• イベントレポート

Liquitous、株式会社野村総合研究所と「第2回 デジタル市民参画プラットフォーム・シンポジウム2023」を共催

Liquitousは「一人ひとりの影響力を発揮できる社会」を目指し、テクノロジーで政策形成プロセスの包摂性・透明性・対応性をより向上させるため、市民参加型合意形成プラットフォーム「Liqlid」の開発と、導入・運用・定着支援や効果分析を通した社会実装を一気通貫で行う「市民と行政の間のコミュニケーション・エージェント」です。神奈川県鎌倉市や千葉県木更津市、大阪府豊中市など全国の自治体の皆様や、柏の葉スマートシティをはじめとしたまちづくりにおいて、計画・構想策定や行政ニーズ把握の仕組みや、スマートシティの基盤として「Liqlid」を活用した取り組みを進めています。

今回Liquitousは、株式会社野村総合研究所と共催で「第2回デジタル市民参画プラットフォーム・シンポジウム2023」を11月16日に100BANCHにて開催しました。その様子を、Liquitous CEOの栗本・CBOの藤井がレポートします。

株式会社Liquitousは、2023年11月16日(木) 10:00-12:00に、「第2回 デジタル市民参画プラットフォーム・シンポジウム2023」を株式会社野村総合研究所と共催し、自治体首長、自治体職員、エリアマネジメントに取り組む団体、プラットフォーム事業者の方々をお招きし、パネルディスカッションを行いました。

本レポートでは、その内容をご報告いたします!

動画は以下のURLからご覧ください。
https://liquitous.com/redirect/video/the-2nd-digital-citizen-engagement-platform-symposium-2023

 

開催背景

昨今、市民の声を可視化し、市民と対話しながら政策に反映するツールとして、市民参画プラットフォームを活用する取り組みが始まっています。

100BANCH のGARAGE Prograrm出身プロジェクトであるLiquitous(株式会社Liquitous)は、市民参加型合意形成プラットフォーム「Liqlid」を開発し、神奈川県鎌倉市・千葉県木更津市など、全国20程度の自治体への提供・事業実施を進めています。また野村総合研究所は、独自のデジタル市民参加プラットフォームを開発し、山形県鶴岡市において取り組みを進めています。

こうした「デジタルプラットフォームによる市民参画の促進」は、行政DX・スマートシティの文脈の中で広がりを見せつつあります。特に直近では「デジタル田園都市国家構想」においても、こうした取り組みを進めることが明記されていることから、国の推進力も得ることで、国内でさらに広がるものと想定されます。一方で、こうした国内の取り組みをオープンな形でレビューしたり、発信する機会はこれまで殆どありませんでした。こうした経緯から、株式会社Liquitousと株式会社野村総合研究所がイニシアティブを発揮したいとの思いのもと、2023年6月の第1回シンポジウムに引き続き、第2回シンポジウムを開催しました。

 

プログラム内容

本シンポジウムは「【オープニング】デジタル市民参画の最前線」「【第1部】首長が語るデジタル市民参画」「【第2部】デジタル市民参画を通じたまちづくり」の3部構成で開催されました。

「【オープニング】デジタル市民参画の最前線」では、神奈川県鎌倉市 勝さん(政策創造課 課長補佐)や長崎県壱岐市 中村さん(SDGs未来課 係長)にご登壇いただき、デジタル市民参画プラットフォームを活用した取り組み事例を発表いただきました。また、株式会社野村総合研究所が進める市民参画の取り組みや、株式会社C&Yパートナーズの土肥様から、こども・若者の参画と意見反映についてお話いただくなど、全国各地で進められているさまざまなテーマでの取り組みについてご紹介いただきました。

「【第1部】首長が語るデジタル市民参画」では、鎌倉市長の松尾崇様にご登壇いただき、「市民参加型共創プラットフォーム〜新たな市民参画への期待 成熟した民主主義を目指して〜」と題して、鎌倉市スマートシティの取り組みや市民参加型共創プラットフォームを活用した取り組み、市民参画への可能性・期待についてご講演いただきました。

さらに、藤井靖史様(西会津町最高デジタル責任者 )と坂口剛様(株式会社野村総合研究所 未来創発センター リージョナルDX研究室 エキスパート)にご発表いただいた後、松尾市長、藤井靖史様(西会津町)、坂口剛様(株式会社野村総合研究所)、栗本拓幸(株式会社Liquitous)の4者でパネルディスカッションを行いました。

「【第2部】デジタル市民参画を通じたまちづくり」では、株式会社野村総合研究所 社会システムコンサルティング部 シニアコンサルタント 坂田 彩衣様より「リビングラボが実現する市民参画」についてご講演いただきました。加えて、柏の葉スマートシティにおけるリビングラボの取り組み及びリビングラボでのデジタル市民参画プラットフォーム活用事例を、八崎篤様(UDCK 柏の葉アーバンデザインセンター ディレクター)よりご発表いただきました。また、第一部と同様に、大山浩太様(UDCK TM)及び栗本拓幸(株式会社Liquitous)を交えた4者でパネルディスカッションを行いました。

 

イベントの振り返り

↑本シンポジウムの内容をグラフィックレコーディングで記録しました!会が進行するにつれ、白紙の模造紙が会の内容に彩られていきます。ご参加の皆様からも「シンポジウムの内容を一目で振り返ることができる」と大変好評でした!グラフィッカーは石本玲子様(一般社団法人かえるかなえる研究所 代表理事)です。ありがとうございました!

今回のシンポジウムでは、鎌倉市長の松尾様からお話のあった「民主主義をどう形作るか」といった概念的な内容から、「政策形成」や「リビングラボ」のような市民参画・共創の方法論におけるデジタル市民参画プラットフォームの活用にまで話題が及び、同じプラットフォームでも、“民主主義”のような高次元の話題から、リビングラボのような実生活に近い具体的な話まで、さまざまな観点からの話題を取り上げることができました。

また、今回のシンポジウムは、自治体職員はもちろんのこと、首長や民間企業やエリアマネジメント組織など、さまざまな立場・役職の方にご登壇や、ご観覧をいただきました。ご登壇・ご観覧いただいた方々は、まちづくりや市民参画の取り組みをデジタル技術を活用しながら進めているという点で共通しており、立場を超えてデジタル市民参画について知見を共有することができました。自治体や首長、民間企業など様々な立場や視点や考えに触れることで、新たな発見を得ることができたのではないでしょうか。シンポジウム終了後には各取り組みについて登壇者同士あるいは参加者と登壇者で情報交換など交流も生まれていました。

日本国内ではデジタル市民参画プラットフォームの取り組みはまだまだ黎明期です。試行錯誤をしながら進めている部分があるからこそ、このようなシンポジウムを介して同じ取り組みを進めている者同士が繋がり、コミュニティを広げていくことが大切だと考えています。Liquitousは、今後も継続してこのようなイベントを開催し、デジタル市民参画プラットフォームを活用した取り組みの認知が広がり、関係者同士、あるいはこれまで関心がなかった方も繋がり、何かしらのきっかけが生まれる場を作ってまいります!

 

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