リレー×オーディションで、立場を超えた「物語」の共創と熱狂を生み出す!
Novel Colony
リレー×オーディションで、立場を超えた「物語」の共創と熱狂を生み出す!
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Novel Colony 共同代表/メディアアーキテクト 佐々木竜太郎


「議論」と「共創」を軸に、物語の可能性を拡張し、新たなIP創出の可能性を模索してきたプロジェクト「Novel Colony」。2026年9月27日(日)、東銀座・KOREWOKINI Flatにて新感覚の参加型ホラーIP共創ワークショップ「百物語<言祓>」を開催しました。
今回の実証実験では、事前に集めた「99の怪談」を構造解析し、AIと集団議論によって「100本目の共創怪異」を創出。さらに、その共創怪異の議論を通して「除霊<言祓>」も行いました。怪談朗読から解体・昇華までを一気通貫で体験する、異色のイベントの模様をNovel Colonyの熊谷がレポートします。

<イベント名>
参加型ホラーIP共創ワークショップ「百物語<言祓>」
<開催日時>
2026年9月27日(日)15時00分~20時15分
<会場>
KOREWOKINI flat(東京都中央区銀座3丁目14−8 片桐ビル v302)
<目的>
99の怪談データを構造分解・AI解析し、集団議論により誕生した100本目の「共創怪異」を、論理的思考と合意形成(言祓)によって攻略・収束させる参加型IP共創実験。
<99本の「怪談」一覧>

古来より「百物語」は、最後の怪談を語り終えたときに本物の怪異が現れると言われ、恐れられてきました。
しかし現代において、怪談やホラーは消費されるコンテンツの枠に留まりがちです。
そこで私たちが考えたのは、「もし現代のテクノロジーと人々の集合知を使ったら、本当に”現代の怪異”をその場に生み出し、それを言葉の力で昇華させるインタラクティブなIP共創ができるのではないか?」という問いでした。
単に恐ろしい話を聞いて終わるのではなく、参加者が怪異の『構成要素』となり、対話によって物語を結末へと導く。この挑戦的なエンターテインメントIPのプロトタイプを解き放てるのではないかという興味から、本企画「百物語<言祓>」が動き出しました。
イベント当日、会場には現役の怪談師、ホラー映画監督、脚本家をはじめとする多様で熱量の高いプロフェッショナルやホラーファンが集結。濃密なクリエイティビティと異例の熱気に包まれてプロトタイプ検証がスタートしました。

第1部では、日本全国から集まった「99本の創作怪談」をベースに、それらを実際に口頭で語り読み、恐怖論と物語の構造分析が展開されました。会場では、以下のような議論が交わされました。
「原理主義的怪談」と「ヒトコワ」の境界線
人間の狂気や精神的破綻を描く「人怖」の扱いについて、「単に人が狂っているだけでは事件事故に近く、エンタメとして扱いにくい」という慎重論が出される一方、現代の聞き手が求める「理由のない不条理」や人間の思い込みが生む不気味さも百物語の有効な要素であると評価・再定義されました。
「怪談」と「SFホラー・モンスターパニック」の構造的相違
強いビジュアルショックを持つ作品に対し、「人間は理解不能な異物と対峙した際、脳内にある既知の概念(河童やサメなど)に無意識に置き換えて認識する」という説が提示され、その「認識の歪み(違和感)」こそが怪談の原石になると分析されました。
「名前のない恐怖」と不条理さの評価
明確な伝承や名前を持つ怪異よりも、正体不明で言語化しきれない「名前のない怪異」の方が現実味と恐怖を誘発すると合意。解決策やオチをあえて明かさない「不条理な結末」こそが、聞き手の想像力を刺激し恐怖を増幅させると高評価を得ました。
客観性と説得力を生む「第三者の介在(痕跡・反応)」
主観的な体験は「夢や幻覚」で処理されやすいため、「身体に物理的な痕跡が残る」「霊感のある第三者が絶句する」といった他者の介在が、現象の客観的リアルさを裏付ける構成上の重要テクニックであると紐解かれました。
これらの分析によって抽出された「背景感情」「認識の歪み」「不条理のロジック」「第三者の痕跡」といった構造データをAIへとインプットし、集積された99の物語と会場の思考データが統合され、100本目の共創怪異「〇〇(〇〇〇)」(「言祓」後のため伏字)が生成・出現しました。
後半のセッションでは、共創怪異「〇〇(〇〇〇)」を無力化・攻略するための「言祓(ことはらえ)」を執り行いました。

単に雑談をするのではなく、怪異の「成立要件」や「構造的弱点」をロジックで解き明かす試みは、AI活用のほか、物語の収束理論や怪異のロジック解析が次々と投じられ、議論はまさに一分一秒が緊張感に満ちた真剣勝負となりました。
攻略ロジックを集約し、全員の合意形成によって「言葉によって怪異を解体する」=「論理的除霊(言祓)」のプロセスを構築。それらの実践を通し、100本目の怪異の除霊(言祓)の儀式を成立させ、共創怪異、そして物語を静かに収束させました。
今回の取り組みは、従来の「与えられた物語を受動的に鑑賞する」ホラーから、参加者自身が「議論して攻略する共同作者」へと変わる、新たなホラーIP共創の可能性を示すものとなりました。
「百物語<言祓>」を通じて得られた最大の知見は、「テクノロジー(AI)と人間の集団対話(ディスカッション)を組み合わせることで、受動的な鑑賞者ではなく、参加者自身が『議論して攻略する共同作者』となれる」という手応えでした。
今回検証した収集・解析フローや、「解釈と論理による物語の昇華(言祓)ワークショップ」のフォーマットは、地域の伝承や都市伝説を活用した地域創生、教育・研修におけるディスカッションツール、共創型Web3/IPプロジェクトなど、多様な領域への社会実装の可能性を秘めています。
人間だけが持つ表現・対話の知見を掛け合わせることで議論と物語共創を実現し、「事象」を創出して攻略する――。
私たちはこれからも「立場を超えた議論を通じた物語の共創」を探求し、新たなエンターテインメント体験の創出と社会実装に挑んでまいります。