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“目に見えない空間のつながりをむすぶ”——2024年 今年の抱負!

Rendery 加藤利基

2024年も未来に向けた実験を大胆に繰り広げる100BANCH。メンバーたちの抱負をリレーエッセイでつないでいく新春特別企画「2024年 今年の抱負!:龍のように」。

今日の執筆者は、AIを活用して「建築の民主化」を目指す、Renderyプロジェクトの加藤です。

新年あけましておめでとうございます。Renderyの加藤と申します。
今年もAIと建築の融合による革新を追求してまいります。早いもので、もう1ヶ月が経過し、時間の流れの速さに焦りを感じています。

我々Renderyのチームは、生成AIを駆使して空間特化型デザインコミュニケーションツールを開発しています。私の2024年のテーマは“目に見えない空間のつながりをむすぶ”ことです。

 

Renderyは単なる建築系画像生成AIツールではない

幸いなことに、多くの支援を受け、リリースが近づくにつれ、建築界隈での認知が広がっています。「競合はいますか?」との問いには、私たちは単なる「画像生成ツール」を超えた“コミュニケーションツール”であると答えます。私たちのツールは、建築家やデザイナーがアイデアやビジョンを視覚化するためのものであり、また、クライアントや利用者とのコミュニケーションを促進するためのものです。Renderyは、空間の可能性を探ると同時に、その価値を伝えるツールです。

 

時の流れを掬ぶ

※朝日新聞・慶應義塾大学・SAMURAI ARCHITECTSの共同制作

2024年の1月1日、朝日新聞には「2050年の東京の未来」を描くために、弊社のAI技術を活用した記事が掲載されました。これは、現在の東京の風景と慶應義塾大学の研究室が考える未来の要素を組み合わせたものです。興味のある方は、ぜひオンラインでの記事もご覧ください。

https://www.asahi.com/articles/ASRDX4GQZRDQOXIE00X.html

また昨年は、神奈川県の協力のもと、「AI北斎」プロジェクトも実施しました。これは、北斎の「富嶽三十六景」を現代に再解釈するもので、「もし北斎が現代にいたら?」というテーマのもと、現代の神奈川県の風景を描きました。一見、空間とは無関係のように思えますが、これらの作品は、時間の流れを捉え、過去と現在の文化の融合を通じて、空間の変化を感じさせます。

※神奈川県と共同で制作したAI北斎-新三浦十景-「湘南国際」

 

場所の可能性を掬ぶ

今年は、SAMURAI ARCHITECTSとして、Renderyだけでなく建築・エリア開発のデジタルトランスフォーメーションも推進していきます。私たちの強みは「AI(テクノロジー)」と「建築」の融合にあります。私たちはソフトウェア開発にとどまらず、物理的な「場」の創造も目指します。

 「場」とは、物理的な空間だけでなく、そこに住む人々やそこで起こる出来事やそこに流れるストーリーも含めたものです。

「場」とは、感情や記憶や想像力にも関わるものです。

「場」とは、テクノロジーと建築の相互作用によって生まれるものです。

「場」の可能性を掬ぶことで、空間の魅力や課題を見つけることができると思います。

テクノロジーと建築の相互作用によって生まれる「場」の可能性を探り、空間の魅力や課題を見出すことが私たちの目標です。

※ソフトウェアとハードウェア(建築)を横断するクリエイティブ

 

コミュニティをむすぶ

さらに、優れたメンバーの参加と多様な企業、行政、大学等の研究機関との連携により、新たな施策が実現可能となっています。今年は、「建築とテクノロジー」の緩やかなつながりを一層強化し、さらに興奮するようなプロジェクトを生み出したいと考えています。目に見えない「何か」— それがコミュニケーションであれ、設計、建設プロセス、マーケティング、あるいは文化であれ — を可視化し、結びつけていくことが私たちの使命です。

※博報堂さんと一緒に「AIとクリエイティブの可能性」について議論しました

今回、わざと「むすぶ」という言葉をひらがなで表記しました。これには、「結ぶ」という一般的な意味と同時に、「掬ぶ」という意味も込めたかったからです。「掬ぶ」とは、例えば「水を掬ぶ」のように、手のひらで丁寧に掬い上げる行為を指します。なので、タイトルのビジュアルも一見地味に見えるかもしれませんが、糸を結んでいくのと同時に、川の流れを掬い上げていることを想像しながら、作成しました。

100BANCH(未来をつくる実験区)のような場所で、多くの若者がそれぞれの想いを持って流れていく中、渋谷という情報の大河の中で、自分なりの答えを丁寧に掬い上げていきたいと思います。

そして、この目に見えない空間のつながりを探ることで、空間の未来を創造できると信じています。

これが、私の新年の抱負です。

※100BANCHの一角でディスカッション

 

メンバーたちの抱負をリレーエッセイでつないでいく新春特別企画「2024年 今年の抱負!:龍のように」をお届けしています。他のメンバーによる記事は以下のリンクからご覧いただけます。若者たちの熱や未来への兆しをお楽しみください。

https://100banch.com/magazine/resolution2024/

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