「校外」というサードプレイスを新天地として、ここ渋谷に共創しよう。
# We are Koupuro
「校外」というサードプレイスを新天地として、ここ渋谷に共創しよう。
中高生のための「学校外」の学びの機会を創造するプロジェクト「# We are Koupuro」。校外活動の情報提供や、機会の格差是正を目指しています。
そんな# We are Koupuroのメンバーが運営する、課外活動の情報サイト「校外プログラム大全」の初のオフラインイベントを10月8日(日)に100BANCHにて開催しました。教育について日々感じていることをゆるく語り合うことを目的としたトークイベントの様子を、# We are Koupuroの佐野がお伝えします。
私たちは、学生団体「校外プログラム大全」から派生して誕生したプロジェクトチーム、「#We are 校プロ」です。中高生に対して校外活動の情報/機会の格差是正を目指して活動に励んでいます。
この度の100BANCHでのイベント開催は、団体が2017年に設立されて以来、初のオフラインイベントとなりました。
私たちにとって初めての試みとなったイベント開催。団体としても、個人としても念願の開催ではありましたが、ノウハウや知識がない状態での企画段階の当初は難航を続けていました。始めは教育関係の外部団体を巻き込んだ共催イベントの検討を推進していましたが、双方のすり合わせが上手くいかない中で3か月間を終えてしまったことに焦りを感じ、メンバープレゼンツのイベント開催へと舵を切りました。しかし、これまで大人が用意した場に対する「受け取り手」だった私たち達は「場の担い手」として一体何が提供出来るだろうかと思い悩みました。開催日までプロジェクトメンバー間で積極的に意見を交換し、「学校外の学び場に必要な条件とは何か」「どのような体験価値を提供できるか」「校外活動をよりよく進めるためのパターンランゲージとは何か」等について議論を重ね、よりよい場の創出に向けて、尽力しました。
そこで最も重要視したポイントは団体の活動理念でもある、「1人でも多くの中高生に校外という場の選択肢とその魅力」を伝えること。中高生に対して開かれている「学校外の学び場」は数多く存在している一方で、そのリソースが全国の中高生に向けて、可視化/共有知化されていないことが私たちの活動において根底にある問題意識でした。だからこそ、オフラインで目の前にいる中高生と向きあうことの出来る場では私たちの知っているリソースや次の突破口を見出せる糸口をニーズベースに提供したいと考えました。
議論の末、辿り着いたのは校プロメンバーと一緒に語る、学校外での活動の在り方や居場所の見つけ方についてのトークイベント。「校外活動の在り方や取り組み方について知りたい」「学校外での居場所を見つけたい」「学校外の学びの資源にはどのようなものがあるのか校プロメンバーに相談したい」「同世代の中高生と学校内外の教育について語り合いたい」そんな思いを持つ中高生に寄り添いカジュアルに対話する場を用意しました。当日は10人の中高生が集まり、それぞれが持ち寄った話題や問題意識に耳を傾け、交流を楽しみました。
オープニングでのアイスブレイクでは、自作の質問カード(様々な問いが書かれた個人の価値観や考え方を知るためのカード)を用意し、様々な切り口から互いを知り合えるよう工夫を凝らしました。いかに初対面の人とハードルなく対話を行えるかが今回のイベントにおいて大きな鍵を握っていました。ただただ交流したり話したりする場ではなく、この場に対して意味を持ち言葉を尽くして語り合えるような場を目指しました。
本題のダイアローグは3セッションに分け、参加者全員が全員と対話ができるよう構成しました。校プロメンバーが中心となってファシリテーションを行い参加者の問題意識や思っていること、感じていることを深く掘り下げる時間となりました。「校内で校外活動を広めるにはどうしたらいいんだろう?」「課外活動において個人が持っている課題意識ってなんだろう?」「校外に飛び出す前と後ではどんなことが変化した?」私たちが想定する以上に教育や校外活動に対して各々が感じている課題が幅広く、そこでの対話がさらに他分野に広がっていった時間はとても有意義なものになりました。
イベント終盤には参加者が校外で行っている活動についてシェアする時間を取ったり、実際に校外プログラム大全(校プロメンバーが運営する課外活動情報サイト)にて紹介している外部の中高生向けイベントの参加を呼びかけるなど、この場から次への一歩を踏み出せる仕掛けを取り入れました。
「同世代と話すきっかけになって面白かった」「今まで様々な活動に参加してきたが、一番話が弾んだ気がする」「人との繋がりを増やすことが出来て良かった」
イベント終了時点で配布したアンケートからは沢山の肯定的な声が得られました。それぞれの嬉しい回答に、イベント企画〜実施まで後悔なく達成感を持って終えることが出来ました。
しかしその一方で、初めてのイベントということもあり課題は多く残ります。一番の課題は、私たちがターゲットとする中高生にイベントを提供できなかったこと。
校外という選択肢を届けるにあたって私たちは4つのアクターに分類できると考えています。
①無関心な層/②やりたいことはあるが何をしたらいいか分からない層/③既にやりたいことを見つけその手段を確立した上で助走を始めている層/④やりたいことを形にし自走できている層
私たちが最も届けたいのは②やりたいことはあるが何をしたらいいか分からない層です。今回のイベントでは、既にfirst stepを踏み出し、そこで直面した課題を持ち寄る人(③に検討)が多く、提供できるものに限りがありました。②にアプローチするには校外プログラム大全の認知拡大に務めていくことや広報面において多角的なアプローチを取っていくことが求められると考えています。
現在は今回の反省点を踏まえた上で既に次回のイベントを構想し始めています。歩みを止めることなく、私たちはこれからも「中高生の学びと成長のために。」活動に励んで参ります。