獅子舞にとって暮らしやすい都市とは?
生活の豊かさを測る新しいフレームを創造する
SHISHIMAI habitat city (Shibuya edition)
獅子舞にとって暮らしやすい都市とは?
生活の豊かさを測る新しいフレームを創造する
SHISHIMAI habitat city 稲村行真
2024年も未来に向けた実験を大胆に繰り広げる100BANCH。メンバーたちの抱負をリレーエッセイでつないでいく新春特別企画「2024年 今年の抱負!:龍のように」。
今日の執筆者は、自らも獅子舞となり、獅子舞にとっての暮らしやすい都市のあり方を探求する、SHISHIMAI habitat city(獅子舞生息可能性都市)プロジェクトの稲村です。
明けましておめでとうございます。獅子舞生息可能性都市の稲村です。
慌ただしい2024年の幕開けとなりましたが、どこか激動の一年が始まったのではないか?と気を引き締める新年の始まりでした。
避難のために少ししか持ち物を持っていけないとしたら、皆さんは何を持っていきますか?財布、携帯、思い出の○○など、持っていきたいものは本当に挙げればきりがないほどです。
津波と地震の被害によって、生死の境目で獅子舞をはじめとする祭り道具たちを置いて、逃げなくてはならない地域も多かったはず。こんな緊急時に、獅子舞はどんな役割を果たせるのかを考えたいなと思いました。一度道具が流されたら、復活がとても困難なお祭りも多いですし、復興よりも移住を推進するという考えすらも出てきていますね。
東日本大震災では仮設住宅で獅子舞が舞われて、住民を元気づけたり、地域の誇りを取り戻したりという原動力になりました。あの時、南三陸で獅子舞が急増した現象はなんだったのだろう?と今振り返っています。やはり人が集まるところに獅子舞あり。困難をともに乗り越えてくれる存在でもあります。
石川県加賀市の獅子頭
実は僕、たまたま地震が起こる前の昨年末から、石川県の獅子舞のクラファンをしていたんです!
石川県は獅子舞の宝庫で、日本全国の中でも特に獅子舞が盛んな都道府県のひとつです。県南部の加賀市とは関わりが深く、約5年前から獅子舞の調査を実施しています。市内には127の町で獅子舞が継承されており、多種多様な獅子舞文化が見られます。
ただ近年は人口減少による担い手不足などで、3分の1の獅子舞が途絶えている現状があります。獅子舞を一堂に会して他の地域の刺激を受けるとともに、どうしたら盛り上げていけるのか考える場が必要だと考えています。そこで、今年3月には「加賀市獅子舞春祭り」の実施など、獅子舞を一堂に会する機会などを設けて、盛り上げていこうと考えています。
来年度の活動に向けて応援者を募り、盛り上げていきたいです。コロナと地震のダブルパンチになってしまっておりますが、獅子舞が果たすことができる復興の形、平和を願う厄祓いの形があるのではないか?とも考えています。
ご支援は2024年1月28日まで!新年最初の挑戦をぜひ見守っていただけたら嬉しいです。
詳細はこちらから。
石川県加賀市に現存する127町の獅子頭
新しい挑戦という意味では、100BANCHでも何かできたらと考えています。そこで獅子舞生息可能性都市の活動で、昨年100BANCHでできたことと、そして今年挑戦したいことを書きます。
100BANCHで獅子舞をかぶる実験
相変わらず、100BANCHにはいつも大変お世話になっています!
昨年まで100BANCHで取り組んだこと
- 獅子舞制作と演舞 東京都渋谷区 2022年8月
- 獅子舞制作と演舞 徳島県神山町 2022年10月
- 執筆『獅子舞生息可能性都市』2023年2月
- 獅子舞研究報告会 徳島県神山町 2023年3月
- ナナナナ祭 100BANCHのシシ 2023年7月
2023年は獅子舞がいない土地に獅子舞を妄想して、この土地に獅子舞がいるとしたら?と妄想するリアリティがとっても増しました。呪術廻戦でいうところの呪力アップ!みたいな気分です。
今年、100BANCHで取り組みたいことは「都市を考える獅子舞ワークショップの実践」です!リアルな都市計画の現場に、獅子舞が生息できるか?という指標を投入していけたらと。建築家やランドスケープデザイナー、不動産屋などと一緒にできたらと考えています。
ナナナナ祭 100BANCHのシシ
具体的なことはこれから考えていきます。
皆さんのお知恵をお貸しいただけたらと、またご相談させていください。
これからもぜひよろしくお願いします!
メンバーたちの抱負をリレーエッセイでつないでいく新春特別企画「2024年 今年の抱負!:龍のように」をお届けしています。他のメンバーによる記事は以下のリンクからご覧いただけます。若者たちの熱や未来への兆しをお楽しみください。