まちの余白に価値を見出す SHIBUYA POP-UP PLAYGROUND計画
- イベントレポート
新しいまちの楽しみ方を提示する「POPUP PLAYPARK」開催!
都市を舞台に新しい遊び方を生み出すクリエイティブ・コレクティブ「REPIPE」は、2020年12月19日にイベント「POPUP PLAYPARK」を開催しました。
ホームセンターで買える仮設資材や道具で即興的に遊具を生み出す「TOOL CYPHER」ワークショップを中心に、遊びの場を展開するCYPHER SPOTや、移動式古着屋のポップアップストアやオリジナルグッズの販売を行うSHOP SPOTのほか、公共空間を楽しむためのCHILL SPOTが出現。
出店者や来場者がそれぞれの方法で手を加えていくことで空間が変化していく、新しいまちの楽しみ方を提示する”手作りの遊び場”を提案しました。
イベント当日の様子を「REPIPE」代表の和久正義が紹介します。
※こちらは緊急事態宣言前に開催したイベントのレポートです。
「未完成」が許容する変化する遊び場
まずは兎にも角にも本イベントの様子をまとめた動画をどうぞ!
イベント当日はトラックで敷地に乗り付け早朝から資材を搬入。自分たちの手で単管を組み立てました。目指したのは計画され尽くした空間ではなく、コラボレーターや来場者の手によって姿を変えていく舞台。
会場の状況を見て配置変更を行ったり、急な雨にはシートを掛けて対応し、参加者の要望に合わせて即席でハンモックやカウンターを設置しました。
あえて完全に計画しきらない「未完成」の遊び場は、みんなのアドリブを許容し、変化し続ける場所となりました。
-準備から片付けまでを当日に行い、超短期間のイベント運営に挑戦しました。
-アドリブで付け加えられる道具たち。
どこにでもあるモノで作るどこにもない遊具
会場内では、ホームセンターで手に入るものを単管に取り付け、即興的に遊具を作るワークショップ「TOOL CYPHER」を開催しました。来場者との対話の中でモノを組み替え、ブランコやくるくる回る遊具などを発明し、実際に体験してもらいました。
ショッピングモールから工事現場まで都市でよく目にするモノが、いつもとは違う使い方をすることで、普段使わない筋肉を使うオリジナルの遊具に様変わり。街中ではなかなかできない身体を使うアクティビティとして新しい刺激を提供します。
私たちは多くのモノに囲まれていますが、それらを積極的に誤読することでいくつもの新しい発見や体験を作り出すことができます。そうした視点を提供する場となったのではないでしょうか。
-安全帯を利用したくるくる遊具
-即席ブランコは子供から大人まで大人気でした。
まちをキャンバスにしてみる
渋谷川沿いの会場敷地の特性を活かして、まちを最大限に利用することにも挑戦しました。
誰でも簡単にまちを使いこなすためのツールとして、「PUBLIC PATCH」というプロダクトを制作して販売。どこにでもあるポールや車止めを利用して、自分だけのバーカウンターを作ることができます。
夜には、渋谷川向かいのビル壁面を利用したウォールシアターを実施。事前にビルオーナーに連絡をとり、上映時間の交渉と、無料放映という条件のもと音楽に合わせた街中ディスコを開催しました。
屋内の活動が制限されている今こそ、まち全体をキャンバスに見たてて自分たちだけの居場所をつくってみる。私たちが普段通り過ぎてしまう場所もそんな可能性に満ち溢れていました。
-車止めを利用した即席バーカウンター。自然と会話の場が生まれていました。
-トラックの荷台をDJスペース、ビルの外壁をスクリーンにした街中ディスコ。
ヒト・モノ・場所をリパイプすることで見えた未来
今回のイベントは渋谷のパブリックスペース(場所)を舞台として、単管資材や100BANCHで手に入った廃材(モノ)を使い、移動型古着屋や100BANCHの他のプロジェクトとコラボレーション(ヒト)することで実現することができました。
すでにまちに潜在するヒト・モノ・場所を再配管(Re-Pipe:リパイプ)することで、今までにない新しい体験・コトを提示できると共に、この輪が広がっていき次の場所に繋がっていく。巨大な開発の隙間や余剰に、みんなでつくることで生まれる化学反応みたいな場こそこれからの都市に必要であり、その可能性を感じるイベントとなりました。
-会場全体写真。渋谷を舞台にヒトやモノが交錯し新しいコトが生まれた。
イベントにご来場いただいた皆様、ご協力いただいた皆様どうもありがとうございました!
そして未来のコラボレーターの皆様、次はあなたのまちをREPIPEします!
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