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火星探査機の学生世界大会「University Rover Challenge」優勝——2025年 今年の抱負!

ARES Project 永原陵司

2025年も未来に向けた実験を大胆に繰り広げる100BANCH。メンバーたちの抱負をリレーエッセイでつないでいく新春特別企画「2025年 今年の抱負!:巳(実)のなる1年に」。

今日の執筆者は、宇宙を目指して世界の舞台に挑戦するARES Projectの永原です。

世界大会日本初出場を達成した2024年

明けましておめでとうございます。ARES Proejctの永原 陵司です。

まずは2024年の振り返りからします!

昨年は僕個人としても、ARES Projectとしても特大に成長した1年間でした。私たちARES Projectは2022年に発足してから、火星探査機の学生世界大会であるUniversity Rover Challengeへの日本初出場を目指して活動を行ってきました。

団体発足時は私を含めたたった3人で開発を行っていました。当初は本気でこの3人で世界を目指せるっていう謎の自信を持っていました(笑)

開発を進めていくにあたって、半年目でやっと、3人じゃダメだ。ということに気づいて必死にメンバーを集めました。そこからチーム大型化を始め、東京周辺の大学と東北大学にメンバーが集中し、東京班と東北班という大勢で活動が始まりました。

そこから必死に開発を始め、昨年、団体発足からたったの2年でURCへの日本初出場を決めました。

これまで日本で出場したチームはゼロだったため、国内に一切の知見がない状態でこの大会の規模感だったり技術レベルもはっきりとわからないまま闇雲に開発を続けてきた中、自分たちの目でしっかり大会を見てくることができました。

そこで感じたこととしては、世界の壁は大きすぎる。ということでした。

 

University Rover Challnege 2024

URCは毎年アメリカのユタ州のMDRSと呼ばれる砂漠で開催されています。

この会場は、地球上で最も火星の環境に似た場所であり、実際にNASAの宇宙飛行士たちが訓練で利用している場所でもあります。毎年10ヶ国, 100チーム以上がエントリーし、上位36チームがアメリカの決勝に進めるという大会です。昨年度私たちは、日本初出場を果たし決勝に参加してきました。

アメリカでの生活は地獄で天国のようなものでした。

現地での組み立てや調整を踏まえて大会の3日前から前乗りして合計1週間滞在しました。
メンバーは合計21名で行き、大会会場から一番近い街(会場まで車で2時間半)にエアビを借りて1週間共同生活をしました。

この家にはキングサイズのベットが5個しかありません。

そうです。ハナから全員寝れることは想定していません。ほとんどのメンバーが毎日の睡眠時間を1,2時間で交代制で仮眠を行ってギリギリまで開発を行っていました。

僕も寝ていないので大会の記憶があまり残っていません(笑)

大会が始まってからは、毎日大自然地形の中を3時間運転して向かい3日間戦い続けました。

日本から初出場ということもあり、国内にこの大会の知見は一つもありませんでした。

私たちは、大会会場の規模感や世界の技術力は動画からしか見ることができませんでした。

実際この目で見た時は度肝を抜かれました。

やはり、世界の壁は私たちが想像していたものよりも遥に大きく、結果ボコボコにされました。

特に、予想外のトラブルとしては、巨大な砂嵐に巻き込まれたことです。

私たちは、国内で事前に鳥取砂丘などで実験を行い、砂塵対策などをしていたつもりではあったのですが、国内では想像もつかないような規模の砂嵐が大会当日吹き荒れ、私たちのロボットは砂ごときに壊されてしまいました。

自然の力は侮れませんね。

大会結果は、32/38というほぼビリけつの結果となりました。

しかしながら、相手をはっきりとこの目で見て学ぶことができた私たちは、更なる対策を行うことができます!

私たちの目標は大会出場から大会優勝へと変わりました。

 

2025年の目標

昨年の世界大会での経験を踏まえて私たちは、新号機の開発を行いました。

昨年度までは闇雲に作っては壊しを繰り返して開発を行っていましたが、今回は優勝に向けて1台のアップグレードのみを行っています。

そして、新号機 ARES8.0のアセンブリ合宿を2024年12月に東北にて行いました。

とてもいい合宿となりました。この調子で開発が進めば、優勝も夢じゃない!今年、私たちはまじで優勝します。何事も一番がかっこいい。

M1優勝の令和ロマン、かっこよかったです。

 

メンバーたちの抱負をリレーエッセイでつないでいく新春特別企画「2025年 今年の抱負!:巳(実)のなる1年に」をお届けしています。他のメンバーによる記事は以下のリンクからご覧いただけます。若者たちの熱や未来への兆しをお楽しみください。

https://100banch.com/magazine/resolution2025/

 

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