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KOKORO 活動報告: 疲れを感じている人への新たなアプローチ

ストレス社会に「こころの体操」を普及させるべく、100BANCHを拠点としながらも、海外大学へマインドフルの専門的な学びを受講しにいくなど、精力的に活動してきた「KOKORO」プロジェクト。

9月にGARAGE Programから一旦卒業したメンバーからの活動報告が届きました。

心の共有を取り入れた“マインドフルヨガレッスン”

東京という忙しない場所で生活する中で溜まる日々の疲れ。どのように解決していますか?

ストレスを感じることや、気分が落ち込むことは誰にでもありますが、そこで燃え尽き症候群に陥らないためにはセルフコントロール力が必要不可欠です。

そのための1つの手段として、アメリカのFacebookやGoogle、ゴールドマン・サックスなどの大手企業が、社員のメンタルヘルス向上や仕事の効率化のために取り入れている「マインドフルネス」に注目し、KOKOROプロジェクトを立ち上げました。そして、3ヶ月間を通して、新社会人や学生を対象にイベントを開催いたしました。

マインドフルヨガレッスンでは、ヨガを通してご自身の「いま」の状態を観察する時間を設けながら、セルフケアの大切さを実感していただきました。他のヨガと異なる特徴としては、前後に輪になって対話をする中で、感じたことを他の参加者と共有する時間があることです。

ヨガの前は「最近ストレスに感じてること・対処法」、後には「ヨガを通して感じたこと」を共有していただく時間を設けました。

〜参加者からの声:ヨガの前〜

「他の人も同じ悩みを抱えていると知って、自分だけでないと思い、安心した」「主体的でない仕事をしているときにストレスを感じる」「コミュニケーションにズレが生じた時にストレスを感じる」

「生け花とマインドフルネスの思想に共通点を感じる」「仕事中に脳の限界を感じた時は、お手洗いに行き瞑想をする習慣がある」

〜参加者からの声:ヨガの後〜

「4月から働き始めて、日々仕事でいっぱいいっぱいで、自分と向き合う時間を設けてなかったなと気づいた」「30分ヨガをするだけでもすごくスッキリした・リラックスした・落ち着いた」「もっと短い時間だったら日々の生活に取り入れたい」「何もしない時間の大切さを感じた」「呼吸を意識するのは初めてだった」「呼吸が浅くなっているなと感じた」

 

知識よりも体験が大切だと学んだ ジョージタウン大学医学部への訪問

また、私たちはこの夏、アメリカのジョージタウン大学医学部でMind-Body Medicineを学んで参りました。

アメリカではプレッシャー多き過酷な環境の中で、医学生・医師の約50%が燃え尽き症候群に罹患するという深刻な事態が存在します。その問題を解決ためにAviad Haramati教授によって開発され、現在数多くの欧米の医学部に導入されているのが、マインドフルネスを含めたMind-Body Medicineコースです。

Meditation, Breathing, Drawing, Imaginary, Movementといった多様な方法を身をもって経験する中で、マインドフルネスは本を読んで知識を詰め込むことよりも、「体験」することが重要であると痛感いたしました。また、労働時間が長く、うつ病などの精神疾患が増えている日本にこそ、必要不可欠ではないかと思いました。

 

レーズン瞑想の実践

帰国後には、マインドフルネスの基本の一つである、レーズン瞑想を行いました。

参加動機を伺ってみると、「マインドフルネスに興味があるため」や「最近疲れているため」という意見が多く見られました。

まず、マインドフルネスを行う前に「ストレスを感じる時に人の身体(特にホルモン)はどのような反応をするのか」をスライドを使って説明いたしました。

その後に呼吸に集中するマインドフルネスとレーズン瞑想を行い、そして、前回と同様に参加者全員で円を作り、それぞれが感じたことを共有する時間を作りました。

〜参加者からの声〜

「なかなか家で1人でやろうとは思わないのでこういう機会を設けてもらえて気軽に参加できるのはすごくいいと思った、定期的に開催してもらえたら嬉しい」「常に取り入れてみようと強く思った」「呼吸法よりレーズン瞑想の方がしっくりきた、モノを使うのは集中しやすい」

 

成果発表の場として「ありがとうの会」を実施

KOKOROプロジェクトは9月末で100BANCHでの入居期間が終了いたしました。そこで、関わってくださった方へ感謝の気持ちを伝える場、そして3ヶ月間の成果発表をする場として「ありがとうの会」を開催いたしました。

こころのケアに関心がある方々がお集まりくださり、日本におけるマインドフルネスの課題や展望、そしてメンタルヘルスサービスをはじめとする今後の医療について語り合いました。

今後への想い

今後は、医学の知識を深めながら、こころを美しく保つことができるノウハウを模索し、人々が身体の健康を保つのと同様に、こころの健康も日常的に自己管理できる社会の創造を目指して参ります。

最後になりましたが、第1期プロジェクトメンバーとして活動させていただけたことを、とても幸せに思っております。メンターの楠本修二郎さん(カフェ・カンパニー 代表取締役)、そして関係者の皆様、本当に有難うございました。

将来、何かの形で100BANCHに恩返しができるよう、精進して参ります。今後ともどうぞ宜しくお願い申し上げます。

 

KOKOROプロジェクト 宮川 紫乃、野田 莉香子、久野 真弘

Food: Sayoko Tsukamoto(http://www.and-macrobi.com

Photo: Tsubasa Kato(100BANCH)

 

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