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Culture ShockS活動報告: 自分と違うものに出会った時に スルーせず化学反応に変えたい

Culture ShockSは、異文化との向き合い方を考えるメディアプロジェクトです。カルチャーショックを受けたときに感じる胸騒ぎや葛藤や救いのようなものを、フラットに語り合える場としてのウェブメディアづくりを目指しています。

メンバー3人でローンチしたばかりのウェブメディアの紹介をしつつ、プロジェクトの背景や今後についてレポートします。

憧れのアフリカに住んでみて感じたカルチャーショック

元々は「アフリカに心奪われる瞬間をプロデュース」というコンセプトで、異文化のポジティブな面を伝える活動していたんです。学生時代にメンバー3人で旅した東アフリカで出会った、「カンガ」というカラフルな布で写真展をしたりしていました。

そういう活動をしながらも、みんなそれぞれ(今もですが)仕事をしていて。ある時期は、カメルーン、トルコ、石巻とだいぶ離れた三拠点のこともありました。メンバーの南谷は、アフリカに憧れたすえカメルーンまで行ったのですが、実際に住むとムカつくこともたくさんあったらしく(笑)他の二人も、そういう話を聞いたり、それぞれ慣れない土地で暮らしたりするなかで、ポジティブな面だけを伝える活動を続けることに、違和感がでてきていたんです。

方向性を変えようと決めたのは、2017年4月に8年ぶりに全員の生活拠点が東京になったとき。「違う」ことを「楽しみましょう」だけでは、乗り越えられないものがあるのではないか。そこにある気持ちと向き合いたい。そんな思いからCulture ShockSプロジェクトをスタートさせました。

100BANCHで活動しようと思ったのは、メンバーの主観的な思いを詰め込むだけではなくて、客観的でオープンなプロジェクトにしたいと考えていたのが大きいです。実際に入居してみて他の入居者の方からたくさん刺激を受けていると感じています。

 

もっと異文化との向き合い方を考えたい

2018年1月末に、プロジェクトの成果物として目標にしていた【Culture ShockS】という異文化との向き合い方を考えるウェブメディアをローンチしました。

自分とは異なる文化と出会ったときの衝撃=カルチャーショック。「こんなのあり!?」と笑っちゃうようなこともあれば、「これまで信じてきたものはなんだったんだろう?」「気持ちが通じなすぎて悲しい……」と絶望的な気持ちになることもあるものだと思います。

今は多様性が叫ばれながらも、分断は深まっているんだろうなという気がしていて。多様性について机上の空論として話すんじゃなくて、もっと自分のなかに生まれる気持ちに向き合うことが大事なんじゃないかなと思っています。

一人ひとりが目の前のカルチャーショックと向き合うことに、分断を超える鍵があるはず。そう信じてやっているウェブメディアなので、情報ではなくて人の内面にフォーカスしたコンテンツがメインです。

ただ内面のことに真っ向から向き合うとシリアスになりすぎてしまうと思うので、みんなで笑って話しているようなテンションのメディアにしたいなとも思っています。

だから今あるコンテンツは4コマにしたり古典文学のパロディにしてみたりしていますし、このあたりはこれからも模索していきたいところです。

 

Culture ShockS

異文化との向き合い方を考えるウェブマガジン

Webサイト

「あなたのカルチャーショックはなんですか?」

100BANCHにはいって気づいたのは、まず「カルチャーショック」という言葉で、みんなが想像するものに幅があるんだということです。そういう話を入居プロジェクトのORQUESTの石原さんとするなかで、100BANCHのみなさんのカルチャーショックをインタビューする動画を撮ろうということになりました。

インタビューしてみると、それぞれのカルチャーショックは本当に多様。カルチャーショックってなんとなく海外に関するもののようなイメージを私たち自身持っていたのですが、身近な友人や先輩の姿だったり、お母さんとの関係だったり、むしろ海外に関係ない話の方が多いです。

多様な一方で、共通点はあるなとも感じています。どれもすぐには消化できないけどスルーできない「違い」との出会いで、その出会いがきっかけでその人自身が変化している。

それに、その「違い」と向き合うことが、新しい未来をつくるきっかけになっているという、カルチャーショックのポジティブな側面が見えてきたのも、興味深く思っているところです。元々このプロジェクトをはじめた時点では、「違いと向き合わないと対立が生まれるよね、それをどうにかしたいよね」というカルチャーショックのマイナスの側面に、フォーカスしてきたので。

たとえば一番最近インタビューしたSnafkin Salonの川又さんのカルチャーショックは、上京してきたときに居候していた友人の美容師さんの暮らしでした。そこで「大変だね」って言って終わらせる(スルーする)こともできただろうし、「美容業界けしからん」ってただ批判することもできたと思うんです。でも川又さんはそこでちゃんとカルチャーショックと向き合ったからこそ、美容師さんをサポートするようなSnafkin Salonの活動をしている。

「あなたのカルチャーショックはなんですか?」という質問は、想像していた以上にその人のコアな部分を聞けるし、話してくれた人を好きになるなぁと感じていて、毎回楽しくお話を聞かせていただいています。

 

FREE Project 草田さんへのインタビュー

一人で悩んでいる人の拠り所になりたい

メディアとしては、一方向的に情報発信をするというより、みんなでカルチャーショックについて語らうことのできるコミュニティにしていきたいなと思っています。

たとえば今は、メディア内にYahoo知恵袋の「カルチャーショック特化版」みたいなのをつくりたいなと考えています。海外にいると日本人コミュニテイは狭いから意外と身近な人に相談しにくかったり、かといって日本にいる家族や友人には理解されにくいところもあるなと思っていて。実際にメンバーの安村はトルコにいるときにYahoo知恵袋で知らない人に相談してたんですけど(笑)それをもっと相談しやすい形にできないかなと、練っているところです。

メディアとしては、そういうどこかの国で一人で悩んでいる人の拠り所になったらいいなと思っていますし、海外にいなくても日本のなかでも、「違い」に出会って消化しきれずにいる人たちが、みんなで集まって話したり、なにか表現できたりするプラットフォームにしたいです。

 

カルチャーショックを感じる異文化理解体験を

「違いを楽しみましょう」では足りないんだっていう動機ではじめたプロジェクトなので、これからもそのトンガリは大事にしたいと思っていて、それにぴんときてくれるような方はぜひ一緒になにかしたいです。

発信したいカルチャーショックがある方には、ぜひ一緒にコンテンツをつくる仲間になっていただきたいですし、リアルな場でもカルチャーショックについて語らうイベントを開催することも考えているので、そこに参加していただけると嬉しいです。

100BANCHの中では、多様な価値観を尊重する社会を目指して活動しているという点で共通している、FREE ProjectNIHONGOの2団体と一緒にイベントをしようということになっています。

具体的な内容の検討真っ最中ですが、自分の中にある常識に縛られるあまりに生じてしまう「生きづらさ」や「歪み」を見つめなおす機会になるような場をつくれるといいよねと話しているところです。

 

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