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毎日が博覧会——2025年 今年の抱負!

100BANCH 発起人/オーガナイザー 則武里恵

2025年も未来に向けた実験を大胆に繰り広げる100BANCH。メンバーたちの抱負をリレーエッセイでつないでいく新春特別企画「2025年 今年の抱負!:巳(実)のなる1年に」。

今日の執筆者は、100BANCH発起人/オーガナイザーの則武です。

4月の大阪・関西万博へまっしぐら

1月も今日が最終日ということで、あっという間に12分の1が過ぎてしまいました。恐ろしいスピードです。うかうかしたら、今年も終わってしまうので、しっかり生きなければ!!

2025年はどんな年になるだろうと展望したとき、絶対に忘れてはならないのが4月から始まる大阪・関西万博です。私はもうず〜っと万博に向けて気持ちがソワソワしています。

それは、100BANCHからも複数のプロジェクトが万博に関わっていて、4月に向けてせっせと準備を重ねているから。実は今日も万博の会場で設置や調整を行っていました。

EXPO’70の成功の裏には U35の活躍

思い返せば、大阪・関西万博の誘致が決定したのは、100BANCHのオープンから1年ほど経った2018年11月。その頃から当時在籍した100BANCHメンバーたちは「大阪万博で何かやれたらいいね!」とさまざまな妄想を繰り広げていました。

どうやったらそんなチャンスにたどりつけるのか、全く見当もついていない雑談だったけど、「こんなことができたら面白い!」ってみんなが次々とアイデアを語る時の熱は忘れられなくて、なんとなく「何かできたらいいな」と考えていました。

そう、とってもぼんやりと・・・。そんなある時、1970年に行われた大阪万博についての資料を眺めていたら、その成功の裏には若者の積極的な登用があったという情報を知りました。

35歳の黒川紀章、38歳の磯崎新、30歳のコシノジュンコ、33歳の横尾忠則など当時30代だった巨匠たちが多く活躍していたのです。

 

すごく大きなプロジェクトの中心が30代の若者たち。どうしてそんなことができたのか、『万博の歴史-大阪万博はなぜ最強たり得たのか』(平野暁臣著)には、こう考察されていました。

(主催者たちが)権威に頼らず、保険をかけず、

“次”にチャレンジしようとしたことは明らかです。

失敗をおそれずリスクをとって若い才能に賭けたのです。

半年で終わる仮設だからこそできたことだ。

そう思われるかもしれません。たしかにそのとおりです。

それどころか、仮設ゆえに実験が許される環境にあることこそが、万博の強みです。

仮設ゆえに実験が許される環境? それは100BANCHでつくろうとしている場のイメージに近いものがあります。そして、ここには失敗をおそれずリスクをとってチャレンジする若者たちが溢れている。

どこか遠い存在だった万博でしたが、いつかの100BANCHでの「何かやってみたい」という雑談の声と、目の前でどんどん進化していく若者たちのイメージが重なって、「100BANCHをちゃんと万博につなげなきゃ」という勝手な使命感が湧き上がってきました。

 

スペースをこじ開ける

1970年当時の若者と比べて、現在の若者たちが劣っているなんてことは絶対にない!

メインプレーヤーとして万博の舞台に立つことだって十分可能なポテンシャルに溢れていると思うけど、何せバッターボックスに立てるチャンスがなかなか巡ってこない。

そんなチャンスをつくるために自分にできることはないかと、パナソニックがグループパビリオンをつくると聞けば推進部会に入れてもらい、さまざまなアイデアを提案して、いくつかのプロジェクトには道をつなげることができました。

それが十分だったとは思わないけれど、万博という大きな舞台に向けた挑戦を通じて、なんらか未来への手応えをつかんだり、それに触れた子どもたちの未来に向けた行動のきっかけになるといいなと思っています。

すでにうまくできそうな人たちがたくさんいるところに、うまく行くかどうかわからない若者たちのチャレンジを入れるのは、とても勇気が要ることです。計算できないし、ハラハラもする。それでも、そこにスペースをこじ開け、彼らの創造性に委ねてみたら、自分たちの想像をはるかに超えた未来が見えることもある。

そんなハッとするような瞬間に魅了されて、私はいつも夢中になってスペースをこじ開けにいっている気がします。これまではパナソニックの中にスペースを見つけにいくことが多かったけれど、もっと違うフィールドでも探してみようかな。新年の抱負としては、そんなことを思っています。

2025年の万博でどれくらいのU35が活躍しているのか、どんな“次”への挑戦が見られるのか、今はまだわかりません。共感するもの、自分としては「え?」って思う体験など、いろんなものに出会えるだろうなと楽しみにしています。4月に開幕したら、皆さんもぜひ行ってみてください!パナソニックグループパビリオン「ノモの国」、それ以外のブースでも100BANCHメンバーの活躍がご覧いただけます。

毎日が博覧会

ちなみに「博覧会」とは「名称のいかんを問わず、公衆の教育を主たる目的とする催しであって、文明の必要とするものに応ずるために人類が利用することのできる手段又は人類の活動の一若しくは二以上の部門において達成された進歩若しくはそれらの部門における将来の展望を示すもの」(国際博覧会条約)を指すそうです。

いつでも二つ以上の部門が考え、その進歩を目指す過程や将来の展望を見ることができる100BANCH。これってもはや「博覧会」なんじゃないだろうか?

大阪・関西万博の準備に明け暮れていたけれど、もっと足元で、毎日盛大に若者たちによる「博覧会」が繰り広げられていました。

今年もエッジの効いた若者たちの挑戦を幅広く集め、世の中に示していけるよう、スペースを大きくとって皆さんをお待ちしています。若きチャレンジャー、博覧会をつくってくれる仲間たちなど多くの人たちに出会い、未来を創造していきたいと思いますので、2025年もどうぞよろしくお願い申し上げます!

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