• イベントレポート

都市に散らばる人々のお気に入りを閉じ込める。渋谷を舞台にしたgapcapによる体験型ワークショップ「Shibuya gapcap!」実施レポート

都市生活における視点のギャップをキャップ(瓶詰め)するプロジェクト「gapcap」による、渋谷を舞台とした体験型ワークショップ「Shibuya gapcap!」が実施されました。

当日は参加者と共に実際に渋谷を歩き回り、各自のお気に入りスポットや気になる場所を観察し、その場にある特徴的なものを瓶詰めするというリサーチツアーを敢行しました。そこには都市や地域に関心がある方や、普段から散歩を趣味としている方など、まちあるきを楽しみながら新たな視点で都市を切り取るgapcapper* たちの姿が見られました。

gapcapper* - gapcapの手法を用いて都市生活における視点を記録する人々のこと

各自の都市に対する視点をどう切り取るか

自分らしい都市への解釈と介入の仕方を公共財にするための一歩として、その人ならではの切り取り方や多角的な視点のアーカイブとしてgapcapの手法を体験してもらうことを開催目的としました。

また、実際のプロセスにおける改善・修正できる点に対するフィードバックをもらうことで、フィールドワークで実用的なリサーチメソッドとしてのgapcapを確立させていきたいと考えました。ここ100BANCHを拠点として参加者に渋谷のお気に入りスポットを巡ってもらい、共有会を実施しながら新しい都市のアーカイブ・プロジェクトとしての意義を検討するイベントとして開催しました。

ステートメント

落ちているものは、その場を使いこなす人々を反映しているはず。作為的に置かれたもの、風で運ばれてきたもの、その場所で作られたもの。そんな都市の落とし物を“瓶詰め”していく。

瓶詰めの過程の中で、人は対象物と向き合う。ものは何なのか、どのような形状か、なぜそこにあるのか、お気に入りの場所をゆっくりと観察しながら、落ちている特徴的なものを拾い瓶に閉じ込めることで、その場所を使う人の視点を切り取っていく。

都市生活における人々の視点には、各々の違いがあり、見える景色も使いこなし方も人によって千差万別である。一方で、システム化された都市は一見、均質化されたように見える。その人のとっておきのお気に入りの場所を、地図で捉えきれないミクロなスポットに着目しつつ切り取る行為を通して、人々の観察眼と都市介入に新たな気づきを与える。

まちあるきから新たな視点を培う

前半は100BANCHの紹介とgapcapのプロジェクト概要説明を行い、その後参加者同士での自己紹介の時間を取りました。なぜこのイベントに参加したのかを聞いてみると「100BANCH自体に興味があった」や「散歩が好きだから」、「都市を瓶詰めするというコンセプトが面白そうだったから」などの声が挙がりました。その後、それぞれが各自の視点で都市を読み解くために、グループを作り、メンバーそれぞれのお気に入りの場所を回ることにしました。

事前に目星を付けていた場所を訪れつつ、その道中でも気になる場所を積極的に観察しながらフィールドワークは行われました。グループのメンバー同士でも、その場所が気になった背景や何を詰めたのかを共有しつつ、賑やかな雰囲気で進められました。いつもは景色に注目しながら散歩をするという参加者の方は、落ちているものに注目しながらまちあるきをする体験が新鮮だとお話ししてくれました。

他人の視点や解釈に思いを馳せる

1時間弱のフィールドワークの後は、各チームぞろぞろと100BANCHのラウンジに戻ってきました。後半のワークは、実際に出向いた場所とお気に入りのエリアの詳細をワークシートに書き込んでいき、最後にそのシートを用いて感想を共有していきます。

 

ワークシートにはお気に入りの場所とその要素、また実際に瓶詰めした物の説明とおすすめの使いこなし方、その場所での思い出や経験を書き込む欄があります。このシートを元にgapcapした物を鑑賞することで、他人の生活の視点をインストールし、視点や解釈の幅を広げることを狙います。

メンバー全員の記入が終わったところで、どんな物を瓶詰めしてきたかを共有します。一人ひとりが自分のお気に入りの場所とその使いこなし方を説明する中で、生活に求める環境や価値観がじわりと染み出すような発表の時間となりました。

発表が終わり、ワークショップの工程が終了してもしばらく参加者はそれぞれのgapcapした瓶を観察しながら談笑を楽しんでいました。新たな都市生活の切り取り方としてのgapcapを知ってもらえた貴重な一日となりました。

今後の課題としては、リサーチメソッドとしての確立とアーカイブの方向性の検討が挙げられます。イベントとして実施することで他のメンバーとの共犯意識が芽生え、gapcapという活動を楽しみながら他者に思いを馳せることができます。一方でまだまだ、物を拾って瓶に詰めるという行動はなかなか一人だとしにくいのが実情です。今後は他の地域や世界にもgapcapperを増やして、繋げるための施策を検討していきたいと考えています。

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