに関しては、最期の日が差し迫っていないと多忙を極める中で優先順位を上げることは難しいです。相手の誕生日やふたりにとっての記念日、自身の人生の節目をきっかけに手紙を残すことから始めることで、ハードルをぐっと下げることができるのではないでしょうか。
「死」の持つ意味を、その人がいまを大切に生きることや、遺された人たちがより幸せな日々を送るために使うことのできる未来を創りたいです。
近年、医療技術の進歩や生活水準・労働条件の向上によって平均寿(余)命が伸長し続けています。それでも、疫病や自然災害、事故や事件などによって突然の死を迎える人は少なくありません。ただそれは、悲観的に捉える事実ではなく、何気なく過ごす日々を有難いと感じることができるきっかけだと考えています。
誰にでも訪れるものだからこそ、「死」をネガティブなものと捉えるのはあまりにも勿体無い。生きているイマと、大切な人たちとの関係をより鮮やかにするキーワードとして100年後に遺したいです。
代表髙杉涼平
神奈川県小田原市出身。早稲田大学教育学部にて第二言語習得・リカレント教育を専攻。幼少期から呼吸器に持病を抱えており、現在も拠点を移しながら療養にあたる。さまざまな「別れ」に関心があり、個人としては「人と人」、企業人事としては「組織と人」、地方在住者としては「場所と人」の別れをテーマとして扱っている。
小路一平
Web アプリケーションエンジニアとしてフロントエンド・バックエンドの開発業務をしばらくメインとしていたが、直近はSRE領域の仕事にシフトしてIaCを書いたりや作業自動化をやっている。最近、低温調理器を買うかどうかで悩んでいる。
狩野菖
群馬県出身。慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科卒業。学生時代に経験した鉄工所でのインターンをきっかけに、人生をかけて事業つくりにチャレンジしている人の伴走者になりたいと考え、デザイナーの道を志す。現在はUI/UXを軸に、サービスのブランディングに関わるクリエティブを幅広く手掛けている。
&Co.代表取締役/Tokyo Work Design Weekオーガナイザー横石 崇
多摩美術大学卒。2016年に&Co.を設立。”個育て”を軸にしたブランド開発や組織開発、社会変革を手がけるプロジェクトプロデューサー。アジア最大規模の働き方の祭典「Tokyo Work Design Week」では3万人の動員に成功。鎌倉のコレクティブオフィス「北条SANCI」や渋谷区発の起業家育成機関「渋谷スタートアップ大学(SSU)」、シェア型本屋「渋谷◯◯書店」などをプロデュース。法政大学キャリアデザイン学部兼任講師。著書に『これからの僕らの働き方』(早川書房)、『自己紹介2.0』(KADOKAWA)がある。