salii
ワクワクする手段で食から健康を紡ぐ社会に
ワクワクする手段で食から健康を紡ぐ社会を目指して活動する「salii」が、健康機能性と環境問題への貢献を兼備した「食べられる栄養スプーン」の試食パーティーを100BANCHにて3月25日に開催しました。当日は多彩なメンバーが集まり、参加者が持参した様々な食べ物と組み合わせながら、食べられるスプーンの可能性について大いに議論。
そんな今回のイベントについて、「salii」のメンバー久米さくらがイベントレポートをお届けします。
「食べられる栄養スプーン」と聞いて、あなたは何を思い浮かべますか?
何でできているの?どんな食感なの?味はあるの?ふやけないの?きっと、様々な問いがあなたの頭の中に浮かんできたのではないでしょうか。
初となる試食イベントで私たちが目指したこと。それは、初めてこのスプーンを口にした人がありのままに感じたことを記録し、本商品の未知の可能性を探ることです。
私たちはこれまで、全国のカフェや食関連イベントに本商品を販売してきました。けれども、一旦下がってもっと大きな視点を持って考えてみたら、もっと意外な卸先があるのではないか。食べられてゴミが出ないだけでなく、おまけに栄養も取れちゃうこの商品の価値を最大限に引き出す方法は、きっとまだあるはず……。
四六時中こればかりでアイデアが飽和しつつある私たちは、今回参加者の皆さまの力をお借りして様々な食材との相性を試し、今後の営業先や利用シーンのアイデア出しを試みました。
今回開催したのは、参加者がスプーンと一緒に食べてみたいものを自由に持ち寄るという「参加型実験イベント」。皆さまに想像力を膨らませていただくために、あえてこちらからはあまり食べ合わせの提案はせず、実食時にお互い初めてお披露目しました。
多かったのは、やはり定番のゼリー、ヨーグルト類。ちょっとマニアックな杏仁豆腐、ロールケーキを持ってきてくださった方もいれば、中にはベビ―スターラーメンやドラ◯もんの練り切りを持ってきてくださった方もいました。個性が出ていて、なかなか面白い。スプーンをいただく前から大いに盛り上がりました。
そして、いざ実食! 実際にスプーンを食べていただくと、「ほんのりとした甘さで食材本来の味を邪魔しないのがいい」や「思ったより丈夫そうで安心した」といった声をいただきました。他にも「スプーン自体を食べるタイミングが分からないよね」と言った声や、「折れちゃったけど、折れたスプーンでどこまで食べられるかをゲームにしたら盛り上がりそう」という声もあがりました。
実は、直前キャンセルが相次いだ関係で予定よりも少人数で行うことになり、イベント前は「盛り上がらなかったらどうしよう……」と心配していたのですが、当日は女子大生からビジネスマンまで様々な方々にお越しいただけました。
大学で素材について勉強している方、かつて大学で化学の研究を行なっていた方、過去に食品の工場運営を試みた方、大企業で現在の市場動向をウォッチしている方。ありがたいことに多様なバックグラウンドを持ち合わせた、かなりの知識人の方々が集結していたと思います。プロジェクトメンバーである私(久米)と中原も会話に混ざり、お陰様でとてもユニークな話し合いができました。
実食タイムでは、本イベントの一番の目的でもある「このスプーンの未知の可能性を探る」ために、みんなでディスカッションも行いました。
私たちが用意した問いは、
①「意外と」合いそうな食べものは…?逆に合わなそうな食べものは?
②「ワクワクする食事の空間」って、どんな空間だろう?
③「食」の今と未来において、不満なこと、不安なこと、好きなこと、楽しみなことは?
の3つ。けれども、実際は思ったよりも盛り上がったので、設問にとらわれないフリーディスカッションのような形に近かったです。
特に新しかった意見としては、
・「パンにジャムやバターを塗る際に、一瞬しかスプーンを使わないのに洗わなければいけないのが勿体無いから、そのまま食べられたら嬉しい。」
・「ティースプーンを沢山消費するホテルのアフタヌーンティーなどで使えそう。」
・(コストの関係で中々飲食店には受け入れていただけないという課題に対して)「教育のためならお金をつぎ込む人はいるから、学校や大学などの教育機関で食育の観点から取り入れてみたら良さそう。」
といったご意見です。どれも、「その発想はなかった……!」というものばかり。ありがとうございます。今後の参考にさせていただきます。
参加者の方々からは個人販売の需要も高く、素直に嬉しかったです。今までtoBメインで販売してきたけどいつかtoCを実現したいね、とずっと言ってきたので、今回のイベントで参加者全員が5本入・10本入パックを購入してくださって胸がいっぱいになりました。皆さまをお見送りしたあと、メンバー2人で思いっきりハグをしてしまったほどです。
今回のイベントを行うにあたって私たちが立てた目標の一つに、「初対面の人同士でもワクワクする食の空間を生み出す」というものがありました。少人数ではありましたが、こぢんまりとした空間だったからこそ会話が大いに盛り上がり、笑顔が絶えないイベントとなりました。
私たちは、ちょうど一年前の今頃、「ワクワクする手段で食から健康を紡ぐ社会を創りたい」という想いのもと集まった大学生3人組です。今はその手段の一つとしてこのスプーン事業を行なっていますが、本イベントを通してそれが体現できたのは、私たちにとって素晴らしい経験です。今後もかつてない方法でそんな未来に向けた事業を行っていくつもりなので、今後の展開にもどうぞご期待ください!
最後になりましたが、今回のイベントを開催するにあたって一緒に盛り上げてくださった参加者の方々、そして終始沢山のサポートをしてくださった100BANCHの皆さまに深く御礼申し上げます。ありがとうございました。