「就職活動」を死語にする! キャリアをブランディングするツールの開発
- イベントレポート
多彩なテーマのプロジェクトが集結 〜GARAGE Program成果報告会〜
2018年4月12日、GARAGE Program応募者見学説明会と併せて、プロジェクトの活動成果報告会を開催しました。
あらためて、GARAGE Programとは———
これからの100年先の未来を、より豊かでおもしろい方向へと動かすために、常識にとらわれない35歳未満の野心的な若者リーダーのプロジェクトを支援するプログラム。審査基準は、各界のトップランナーである総勢21名のメンター陣が、“これからの100年をおもしろくするプロジェクトとして支援したいと思うか否か”。現在までに57プロジェクトが採択されています。
驚くほど多様なジャンルのプロジェクトが、短期集中、同時多発的に活動を展開するなか、今回は8つのプロジェクトが活動の成果についてプレゼンテーションを行いました。
「就活」という言葉を死語に /Migidonari
目を死なせて就職活動に励む友人を見たことがきっかけで、「もっと希望を持って職業選択ができる社会にしたい」という思いから発足したMigidonari。「働く理由ではなく目的が、絶望ではなく希望が育まれる社会」の実現を目指します。100BANCHに入居している間に事業を内容のピボット(変換)を繰り返し、2つのサービスの考案にたどり着きました。
【Minasoko】高校生向けに偏差値だけが全てであるという「偏差値思考」を相対化するウェブメディア。母校の在学生15名、卒業生30名に寄稿を依頼し、現在900名を超える高校生に対して情報を提供しています。
【Migidonari】学生どうしの長期インターンシップ紹介サービス。自身のインターンシップ先に合いそうな友人を紹介しあうことで、企業と学生間の思いのギャップを小さくすることを目的とします。
若者の職業選択という、100年後の未来に直結したプロジェクト。今後も若者が目を輝かせながら仕事を選び、働くことができる未来を作っていきます。
メンズのエンタメシーンを盛り上げる /Dawn of the Men(「メンズの夜明け」)
MDAWNとして法人化しているDawn of the Men。メンズ領域の市場拡大を目指し、エンターテイメントのリアルイベント事業とアーティストプロデュース事業の二本柱で活動を行っています。
リアルイベント事業の実績としては、2018年3月にはお台場Zepp東京でメンズ連合フェス「MenDress」を開催し、600人以上を集客しました。また本イベントでは、VIP席を破格の3万5千円で販売。これまでにない価格設定で、転売が横行するライブシーンに一石を投じたことにも注目が集まりました。
そしてアーティストプロデュース事業の一環としては、2018年4月から「ガチだん!」(TV東京)の放送を開始。番組内でメンズアイドルのサバイバルオーディションを開催し、勝ち残ったメンバーは即メジャーデビューが約束されます。
メンズ市場の拡大を足がかりとしてCtoC事業の範囲を広げ、一人ひとりが個人単位で活躍できる時代の実現に期待が高まります。
多分野のクリエイターが紡ぎ出す実験的プラットフォーム /Playground
「文脈・趣向別の“バーティカルクラン”が、社会に対するデザイン機能となる」をコンセプトとし、所属するクリエイターそれぞれのポテンシャルを最大限に引き出す環境を提供するPlayground。同じ目標を持つクリエイターたちがチーム(=「クラン」)に分かれ、新しい形のデザインコミュニティを築いていきます。
例えばクランの一つである「INDIA SCHOOL PROJECT」では、女子校建設、インディゴブランド事業、ビジネスモデルデザイン、カリキュラムデザインといった、様々なアプローチをかけ合わせて問題を解決することを目指しています。
今後はパブリックリレーション、アライアンス、福祉業界、部活など、数々の領域に切り込んでいく予定だそうで、クリエイターの想像力が源泉となる未知の世界に出会えるのもそう遠くはなさそうです。
美容師の働く環境を整えたい /Snufkin Salon
幼馴染の美容師が働き方に対して大きな課題を感じていたことをきっかけとして始まったSnafkinSalon。
現在東京にはなんとコンビニの4倍以上である2万店以上の美容院がひしめき合い、毎年数多くの美容院が出店、撤退を繰り返す熾烈な競争を繰り広げています。そんな出店のリスクが大きな状況で、増えすぎた美容院の空室を利用したシェアリングサービスを考案。しかし、そもそも固定客のついた美容師の数が少なく、問題はより深いところにあると気づきました。
その後も問題を掘り進めながら事業内容の転換を続け、最終的にアシスタントからスタイリストに昇格するまでの5年間において離職率が高いことに着目、3か月間でスタイリストとしての実力を身につけることのできる学校を作れないか、という結論に至りました。Webサイトは既に完成しており、6月の開校を目指します。
試行錯誤しながら事業内容のブラッシュアップを重ねた本プロジェクト。開校後、美容師の労働環境に変化は訪れるのか、今後の活動も要チェックです。
ブロックチェーンで分散化社会の実現を目指す /Block ChainWorld
ブロックチェーンを活用し、「労働と遊びのボーダーを破壊する」ことをBlock ChainWorldのプロジェクトビジョンに掲げた弱冠18歳の代表杉田。
100BANCHでも活動を通して、法律的な制限も考慮した「株式会社に代わる新しい分散化社会を実現するための道具を作る」という目標設定にたどり着きました。特徴は以下の5つ。
①代表が存在しない
②人材を囲う枠組みが存在しない
③国家に帰属しない
④全て非営利
⑤IoTも人と同じレイヤーで帰属
ファーストステップとして、まずはクラウドを強みとする企業と提携することを予定しているそうです。大きな目標設定に挫けず、今後も具体的な実現過程を踏む気概を見せました。
家族から幸せな人生を紡げる人と社会を /Free Project
過去に親とすれ違ってしまった経験をきっかけに発足したFree Project。「家族と向き合い自分と向き合う人を増やす」をミッションとしています。
これまでファミリーカウンセラーとの共催イベント、「なぜ私の思いは伝わらないのか」と「自分の幸せと家族の幸せを考える」2つのイベントを開催しました。
誰もが実感のある身近な人とのコミュニケーションの難しさとその解決に焦点を当てた本プロジェクト。今後は、家族間で悩みを抱える子どもに対して立ち戻れるような媒体をオンライン上に作り、積極的に情報を発信していく予定です。
高校生に「成果の場所」を提供 /Teenet
活動的な高校生はもちろん、これから頑張る高校生にも 「成果の場所」 を提供する事業を展開しているTeenet。普段評価されていない学生の「すごいところ」を発見するための「TEENET Database」と付随するアプリケーションを開発しました。
利用方法は簡単で、名前とSNS登録のみ。Webデータの中から活動記録を収集、全自動でポートフォリオ化してくれるシステムで、進学や就職に役立てることが可能です。
イベント「Hello World」を開催して幅広い学生と交流したり、100BANCHの他プロジェクトと積極的にコラボレーションすることで追加機能の開発にも成功。若い力で世界を変革する兆しを見せてくれました。
移動式住居の提案 /BUS HOUSE
1,500年前から固定された住居に住む人類に疑問を呈するBUSHOUSE。
日本の法律では、人口の大きさに関わらず北海道から東京まで均一の公共インフラを敷かなければならず、国家予算の2割が保守点検費に当てられています。もっと有効的に配分できるのでは、と考えたプロジェクト代表青木が、キャンピングカーをより生活しやすく改造したバスでの移動式住居を提案しました。
先日バスの制作場所となる念願の倉庫を見つけ、7月に100BANCHにて出港式を行う予定です。こちらも皆さまの積極的な参加をお待ちしております!
交流から生まれる化学反応
100BANCHは出会いが生まれる場。プロジェクト発表後も参加者どうしで感想を伝え合ったり、2FのGARAGEを見学しながらお互いの活動をインプットしている姿が見られました。これを機に、予想だにしなかった新たなコラボレーションが生まれるかもしれません。
次回は【GARAGE Program応募者向け見学説明会&プロジェクト成果報告会】を5/16(水)に開催!
各プロジェクトの活動の様子を知りたい方や、GARAGE Programへの応募を考えている方は是非遊びに来てください。https://100banch.com/events/8039/
これからの100年をつくる若者たちへ
GARAGE Programでは、野望を持ったU35のプロジェクトリーダーによる、これからの100年をつくるプロジェクトを随時公募していきます。審査を通過したプロジェクトチームは、メンターによる支援が受けられるだけでなく、100BANCHの2F、3Fのスペースを無償で利用可能です。公募に関する詳細はこちらをご覧ください。
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