研究とポップカルチャーの融合を目指す「Academimic」が内閣府のSFプロトタイピングプロジェクト『Neu World』の公式WEBサイトを公開

2023/10/30 Mon

「100年先の世界を豊かにするための実験区」というコンセプトのもと、これからの時代を担う若い世代とともに新しい価値の創造に取り組む未来創造拠点「100BANCH」で活動する「Academimic」は、2023年3月より始動した内閣府ムーンショット型研究開発事業目標１「Internet of Brains (以下IoB)」のコミュニケーションプロジェクト「Neu World」に参画。コンセプト開発やネーミング、ロゴ開発に続き、10月30日に公式WEBサイトを公開しました。同時にSFプロトタイピングの第一弾となる漫画作品も公開しました。

昨今、ChatGPTやニューロテクノロジーの発展をはじめとした技術の進歩が目覚ましく、未来の生活を自分ごととして想像することが難しくなってきています。この変化の中で漫画や小説といった没入できるツールを通じて、共感を伴いながら未来をシミュレーションしていくために、Academimicは内閣府ムーンショット型研究開発事業目標１IoBと「Neu World」プロジェクトを立ち上げ、クリエイターや研究者、そして生活する人々と共に漫画や小説などを制作し、新しい未来を共創する場を提供します。そして、本日『Neu World』の作品や関連記事、イベント情報などを掲載する公式WEBサイトがオープンしました。

公式WEBサイト
URL： https://neu-world.link/

◾️SFプロトタイピングを身近な物語へ。

SFプロトタイピングは、未来の技術や社会を具体的に想像する手法として注目されていますが、遠い未来や海外を舞台とする作品や、慣れない専門用語などから一般の人々には敷居が高く感じられることが多くあります。そこで、Neu Worldでは、ポップで親しみやすいデザインを取り入れ、誰もが気軽に未来の世界を体験できるようなWEBサイトを制作しました。制作には、100BANCHに入居していたGEKI incを起用。彼らの持つ表現力を最大限に活かし、独自の世界観を構築しました。

　また今回は第一弾として漫画作品を同時公開。本作品はIoBのサブプロジェクトマネージャーであり神経科学者の笹井俊太朗氏の研究をテーマとしています。今年3月17日に実施したトークイベントでの参加者からの声をヒントに、ブレイン・マシン・インターフェース (BMI) が日常になった世界を描いた作品が制作されました。

◾今後の展開

Neu Worldプロジェクトは、これからも研究者と様々な作家とのコラボレーションを通じて、新しい作品を制作していきます。これにより、科学技術の進化とともに変わる未来の生活や社会を、より多くの人々に身近に感じてもらうことを目指しています。

◾Neu Worldロゴについて

言葉(word)で抜け落ちた隙間をニューロテクノロジーですくいあげ、新しい世界(world)を作っていくことをテキストと神経活動で表現。

◾ステートメントについて

コミュニケーションの主役は言葉だ。
言葉が文化を紡ぎ世界を作ってきた。
けれどすべての人にとって
言葉は万能だっただろうか
言い表せない本音があったこと、
名前を知らない感情をもったこと、
身体的な理由で、伝える術がなかったこと。
かたちを与えられず、世に出なかった思いがあった。
言葉によって抜け落ちた情報をテクノロジーですくいあげ、
伝えたかった、
表現したかった、
実現したかった世界を作る。
Neu World(ニューワールド)
ニューロテクノロジーが生み出す新しい世界を、
これから。

◾ムーンショット型研究開発事業目標１金井プロジェクト「Internet of Brains」について

IoBのミッションは「身体的能力と知覚能力の拡張による身体の制約からの解放」です。考えるだけで操作できるロボットや、思考を相手に伝達するテレパシーのような技術の研究・開発を進め、社会の障害や課題を取り除き、さまざまな立場の人々が様々な制約から開放され自由に表現し、社会活動に参加できる未来を実現することを目指しています。

Academimicについて

研究とポップカルチャーの融合を掲げるクリエイティブ集団。論⽂でも学会でもない新たなアウトプットを⽬指し、研究に触れてうまれた感動や想像を作品化。⼩説、⾳楽、イラスト、映像などあらゆるメディアで作品を発信中。最近の活動として論文をアート化して街に掲出する「ロンブンアートストリート」や現代アートを学術論文や研究で解釈する「LaddART Project」がある。
https://academimic.com/

▼100BANCHプロジェクトページ
https://100banch.com/projects/academimic-sci-cology