• イベントレポート

見て、触れて、香って、吸って、味わう “ストロー試吸式”で消費行動を見直す体験を

私たち「ストローマエストロ(strawmaestro)」プロジェクトはストローキットを送付し参加者全員で「ストローを体験」するオンラインワークショップ「試吸式〜今日からあなたもストローマエストロ〜」を3日間行いました。

現在、当たり前に提供されている"ストロー"と向き合う1時間。ストローの起源から、素材から、ドリンクとの相性から、私たちの "当たり前な消費" を見つめ直すことができました。

今回のイベントの様子をプロジェクトメンバーの豊嶋未来がレポートします。

「ストロー」に私たちの「消費行動」を投影できる

参加者へ事前にお届けしたストローキットは、麦わら、プラスチック、クラフト紙、PLA、竹、木、ステンレス、草の計8種類の素材のストロー。イベント当日はストローの歴史や生産者の声などを紹介し、様々なドリンクとの組み合わせを提案しました。

特に、「プラスチックストローは本当に悪なのか」というトークテーマでは、プラスチックストローの生産者の記事を紹介するとともに、海洋プラスチックごみ問題の観点から、生産すること責めるよりも、まずはプラスチックストローを使った私たちが適切に処分をできているかをもう一度見直す必要性についてもお話ししました。

イベント参加者の方の中には「プラスチックは環境に悪いと決めつけるのではなく、まずは私たちにできることを見つけることが大切に思えた」と言ってくださる方もおり、今までの ”当たり前” を見つめ直すきっかけになれたのではないかと感じました。

実際に参加者の方々にお送りしたストローキット

試吸式でしか体験できない強みは、8種類の素材のストローが1本ずつ揃うことにあります。ストローには100本単位でしか買うことができないものもあるため、試吸式のストローキットは、ストロー初心者に優しく、まさに「試しに吸ってみる」という「試吸式」のコンセプトから生まれたものといえます。

イベント内で、参加者の方々に8種類の中からお気に入りストロー選んでいただいたところ、ストロー人気に散らばりが見られたことはとても興味深かったです。イベントにて、ストローの歴史や環境問題との関連性、デザイン、利便性など様々な視点から1本ずつお話ししたことで、それぞれストローの性格をお伝えするとともに、選択肢として参加者の皆様に提案できたのではないかと思います。

straw maestro限定 ロゴ入りステンレスストロー

イベントに参加していただいた方からは「ストローにたくさんの種類があることも、こんなに使用感が違うことにも驚いた」、「お気に入りのマイストローを見つけることができた」などの声をいただきました。ストロー人気に大きな偏りはなかったものの、ほのかに黒糖の香りがするサトウキビストローと自然由来で動物に食べさせられるほど無添加で作られた草ストローは皆さまからの興味が大きく、使用感の評判が高かったです。

オンラインイベント終了後の記念撮影

ストローを知り、自分との相性を見つめると、今までは当たり前すぎて意識化できていなかったことが日々の生活に次々と現れます。

私たちの生活には欠かすことのできない “消費行動” を見つめ直すには “選択肢を持つ” ことがキーになると考えています。「どうやって生産されたんだろう」、「安いけど、地球に優しいのかな」と考えてみても、その他の選択肢がないことには始まらないと思うのです。

これはストローも同じです。たくさんの種類があることや生産者の思いはたくさんあるけれど、消費者にはなかなか届かないのが現状であり、大手カフェで提供されているストローや安価なストローしか広い認識を獲得できていません。私たちは、ストローの知られていない性格や魅力を発信することで、今まで意識してこなかったものが見えてくるような入り口をデザインしていきたいと考えています。

 

入り口はいつも「わくわく」から

私たちは、”ストロー” というドリンクとワタシを繋ぐ1つのツールでしかなかった存在の魅力を発信することで、選択肢があることをまず皆さんに知ってもらいたいと考えています。そして、ストローが可能性を秘めていることをチーム自らストローの開発を進めることで証明し、消費が浪費になりつつある現代の問題を ”問題解決のために” などの堅苦しい入り口ではなく ”わくわく” な入り口をデザインしています。

素材の違う個性豊かなストローたち

そして、今までにない素材とビジュアルのストローを開発するとともに、ドリンク開発にもチャレンジしています。現在は、飴細工のコンテストで日本3位の実績を持つパティシエの方とコラボレーションし、美しくも儚い飴ストローと風味豊かなドリンクを開発中です。写真のプロダクトはまだまだプロトタイプですが、飴に使う砂糖やドリンクに使う素材、「なぜ飴を選んだのか」という部分にまでこだわり抜いており、秋にはクラウドファンディングを立ち上げる予定です。

また、これからの展望として、私たちはカフェや飲料系の企業様とのコラボを通じて、さらに多くの方にストローの魅力を発信していきたいと考えています。もっとわくわくするようなプロジェクトを皆さんにお届けできる、と私たちも楽しみです。

飴ストローのプロトタイプ

 

「チーム ストローマエストロ」は全国に

ストローマエストロは、私たちのチーム名でありながら ”称号” でもあります。オンライン試吸式に参加してくださった方にストローマエストロ番号を配布し、ストローの魅力を知り、ドリンクごとにストローを ”選ぶ” マエストロとしての認定をしており、今回の試吸式では50名のストローマエストロが誕生しました。

ストローの深い認知やカフェとの繋がりが、より広がるようなPR戦略とマーケティング方法を構築する必要があると改めて実感し、配布済みのストローマエストロ番号が活用できる仕組みも現在構想中です。試吸式はこれからも定期的に行う予定ですので、このナナナナ祭でのオンラインワークショップをはじまりの1歩として、ストローマエストロはこれからも全国に広がっていきます。

■関連リンク

Strawmaestro
(試吸式の購入はこちら)

https://liberalarts.official.ec/

ストローマエストロへのコンタクトはこちら

info.strawmaestro@gmail.com

 

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