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卒業プロジェクトインタビュー|MUKU

100BANCH卒業プロジェクトインタビュー第一弾は、福祉施設に所属するアーティストを"講師"として招く人生美術館を展開した「MUKU」。100BANCHプロジェクトを完遂した今、プロジェクトを卒業した彼らのホンネに迫る。

——プロジェクト概要を教えて下さい。

「MUKU」は“ちがう視界から、ちがう世界を描き出す”をテーマに、強烈なアイデンティティをもつ福祉施設に所属するアーティストが描くアート作品をプロダクトに落とし込み、社会に提案するブランドを展開しました。

クリエイティビティを徹底的にブランディングすることで、社会に新しい価値の提案を目指す。2016年六本木アートナイト、国立新美術館の展示会、伊藤忠青山アートスクエアの企画展、代官山蔦屋書店のフェアへの参加、100BANCHへの採択など、福祉の枠を越えた精力的な活動を行いました。

——どんな実験の成果やアウトプットがありましたか?

「MUKU」初のワークショップを100BANCHで開催しました。世の中や福祉業界には「多様性」や「相手を認めること」「共生社会」など言葉だけが、いびつな理想像として存在しているような気がします。

彼らが話すきっかけや場は開かれていないのになぜ「理解する」ことが絶対条件になっているのか。別に、理解してもしなくても、どちらでもいいじゃないか、と、私は思っています。その場に一緒にいることで、お互いの行動、考え方を見て感じることから何かが生まれるかもしれないし、生まれないかもしれない。結果は本当にどうだっていいのです。

一番の問題は、経験もせずに想像だけで、彼らとコミュニケーションをとることを怖いと思う人たち。彼ら自身が『こんにちは』と挨拶をするところから始めることのできる場所を作るため、「MUKU」初のワークショップを100BANCHで開催したのです。

——プロジェクトで一番感動したこと、嬉しかったことは?

「まちといろのワークショップ」を開催しました。

今回の「まちといろのワークショップ」に参加した人が何を思うかは、参加者の自由です。みんなが理解しあおうなんて綺麗事も言いません。でも、私は参加者全員が相手と打ち解ける瞬間をそれぞれが、少しでも体感できたのではないかと感じています。

あの空間を思い出すと、少し涙がでそうです。ありがとうございました。

——プロジェクトで一番苦労したことは?

知的障害のある方と、一般の健常者の方が交わる空間をプロデュースする必要があり、そこでのコミュニケーションの方法の仕方を考えることに点は苦労しました。

——今後はどのようにプロジェクトの結果を活用しますか?

渋谷100BANCHから生まれた「まちといろのワークショップ」というパッケージを、日本全国の行政等に持っていくことができればと思います。

——100BANCHに参加して実際どうでしたか?

MUKUは今ままで、顧客に商品を届けていくBtoC特化型のブランドでした。しかし、100BANCHに参画したことにより、ワークショップイベント、そして企業とのアート提供に挑戦する大きなキッカケとなり、ブランドからプロジェクトへと昇華することができたと思います。

そして、異言語コミュニケーションで新しい関わり方を発見するゲームをつくる異言語Lab.、墨字と点字が一体になった、目でも指でも読める文字をつくるBraille Neueプロジェクトからは大きな影響を受けました。

——実はみんな知らない、ここがオススメ100BANCHの良さ!はありますでしょうか?

100BANCHのスタッフの皆様が非常に気さくで、活動場所のガレージは家庭のような場所でした。

——最後にプロジェクトを完遂された今、一言お願いします!

OBプロジェクトとして、これからも大変お世話になります。今後とも引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。

 

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