Usta
創造的な『メタバース建築』を生み出す
渋谷がジャングル化したらどんな世界になるのだろうか。メタバース上で創造性溢れる建築空間(=「メタバース建築」)をデザインし、全ての人々に提供していく事業を展開するプロジェクト「Usta」。Ustaはナナナナ祭2023でAIを活用し、自分たちが心の中で想像していた空間を実際のイメージとして創造する企画を行いました。
企画の背景や、ブースの様子をUstaの加藤がレポートします。
こんにちは。Usta(アスタ)のリーダーの加藤です。
UstaはVisionとして「空間デザインの民主化」を掲げています。ここでいう「空間デザイン」というのは、建築デザイン、インテリアデザイン、もっと大きなくくりで「まちのデザイン」も該当します。現状の空間デザインの課題として、空間デザインの専門性が高く、プロ以外の多くの人がデザインに苦手意識を感じてしまっていることがあります。
多くの人が自分たちが住みたい部屋、家、まちをイメージで表現できないのです。そんな多くの人の苦手意識をテクノロジーで変えることはできないかと我々は常に考えています。
私たちUstaは元々「メタバース建築」というものを1年間行ってきたのですが、今回はAIを活用した企画をナナナナ祭に持ってきました。(メタバース建築が何なのかはUstaのプロジェクトページをご覧ください!)
「AIを活用することで、誰でも自由に空間を表現できる。」そんなことを多くの人に知って頂きたく、2つのコンテンツを用意しました。
1つ目が、渋谷ジャングル化計画です。今回、ナナナナ祭のテーマが「Future Jungle」ということで、そのテーマに添う形で、渋谷をジャングル化してみることにしました。この際に利用したのがAI。あらかじめ撮影した渋谷の写真を、AIを通してジャングルにしました。
現実ではありえない、まだ人類がみたことのない世界もAIを使えば表現することができます。
2つ目のコンテンツとして、実際に入場者がAIを活用してイメージを作ることができる体験ブースを設置しました。建築関係の方だけでなく、様々な業界・バックグラウンドの方々に体験して頂きました。4歳の女の子は「自分の理想のお家」をデザインしてくれました。中学生くらいの学生さんたちもワクワクしながら、自分たちが想像するかっこいい建物をデザインしてくれました。
Ustaはほとんどのメンバーが社会人です。なかなか社会人になると、子どもたちからの意見をキャッチアップすることができないので、ナナナナ祭はそういった点で色んな層の方が来るので、私たちが普段リーチすることができない人たちから意見を頂くことができて非常にいい経験になりました。
数ある100BANCHのプロジェクト。私たちは建築系プロジェクトの1つとして、ブースのデザインにもこだわりました。コンセプトとして、「AI」と今までUsaがやってきた「メタバース」のデジタルの虚像と現実社会の「リアル」を表現しています。その対比を我々のサービスと展示空間双方で感じ取ってもらえたらと制作に取り組みました。
既存の空間に対して、新たな壁を2つも作り、1つの壁はなんと4m超えの鏡張り!その上からさらに透明の樹脂板を貼り合わせるなど、なかなか高度なものを2週間のために作りました。(ぜひ、ナナナナ祭終了後も残して欲しい…)
設計・施工のリーダーはチームの小野君が担当。彼の発想力と努力には脱帽。そして、まだまだ人間の創造性はAIに負けないことが証明された瞬間でもありました。
今回多くの方に「渋谷ジャングル化計画」を観覧、そして、AIを活用した空間デザインを体験して頂きました。今まで、デザイナーからの一方通行だったデザインの提案を、クラアントや市民など、より多くの人たちが一緒にデザインできるようになることで、「住まい」そして、「まち」はより良いものになっていくのではないかと思います。
一方、空間デザインが民主化され誰でも設計・イメージを提案ができるようになると、建築家たちは職を失うのではないかと思われるかもしれません。
しかし、それは違うと私は考えております。今回の展示空間の設計も然り、やはり専門家の力はそんな簡単には負けません。むしろ、AIを活用して多くの人がデザインを共有できる土台ができるからこそ、デザインの価値は高まり、プロの腕を披露できるのではないかと考えております。そんな新たな空間デザインの未来を描くために、これからも私たちは活動していきます!
改めて、猛暑の中ご来場頂いた皆様、SNS等で応援してくださった皆様ありがとうございました。
そして、今回設営・そして来場した方々への説明に尽力してくれたメンバーのみんなありがとう。