- イベントレポート
「昆虫食」という新たな食の可能性——— 昆虫食解体新書 #啓蟄祭
2019年3月6日(水)、冬籠りした虫が這い出る「啓蟄の日」に様々なバックグラウンドや知識をもつゲストをお呼びし、昆虫食がもつ隠された魅力や可能性、社会的な影響を複眼的に考える実験的な「昆虫食解体新書」を開催!
いまだにゲテモノ料理として食べることに違和感や抵抗を持たれることが多い昆虫食ですが、広義の意味でのクリエイターが「昆虫」という未知な食材に対して各々が複眼的な視点から解体し、日々様々なカタチへとデザインされている。
本イベントが開催される3月6日(水)の冬籠りしていた虫が這い出る啓蟄の日は、いわば昆虫にとって「生誕」、「目覚め」、「出発」などのイメージがある。これを各プロジェクトの一周期としての区切りとして昆虫に対して様々なアプローチを行なっているクリエイターと昆虫食に少しでも興味がある多種多様な参加者の発表と交流の場として、MeetUpイベントを開催。それぞれが行なっているプロジェクトの最新の進捗、次へのアップデートと新しいアイディアが生まれる場となることを期待しています。
啓蟄
啓蟄(けいちつ)は、二十四節気の第3。二月節(旧暦1月後半から2月前半)。
「啓」は「開く」、「蟄」は「虫などが土中に隠れ閉じこもる」意で、「啓蟄」で「冬籠りの虫が這い出る」(広辞苑)という意を示す。春の季語でもある。
Wikipediaより
これまで食という分野において昆虫はゲテモノや害虫として相反する存在であり、食という分野とはほど遠い存在であった。
しかし実は昆虫は少なくとも20億人の人々にとって伝統的な食料であり、地球上には食べられる昆虫が1900種以上存在し、すでに数百種類がさまざまな国の食卓に上っている。そして気候変動や人口増加などによる食糧難が予想され、昆虫は食の分野において再定義されつつあり、近い未来、わたしたちの食卓に並び、昆虫と共生する日はそう遠くないだろう。
本イベントでは、「冬籠りの虫が這い出る」という意味の啓蟄の日である3月6日(水)、昆虫に対して様々なアプローチを行なっている5名のゲストをお呼びし、それぞれが行なっているプロジェクトの最新の進捗をトークと展示/実食を通して、ゲテモノや害虫としての昆虫を複眼的に見つめ直し、隠れた可能性を探ります。
未来の食材として期待される一方で、ゲテモノ料理として未だに食べることへの抵抗や違和感を持たれることが多い昆虫食ですが、広義の意味でのクリエイターが「昆虫」という未知な食材に対して各々が複眼的な視点から解体し、日々様々なカタチへとデザインされています。
本イベントが開催される3月6日(水)の「冬籠りしていた虫が這い出る」といわれる啓蟄の日は、いわば昆虫にとって「生誕」、「目覚め」、「出発」などの意味が込められた日です。そんな啓蟄の日に、今回は昆虫に対して様々なアプローチを行なっている5名のゲストが集合し、それぞれが持つ最新の進捗や情報、作品について語って頂き、食材としての昆虫も新しい一歩として踏み出すイベントとなればと思っています。
「昆虫食解体新書」 食糧危機や環境問題の課題解決の未来の食材の手段として注目されている「昆虫」。「昆虫食解体新書」では様々なバックグラウンドや知識をもつゲストをお呼びし、カジュアルな形態に「昆虫食」を解体。新しい視点から彼らがもつ食材としての「おいしさ」をテーマに、おいしい、美しい「食」としてデザインし、彼らがもつ隠された魅力や可能性を複眼的に考える実験的なイベントです。前回の「昆虫食解体新書 祭」
https://100banch.com/magazine/11925/
飲む生態系 / FOOD
僕らはみんな生きている
by セキネトモイキ / nokishita711
斬新なアイディアで昆虫を美食やアートとして落とし込むセキネトモイキが表現するのは、まるで食材としての死んだ昆虫が生き返ったかのように多種多様な植物と一緒に展示され、そこに展示されている植物と昆虫で作られる渾身のカクテルは視覚的にも味覚的にも感性が刺激する一品だ。
WHAT A INSECT / FOOD
進化したコオロギラーメン
by 「地球少年」篠原祐太 & 関根賢人
僕は豊かな地球の恵みを愛し、それらと繋がる幸せを感じたい。魚も虫も野菜も、同じ地球に生きる等しく美しい命です。 コオロギから抽出された旨味は昆虫食の常識を覆す。 スープだけではない。麺や油、醤油までも、コオロギでつくりあげた。 ここでしかできない食体験を通じて、新鮮な発見と喜びをお届けしたい。これは僕の食を通じた地球規模の冒険であり、挑戦です。
BUG’s ICE / FOOD
サステナブル アイスクリーム
By 松山 喬洋 / スフィード 合同会社
近年動物性タンパク質の代替えとして開発が盛んに進んでいる昆虫食。より効率的に環境負荷の少ない持続可能な食材として国連も推奨しています。食文化が変わる中で新たな食材の開発が必要と考える。現状焼く、蒸す、揚げる等の原始的調理しかない中で、昆虫を食材と考え、適正な調理方法をする事によってより美味しく食べる事ができ新たな食文化の発展へと繋がる。
昆虫食企画Entography book / EXHIBITION
記録・表現という方法によって昆虫食を実験する
by 高橋祐亮 /クリエーター
個人的には昆虫食が絶対に普及しなければならないとは思わない。ただ、昆虫食が新たな食文化となったとしたらその世界は今とは大きく異なったものになっているだろう。その発展・もしくは衰退のプロセスを記録し提示していく。今回はそのプロジェクトをまとめた「Entography book」を展示する。
昆虫養殖の世界 / EXHIBITON
東南アジアから見る昆虫食の可能性
By 葦苅晟矢 / 株式会社ECOLOGGIE
如何に効率良く、大量の食用昆虫を供給するか。昆虫食が未来の食になるためには食用昆虫の養殖生産が必要になる。世界を見渡すと昆虫食の本場、東南アジアのタイやカンボジアには食用コオロギの生産者がたくさんいる。食用コオロギはどのような環境で、どんな人が生産しているのか。昆虫食の本場、東南アジアの食用コオロギの養殖現場から見えてきた今後の昆虫食の可能性についてお見せします。
セキネ トモイキ
(Nokishita代表 / ドリンク ディレクター)
京都市内で『クラフトジンとボタニカルカクテルの研究所』nokishita711、京都タワー地下に『The Roots of all evil.』を手掛ける。クラフトジンやクラフトカクテルの魅力に取り憑かれ、クラフトジンを広めるイベントの開催や、新しいジンの輸入、バーやカクテルのディレクションなどにも積極的に携わる。常に新しきを求め、様々な素材を用いた未知のカクテルを生み出す現代の傾奇者。
official website : http://www.nokishita.net/
高橋祐亮
(デザイナー、実験家)
1992年生まれ。2016年に慶應SFCオオニシ研究室(デザイン・建築)卒業。2018年東京芸術大学大学院デザイン専攻須永研究室(情報・設計)卒業。 ライフワーク的なテーマとして昆虫食を選択。制作・記録・表現を個人/集団で行う。「昆虫食はいかなる食になりうるのか」を念頭に置き活動。
篠原祐太
(地球少年)
1994年、地球生まれ。慶應義塾大学卒業。昆虫食への偏見を打破し、その魅力や可能性を伝えるべく奮闘中。 昆虫食伝道師として、虫料理の創作から、ケータリング販売、昆虫食ワークショップ、記事執筆、講演と、幅広く手掛ける。中でも世界初の「コオロギラーメン」は大反響を呼び、飲食店やフェスなど様々な場で提供を続ける。メディア出演多数。狩猟免許や森林ガイド資格保持。『食は作業ではない、冒険だ』
関根賢人
(地球少年)
1994年生まれ、24歳。慶應義塾大学法学部政治学科在学中に、海外農園での生活や、コーヒー専門店の立ち上げを経験。大学卒業後、ミシュラン一つ星レストラン「le sputnik」にて料理の世界へ。
様々な食材の可能性を探求する中で、これまでに世界40カ国以上を訪れた。
葦苅晟矢
(ECOLOGGIE Inc. / Founder&CEO)
1993年生まれ。大分県出身。早稲田大学商学部を卒業。早稲田大学大学院先進理工学研究科に進学後に株式会社ECOLOGGIEを創業。現在カンボジアを拠点に昆虫コオロギの生産を進めながらアジアでの事業展開を進めている。今までの既存実績には東京都主催の「Tokyo Startup Gateway 2016」における最優秀賞などがある。
大西陽
(フリーター)
トロント出身。高校卒業後、ファッションを学ぶために渡欧。欧州を中心にアート・ファションに関わるプロジェクトを企画・運営。帰国後、デザイン、テクノロジー、食、農業など幅広い分野に対してデザインリサーチを通して領域横断的な企画、設計、ディレクションを行う。食べることや実験的なことが大好き。
松山 喬洋
(スフィード 合同会社 / CEO)
スローフード発祥の地であっても、食の安全が脅かされている現状に疑問を抱くようになり様々な書物や生産者、有識者に会いにイタリア各州を巡り食の本質を学ぶ。そして、あらゆる食の問題の根幹には世界連鎖的な要因があると気づく。帰国後、白金高輪 Tarantella da Luigi , 株式会社スマイルズ Pavilionにて料理長を務めた後 、食の問題や未来変革に特化した”食の社会彫刻家”としてあらゆる活動に取り組む。
BUGOLOGY
昆虫食を美食及びアートとして昇華させることを目的とした実験家集団。
高橋祐亮(デザイナー)、大西陽(プロデューサー、バリスタ)、セキネトモイキ(バーテンダー)によって2018年結成。2018年春、当時高橋が常備していたタガメの魅惑的な香りに大西、セキネが引き寄せられ、そのまま意気投合。 それ以降「昆虫食がいかなる美食になりうるのか」を虫をむしゃむしゃ食べながら模索し「昆虫食解体新書」と名付けたイベントを企画。 このイベントを皮切りに様々な業種、分野と昆虫食のマッチングを図ったイベントを開催。 業種、分野の垣根を昆虫という常軌を逸したテーマを介することで超克し、美食という身近なコンテンツに落とし込むことで興味の裾野を広げることを目指す。 テーマやや内容はあえて制限を設けないことでその都度、予想だにしていなかったことが起こる場を創造する
web : http://mi-cuit.com/project-bugology/
Detail / 詳細
– Title : 昆虫食解体新書 #啓蟄祭
– Date : 2019/03/06(wed)
– Time : 19:00-22:00
– Charge : 1500円 (各種1Food/1Drink込み)
– Place : 100BANCH
– Timetable
19:00 開場
19:30 スタート
19:30 – 20:30 トークセッション
20:30 – 21:30 交流会(展示/実食 )
【アレルギー等の注意事項】
本イベントでは食用の「昆虫」を提供致します。アレルギー等へのご対応についてはご参加者様にてご判断、ご対応をお願いします。 ※昆虫食には甲殻類(カニ、エビなど)等のアレルギーの可能性が含まれております。イベントで使用される食材へのアレルギー等に関して、ご不明、不安な点がございましたら、「bugology0000@gmail.com」までご相談をお願いいたします。
【飲酒に関する注意事項】
メニューの一部にお酒も含まれています。 お酒のメニューをご注文される方は以下の注意事項をご確認ください。 ※年齢確認のため身分証明書をご提示いただく場合がございます。 ※飲酒運転防止のためお車でのご来場は固くお断り申し上げます。 ※飲酒運転は法律で禁止されています。電車・バスなどの公共交通機関をご利用ください。 ※妊娠中や授乳期間中の方はご遠慮ください。
100BANCH