Sadamaranai Obake
死にまつわる文化や価値観を、デザインのチカラで変えたい
Sadamaranai Obake 趙 愛玉
2025年も未来に向けた実験を大胆に繰り広げる100BANCH。メンバーたちの抱負をリレーエッセイでつないでいく新春特別企画「2025年 今年の抱負!:巳(実)のなる1年に」。
今日の執筆者は、「死のリデザイン」に取り組むSadamaranai Obake(さだまらないオバケ)プロジェクトの趙です。
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こんにちは!さだまらないオバケの趙(チョウ)と申します。
私たち「さだまらないオバケ」は、「死をリデザインし、今を生きる希望を引き出す」というテーマのもと、グリーフ(大切な人を亡くした悲しみや喪失感)と向き合いながら、ソーシャルデザインを中心に活動しているデザインチームです。
個人的に2024年は、厄年でもあったからなのか別れの多かった一年でした。 5年間一緒に過ごした彼との別れ、仲間との別れ、そして年末には祖父が急逝しました。血のつながりはなかったものの1歳の頃から私を見守り支えてくれた祖父でした。
年末の葬式の準備はかなりバタバタしていて「祖父の遺影がない!」となり、過去に私が遊びとノリで撮った加工アプリの祖父の写真が、まさかの遺影に採用されることとなりました。
もちろん加工した部分は修正して作ったのですが、家族はかなり喜んでくれて、本当にデザイナー業やってて良かったなと思ったタイミングでもありました。
劇的ビフォーアフター
私にとって、「人生」とは悲しみと喜びが層を成すミルフィーユのようなものです。悲しみがあってその後には必ず喜びが訪れて、小さくても大きくても何層にもそれが重なっていく。
それが「生きる」ということだと感じます。
悲しみと喜びミルフィーユ
悲しみが積み重なると、前に進むのが辛く感じることもありますが、その次の一歩を踏み出すために人は複数で支え合い、助け合いながら生きているのではないかと思います。だから、お互いに励まし合い、時には自分の弱さを素直にさらけ出して助けを求めることが大切だと思います。
私自身、昨年は多くの別れを経験したからこそ、新しい出会いや可能性をより強く感じられるようになりました。 また、昨年悩んでいた問題は、今振り返って次のステップへ進むため必要なものであったのではないかなと思います。
「さだまらないオバケ」は今年で5年目を迎えます。 ここからは第二章とも言える、新たなステージへ向けてこれまでに成功してきたものを足場に、さらなる希望や夢をしっかりと根付かせ「死をリデザインする」という私たちのミッションをより新しい形で広げていきたいと考えています。
私個人としても、CADや3Dグラフィックなどの新たなクリエイティブ領域に挑戦し、スキルを磨いていきたいと思っています。 元々DTPのデザインを専攻していたのもあり、近年デザイナーとして主にパッケージデザインを担当する機会が多いのですが、実際に仕上がりをひとつずつ詰めていく過程では、印刷会社の皆さんとの丁寧なコミュニケーションが非常に重要だと感じます。
デザイナーはまず「デザインの設計図」を描く立場ですが、その後の高度な工程を担い、実際に形にしていくのは多くの協力者の方々です。より良いデザインは仲間がいてこそ、そして協力してくれる皆様がいてこそ生まれると認識しています。
今後もDTPの実験や修行を重ねながら、オバケのチームやオバケを愛してくれる皆さんと力を合わせて、さらに質の高い未来づくりに邁進していきたいと思います。
2025年が、私たちみんなにとって希望に満ち、実り多き一年になりますように。 多くの方と仲間としてお互いを支え合い、これからも頼ってもらえる存在でありたいと心から願っています。
今年は巳年。これまでの努力が形となり、実を結ぶ時期とも言われています。 私自身、2025年を「未来を編む年」としてじっくり、糸を紡ぐように一歩一歩前へ行きながら、新たな挑戦を続けていきたい。これまでお世話になった方々への感謝の気持ちを忘れず、そして新しい出会いや学びを大切にしながら、私たちらしく活動を続けていきたいと思います。
本年もこんな私ではありますが、どうぞよろしくお願いいたします!
メンバーたちの抱負をリレーエッセイでつないでいく新春特別企画「2025年 今年の抱負!:巳(実)のなる1年に」をお届けしています。他のメンバーによる記事は以下のリンクからご覧いただけます。若者たちの熱や未来への兆しをお楽しみください。