• イベントレポート

4時間にわたり自分を解放した、「自己変容のための通過儀礼 イニシエーションサークル」

自然と人との境界をなくした世界を目指し、人の内側の自然性に立ち戻るきっかけ作りに取り組むflower and peopleが、2024年5月25日(土)に「自己変容のための通過儀礼 イニシエーションサークル」を100BANCHで開催しました。このイベントでは、絵やダンスや声や瞑想などのあらゆる手段を使って自己解放へ導くためのきっかけを作り、深く自己と向き合っていきました。
これまでflower and peolpleは「自分の中の自然性に戻る」をキーワードに活動してきました。そのためのアプローチとして企画した今回のイベント。フィードバックから参加してくれた一人一人の中で起こった変容はとても充実したものになったように感じられたようです。その様子をflower and peopleの望月萌々子が紹介します。

日本でできる形の通過儀礼とはどのようなものだろう?

イニシエーションとは通過儀礼のことを指す言葉です。今回のイベントは表現の力で感情の解放をすることで自己と向き合っていくイベントとして設計してきました。自分自身が半年間の北米からメキシコ、南米の旅の中で経験してきた通過儀礼のセレモニーでの経験がこのイベントのインスピレーションとなっています。

心から安心と安全を感じられ、ともに向き合う仲間のいる場所で、自分の内側に向き合いそれを解放(表現)することで、本当の自分に還っていく。
私が経験したそんなとても美しく満ち足りた「生」への祝福がされた空間が、もっと当たり前にもっと身近にあったらどれほど救われる人々がいるのだろう。海外でのセレモニーの数々を経験した中で日本にもその幸せで満ち足りた空間を持ち帰り再現し、人と共有したいという想いが原動力となり、様々な形で自己の内側へとアプローチしていく設計をしました。

 

 

自分の自然性に戻っていくために必要なプロセス

変化し続ける私たちに訪れる変容のタイミングは人それぞれありますが、次の自分にアップデートするとき、私たちの体感には痛みが伴うことがあります。安全に安心に保たれた場所で本当に自由に自分をオープンにした時、自分でも予期していないような感情や表現が外側に生まれることがあり、それはきっと人生の旅路の大切な曲り角の一点となるはず。
過去の癒しや新しい自分と出会うための一瞬、それ自体が大きな自己表現であり、自己変容のためのセレモニーとしてその一瞬を一緒に作り上げていくこと。またイベントの機会を通して、本来の自分自身に戻ること、また自分に備わった生きる力や可能性を信じて自由に生きるためのきっかけになることを意図していました。

今回のイベントでは表現アートやダンスや絵を中心に活動しているアーティストを招き、解放を誘導する役割をになってもらいました。この機会を共にすることは、参加者や主催に関係なく同じ人と人としてお互いの存在が今後の人生にとっても大切になる接点となるはず。

私たち企画側にとっても初めての挑戦となる今回、空間の演出から、空気の作り方、何を伏せて何を共有するか、参加者の感情の導線まで考えながら、当日の設計を進めてきました。このイベントのために何度か合宿を行ったのですが、その過程でもとてもパワフルな変容が企画した私たちのもとにも起り、この内容のイベントを行うことへの価値を再認識しました。

 

 

当日に起きた大解放

当日、イベントではサークルになり、出会う仲間たちと自分の内側にアクセスするアートワークやトークサークル、呼吸に意識を向ける瞑想や声を出したり体を動かしたり絵を描いたり歌ったり…集まった一人ひとりと繋がり、空間というアートを創造していきながらそれぞれ内側を解放していきました。

どのような手段でもその人にとってその時必要な手段を自由に用いることで助けとなるよう、様々な手段を用意しました。それぞれが思い思いに自由に動いていきます。ペルーから持ち帰ったハートをオープンにさせるメディスンプランツのカカオドリンクも力を貸してくれました。

 

徐々に緊張が解かれていき、喜怒哀楽の音楽に合わせてそれぞれが自分の世界に没頭し表現していきました。自分と向き合い、笑ったり、泣いたり、怒ったり、踊ったり。だんだんと体が自由に動く体感を感じ、思考ではなく体の動くまま、心の赴くままに委ねていきました。自分の内側にあった感情に気がついたり、自分の中の痛みがあらわになったり、自分自身の問いへ向き合ったり。普段の生活の中ではどうしても蓋をしてしまうような世界への没入が始まります。

 

 

イベントを終えて

4時間にわたる解放の後、来た時とは別人のように違うすっきりと輝く参加者さんの顔。その顔がこの4時間で起きた全てを物語っているようにも感じられました。気持ちの良い疲労感と、企画や参加といった立場に関係なく一人一人が自分に戻り、輪になってフルーツを食べフィーリングを分かち合う時間は、まさに包容に溢れた人間らしい優しい時間でした。

 

あっという間に過ぎていた4時間。それぞれの内側でどんな変化が起こっていたのか、そのフィードバックを少し共有させていただきます。

「自分を解放するのはなかなか難しくでも最後の方でやっと出てきてくれた。細胞が喜びすごく体が軽くなったのを覚えている。今回をきっかけに表現をしていきたい。」

「自分の感じたかった自由を感じることができた。体がスムーズに動かないのを感じてもっと自分の体の声を聞いてあげたいと思った。」

涙を流しながらそのイベントに浸って自分と向き合っていた参加者さんがいたことを後から知り、私自身とてもとても嬉しく、このイベントをそのような機会として使ってくれたことを本当に嬉しく祝福の気持ちでいっぱいになりました。

今回のイベントの実験の中で、その方向性があっていたこと、私が作りたかった世界観や空間が実現できたという想いがあり、今回のイベントは自信と確信に繋がりました。
イベント制作をしたアーティストたちにとっても私にとっても今回の一連の日々は自分にとって自己変容のイニシエーションであったと言える充実した時間でした。

今後も届く人のところに必要な時に届き、その人の人生にとって何か助けになるような機会となれたらと願い、様々な形でその空間を作っていきたいと思います。
関わってくださった全ての皆さん、本当にありがとうございました!

 

 

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