- イベントレポート
Future Jungleとはなんですか? ──ナナナナ祭 2023ブラッシュアップ合宿
100BANCHのサテライト実験フィールドがある徳島県・神山町。5月に実施した神山合宿では、100BANCHメンバー・事務局が手作業で田植えを行い、その後田んぼはすくすく成長。雨にも台風にも負ケズ、9月3日・4日の二日間で無事に稲刈りをすることができ、お米の姿となって渋谷に到着しました。
100年先の未来をつくる実験区100BANCHは、どのように考え里山との関わりを続けているのでしょうか。神山の自然の恵みに感謝し、お米を味わう年に一度の「収穫祭」の様子をお届けします。
人口約5000人、約86%が山。自然資源豊かな徳島県神山町は、100BANCHがある渋谷とは環境や生活が大きく異なります。そんな神山での100BANCHの活動が始まったのは2020年秋。山の中腹に位置する古民家シェアハウス「森西ハウス」にて、ご縁があって里山の暮らしを体験させてもらえることになりました。
未来を想い描く100BANCHにとって、都心を拠点にしていることは、あらゆる人やモノ、情報とつながる可能性を広げてくれていますが同時に、モノに溢れる都心では忘れてしまう視点もあります。自然と人はどのように関わり合っていくべきか、生物にとっての心地よさとは何なのか、消費や生産はどのようにあるべきか。100年先の未来を考える上で、人間や地球の在り方について問いを持つことは欠かせません。
大都市にいながらこの観点を持ち続けるために、100BANCHは神山と親戚のような関係を続けています。普段は離れているけれども「どうしているかな?」と親戚のように気になって、思い返したり考えたりすることができる。神山のような場所と関係を持ち続けることで、次の100年を考える視点や感覚が養われていきます。
未来の探求は机上の空論に思い巡らせるだけではなく、五感をフル活用した体感から始まります。機械化された田植えを手作業でやってみること、普段当然のように食べているご飯のルーツを見たり触ったりすることは、スマートフォンで情報を取得するのとは比べものにならないほど、様々な感覚を呼び起こしてくれます。100BANCHメンバーには、里山と都会の両方を体感した上で見えてくる未来を探求していってほしいと願っています。
今回の収穫祭は、神山の自然の恵みを味わうのはもちろんのこと、普段はそれぞれプロジェクトに没頭している100BANCHメンバーが、一つの場所に集い「同じ釜の飯」を共有する貴重な機会。神山で収穫した100BANCH米で炊いたご飯は、シンプルなおにぎりにして、具沢山の豚汁をお供にいただきながら、メンバー同士の交流を深めました。
ほわっと広がる、お米の匂いと湯気。
自然の恵みに感謝し、みんな揃って「いただきます!!!」。
おにぎりの海苔は、現在「旅するおむすび屋」の活動をする100BANCHプロジェクト「MUSUNDE HIRAITE」の菅本香菜さんのおすすめ。
神山でお世話になっている森西シェアハウスの森西さんファミリー。ビデオ通話で「いただきます!」を共有しました。
こうした100BANCHメンバーが集まるMEET UPイベントは、プロジェクトの実験場になることもあります。今回は、「SHISHIMAI habitat city(Shibuya edition)」プロジェクトの稲村さんが獅子舞の姿で登場。
稲刈り時、1週間ほど神山に滞在し脱穀や精米、竹刈りをしながら獅子舞を制作・舞ってきたという稲村さん。「獅子舞はその土地に向き合う手段」と話し、「神山のお米」というテーマの神山での獅子舞を再現してくれました。
舞うたびに竹の音が鳴り、神山の自然や暮らしが思い起こされます。
100BANCHでよく聞く言葉の一つが、「出会ってしまったら、元には戻れない」。気づいたら相手の視点と自分の視点が交わり、自分の一部となったり、相手に影響を与えたりする変化が起きるのが100BANCHです。そしてその混ざり合いの化学反応が、未来をつくることへとつながっていきます。
里山と都心というテーマの収穫祭のもと、ファッション、教育、メディカルなど、多様な分野のプロジェクトメンバーが同じ場に集い、今日も様々な視点が交錯したMEET UPとなりました。
2022年5月に実施した100BANCH神山合宿の様子は下記からご覧いただけます。
https://100banch.com/magazine/37846/
100BANCHサテライト実験フィールドの徳島県神山町の様子は動画でもご覧いただけます。