障害を生み出さない社会を目指すBlined Projectが「2022年度グッドデザイン・ニューホープ賞を受賞

2022/12/19 Mon

「100年先の世界を豊かにするための実験区」というコンセプトのもと、これからの時代を担う若い世代とともに新しい価値の創造に取り組む未来創造拠点「100BANCH」で活動する学生団体Blined Project（読み：ビーラインドプロジェクト）は、視覚障害を持つ人と持たない人が共に遊べるボードゲーム「グラマ」で、「2022年度グッドデザイン・ニューホープ賞」を受賞しました。

受賞結果 GOOD DESIGN NEW HOPE AWARD 2022 ｜グッドデザイン・ニューホープ賞
https://newhope.g-mark.org/award.html

学生団体Blined Projectについて

私たち学生団体Blined Projectは、晴眼者（見える人）と視覚障害者（見えない人・見えにくい人）の間にある「分断」に対する問題意識から、視覚の状態に関わらずみんなが楽しめるボードゲームの開発と、「楽しさ」をテーマに社会の障害理解を進めるコンテンツ開発に取り組んでいます。

具体的には、開発したボードゲーム「グラマ」を用いた、社会の障害理解を進める子ども向け出張授業や企業研修、年齢を問わずに楽しく学べるワークショップの開発と実証を行っています。

ボードゲーム「グラマ」について

「グラマ」は、視覚障害を持つ人と持たない人が共に遊び、楽しく相互理解を深めることを目的に開発したボードゲームです。日頃あまり意識していない「重さの感覚」と、コミュニケーションを頼りに、プレイヤーそれぞれが持つ巾着袋の「重さ」を揃えていき、天秤に乗せて釣り合えば成功、崩れてしまうと失敗、という協力型のコミュニケーションゲームとなっています。

また、Blined Projectは2022年4月から6月にかけて、「グラマ」の開発と体験会実施のためのクラウドファンディングを実施しました。大変多くの方々にご支援を頂き、当初の目標金額を遥かに上回ることができました。2022年12月8日時点で、これまでに800人以上の方々に体験していただいており、継続的に体験会の開催を行っています。

ボードゲーム「グラマ」の詳細はこちら
https://blinedproject.studio.site/product

クラウドファンディングの詳細はこちら
https://camp-fire.jp/projects/view/571309

「2022年度グッドデザイン・ニューホープ賞」入賞について

公益財団法人日本デザイン振興会は、クリエイターを目指す各種専修専門学校・大学・大学院の学生、卒業・修了後間もないクリエイターを対象として表彰をする「2022年度グッドデザイン・ニューホープ賞」を今年から実施しています。「出会いたい。これからの世界をつくる新しい才能たちと。」をキーメッセージに、新たなクリエイティブ人材の発掘とキャリア蓄積を支援し、デザインを通じた新たな産業・文化の発展に寄与することを目的としています。(登竜門『【結果速報】初開催のグッドデザイン・ニューホープ賞　最優秀賞は家庭環境に問題を持つ若者を支援するプロジェクト』)

今年度は応募総数414点の中から91点が受賞。「物のデザイン」「場のデザイン」「情報のデザイン」「仕組みのデザイン」と4つのカテゴリーに分類され、今回「グラマ」は「物のデザイン」カテゴリーで入賞いたしました。
審査員からの評価ポイントとして、「見えない人も見えにくい人も楽しさを共有する」という着眼点と、体験会の実践や社会や他者との関わり合いの中でプロダクトを生み出した点が上げられました。