未来は不動産ならぬ“可動産”にあり。 「動く家」バスハウスで、新たな未来を創造
- イベントレポート
宮崎県日南市で「BUSHOUSE」と「ema」がモビリティサービスを実証実験
プロ野球が開幕しました。新型コロナウィルスの影響で史上最も遅い開幕日だったということですが、そこからさかのぼること約4カ月、プロ野球のキャンプ地でもあった宮崎県日南市で100BANCHのメンバーによるモビリティサービスの実証実験が行われました。
100BANCHで活動する「BUSHOUSE」プロジェクト(株式会社DADA)、「ema」プロジェクト(株式会社マイメリット)は、パナソニック、宮崎県日南市とともに、2020年2月1日から2月29日まで宮崎県日南市で、可動式滞在施設及びマイクロモビリティを活用した観光客向け統合型モビリティサービスの実証実験を実施しました。
日南市は、年間を通して降雨量も少なく温暖な気候に恵まれ、整備された球場やグラウンドもあることから、スポーツキャンプに適した環境となっており、プロ野球やJリーグのキャンプ地として例年、キャンプシーズンになると県内外から多くの観光客が集まります。
一方、多くの観光客が短期間に集中して街を訪れることから、日南市内における観光客の「宿泊」や「移動」に課題を抱えており、今回、4者の協力による実証実験では、BUSHOUSEとマイクロモビリティを一つのアプリケーション上で観光客に提供することで、ストレスフリーな旅行体験の整備、高付加価値な観光体験の提供を実現し、観光地域の魅力向上につなげることを目指しました。
2月14日には日南市とDADA、マイメリット、パナソニックの合同会見を行いました。
実証期間: 2020年2月1日(土)〜29日(土)
実証エリア: 宮崎県日南市
利用可能なモビリティ:
・可動式滞在施設「BUSHOUSE」(合計2台)
・電動アシスト自転車(合計10台)
・電動キックボード(合計20台)
モビリティ設置場所:
・堀川夢ひろば(〒887-0005 宮崎県日南市材木町1丁目13)
・天福球場(〒887-0004 宮崎県日南市天福1丁目5)
・fan! -ABURATSU-(〒887-0014 宮崎県日南市岩崎3丁目7−26)
・西町駐車場(〒887-0000宮崎県日南市字石河588-123(西町))
詳細:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000092.000034018.html
日南市の魅力を活かす、「宿泊」と「移動」の課題解決に期待
日南市は、宮崎県の南部に位置し、青い海と緑の山々に囲まれた、自然豊かな歴史と文化にあふれる街。
日南海岸、飫肥城、鵜戸神宮、堀川運河、猪八重渓谷、マリンビューワー、亜熱帯植物園といった歴史資源や観光資源のほか、温暖な気候を生かしたマンゴー、スイートピー、完熟きんかんなどの農産物、近海カツオや遠洋マグロの水揚げが盛んな海の幸、山の幸なども豊富です。
そんな日南市で実証実験に至った今回の取り組み。100BANCH GarageProgramに採択された2つのプロジェクトへの期待を、﨑田市長自らインタビューでお話いただきました。
Q.今回の実験について〜日南モビリティ実証実験
スポーツキャンプが盛んな場所で一時的な宿泊場所の不足が発生するため、バスハウスに期待をしておりました。県外から日南へ、拠点となる駅までは来れても、街中を周遊する手段に課題がありました。電動自転車や電動キックボードの導入に期待をしています。(インタビューより一部抜粋)
実証実験から得られた結果と今後の展開について
「ema」プロジェクトのリーダー中根 泰希さんは、今回の実証実験の結果を受け、仮説とは異なる”意外な結果”を得たと回答しています。
Q. 今回の仮説について
正直、今回実証実験を受けて仮説が外れました。日南市に4箇所設置しているのですが、5〜10分程度の短距離移動の課題を解決していけるかなと思っていた。
しかし、思ったよりもキックボード自体に興味持って、「これに乗りたい」という理由で1時間回遊したという結果が得られたのでいい意味で発見があった。Q. 次のチャレンジについて
より日南の城下町や自然に触れ合える場所など、回遊して楽しい場所、いわゆる観光地で展開していった時に、どのような利用方法や、利用率の増加にどのような変化が見られるかなどを次のチャレンジで実証していきたい。(インタビューより一部抜粋)
現地では、2月14日という日にちなんで「バレンタインデート編」というイメージムービーも作成しました。
この数か月の間に、新型コロナウィルスによる移動の自粛により、「移動」そのもののあり方、人々のとらえ方にも大きな変化が訪れています。
一方で、行きたいところに行ける、会いたい人に会えるということの尊さを再認識した人も多かったのではないでしょうか?
新たなるものとの出会いを陰で支えるモビリティ。移動の人は何のために移動するのか? そんな本質的な問いに向き合いながら、移動を通じてこれからの暮らしを考える「BUSHOUSE」「ema」の次の挑戦に期待しています。
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